詩のような 世界

目次


2008年09月11日(木) ピンクモーメント



深い

どこまでも包み込む

ピンク色の空を知ってる?


遠くの街はとっくに消失していて

降り注ぐ空気のなかで

両手を広げれば一体化できる


僕は僕じゃなくなり

やさしい色にとけていく

胸の奥から息を吐く


それは昼の終わり夜の始まり

運がよければ行けるんだ

誰でも平等に、望む限り


月が終わりを告げるとき

足に重みが戻ってくる

ピンク色は闇に飲み込まれてしまう


でも知っているから

知らないと知っている

は大違いだから


僕はゆっくり歩いて家に帰る

とても幸せな気分に浸りながら

ときには子供のように泣きながら


2008年09月07日(日) プレゼント



ふとしたところから君は現れる


1回しか使わなかったバッグの中から

ふさいだピアスの穴から

懐かしい音楽の間奏から


思い出は美化されるなんて誰が言ったの?クスクス

君と過ごしてよかった

幸せで気持ちいい時間だった

そう自分に言い聞かせるため?


僕は過去をそれぞれの箱に落として

君やあの子やあの人に似合う色のリボンで

しっかりと閉じ込める

ぎゅっと、結ぶ


きれいだったことも汚かったことも

一応プレゼントっぽくなる

送り先は

もう2度と開けることのない

僕の小さな部屋


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