深海図鑑

2001年11月30日(金) 不治

どこかの家。
囲炉裏のある部屋で、ねっころがって新聞を読んでいると、父と姉、それからあともう2人(知らない人だったように思う)の、計4人が、帰って来たのか、広い土間に立っていた。
私が「おかえり」と言うと、姉は何も言わずに、私に持っていた白い紙を見せる。
そこには、私が不治の病(病名があったのだけれど、忘れてしまった。カタカナで4文字か5文字)にかかっている可能性があると書いてあり、姉の検査結果が出ないとはっきりした事は言えないが、ほぼ絶望的だというふうにある。
それを読んで、私はその、「姉の検査結果」という、少ない望みにかけて、毎日を過ごす。
入院とかはしなかった。
今まで通り、家族と暮していた。
けれど、やっぱり、自分は死んでしまうのだと心の中で思い続ける生活で、ある日、父の前で、「死にたくない」と大泣きしてしまう。




2001年11月25日(日) ラベラー

人が次々殺される。
殺すのは、男の人だったけれど、私の目線は、その男の人の目の中にあったから、私が殺していたのかもしれない。

俳優の人が次々と出てくる。
私自身、私になっている男の人も、俳優。今思い出したけれど、塩見三省氏だった、夢の中の私。
だから、まるで映画の撮影のように、人が死んでいくし、物語が進む。
でも私(塩見氏)は、これが撮影なのか本当なのか、半信半疑のまま殺してしまう。
ピストルの代わりに、品物に値段をつける時に使うラベラーを使うので、手に持って歩いていても、誰もおかしい目で見なかった。
ラベラーの中に、銃がしこんである。
私になっている男の人は、警官で、警官のふりをしてラベラーを持って、ある部屋の中に入って、入る時「そんなもの持って入るの?」と言われるけれど「そうです」と平気な顔で答えて、そして一人で入って、ラベラーで人を撃った。


 < 過去  目次  未来 >


サイ [MAIL]