詩のような 世界

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2004年11月05日(金) stand alone


あれ

そう
僕はこうしてまた
人を見送ったのだった

みんないってしまう
みんないってしまう

納得したように僕は
頷く うんうんうんうん

送り出す側は
滑稽だな
おかしいな
口をぽかんと開けたまま
追いかけたくても

あれ
足って
なんだっけ?
って顔してる

みんないってしまう
みんな

落ちていた干からびたドーナツ
拾い上げて穴から覗くよ
戻ってくる人いないかなって
期待して、また打ちのめされて

とどのつまりドーナツに八つ当たり
殴って蹴って唾を吐いて
最終的には食べてしまって存在を消し去る

だけど 口の中はいつまでも甘くて

とろけそうに甘くて
僕は幸せと羞恥心に苦しみながら
喉の渇きを無視できない

みんな小さくなってゆく
遠ざかるのは僕のほうかもしれない

どっちにしても 僕の負けだよ


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