詩のような 世界

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2004年02月27日(金) ホワイトライン



お願いだから
そのホワイトラインからこっちへ来ないで

近づこうとしないで

本当の僕は
実在しないんだ

僕は僕という着包みを着ているだけで
中身はもうとっくに消えてしまっているんだ
何の意志ももたない

お願いだから
それ以上足を踏み入れないで

君がとても優しいことは知っている
だからこそ僕は君と別れなければならない

君は僕が透明人間だとわかったら悲しむだろうな
絶望する?軽蔑する?
決別しなければならないのに
君がこの手を離すのが怖いよ

ああ
そんなに温かい腕で抱きしめないで
僕は恥ずかしくてたまらなくなる
君がこんな僕を許してくれるなどという
愚かで甘えた妄想が生まれてしまう

ホワイトラインよ
どうか曖昧になることなく
確実にあの人を抑止して
向こう側の僕だけを目に映すように

そうでないと

僕は



2004年02月23日(月) a rule



今の世の中、何でもありだからね

と言わんばかりに
すべてのルールを無視ですか

ルールって誰が決めたんだよ?

と言わんばかりに
自己流で突っ走って得意げですね


そう

決まりって誰の中にもあるんです
他人が作ったものなのか
自分が作ったものなのか
たったそれだけの違いなんです

「自由」なんて存在しない

片足が重みで動かない
それはあって当然のことなので
気づかないふりをしながら引きずって歩くもよし
寝転がって休憩するのもよし

そう「決める」のも
あなたの「ルール」なのですから



2004年02月22日(日) ポジション



ああ
君が可愛い
僕は切ない

その唇を舐めたい
その髪を撫でたい

好きだと言って
とねだられて
恥ずかしがる姿が愛しい

それなのに
君を寂しがらせるのは
僕で
君を悲しませるのは
僕だ

どうしてなのだろう

君に幸せになって欲しい
いつも笑っていて欲しい

矛盾している
どうしてなのだろう


2004年02月16日(月) ゆき



それ
は青白く透き通っていて
冷たいのになぜか暖かそうで
しんしんと
強い音

それ
が上から落ちてくると
思い浮かべることができる
遠い影
どの白よりも鮮明に

それ
ではなくてもいいの
季節を知ることができるものなら
理由になるから
それぞれのあなた

それ
を二人で感じられたらよかった
掌と掌を合わせ
唇の8℃を慈しむ
一色に染まりすぎて

きっと目が眩んだことだろう


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