深海図鑑

2002年06月16日(日) からっぽ

場所は不明。

猫が死んでしまっていて、しかも、体が、ばらばらにされた状態で、いろいろなところに落ちていた。
でもそれは、まったく、血のないばらばらで、頭なんて、中身もなく、頭蓋骨の部分に、猫の顔の皮をかぶせたかのように、まったくの、からっぽ。
足や手、しっぽは、4センチくらいに、細かく切り離されていて、それだけを見ると、なんなのか、よくわからないほど。

切り離された体達は、いろいろなところに点々としていて、私はそれを見つけるたびに、背中がぞっとして、動けなくなった。

まわりにいる人達は、それにまったく気がつかず、私も、片付けるべきだと思いながらも、怖いような気持ちで、それが出来ない。

やっとのことで、みんな(だいすけさんと由実さん。他にもいたけれど不明)に、「ほら、なんか猫が・・片付けようと思うのだけれど・・」と途中から泣きながら、言うと、それで初めて、みんなも気がついて、ざわざわとしだした。

一番、印象深かったのは、耳。
地面に、ピンと立った、2つの耳は、不思議な光景だった。

そして、最初に耳を見つけたところとは別の場所で、同じような耳を2つ見つけて、ばらばらになったのは、一匹ではないのかもしれない、と思って、また、ぞっとした。


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