日々日記
いちらんふるいあたらしい


2004年05月29日(土) 蛇の抜け殻

するするっと、まるで紐に意志があるかのように、細くて長い蛇が優雅に、
そしてあっという間に視界から消えた。


そのあとに残されていたのは、草の上でうねるように脱ぎ捨てられた、
脱ぎたての蛇の抜け殻。
手に取ると、雨に濡れた脱ぎたてストッキングのようなしっとり感があった。

乾いたのや、朽ちたものは触ったことがあったけど、このやわらかさには
とても衝撃を受けた。
抜け殻自体は生き物ではないけれど、
残っていた生々しい感触は、「死」よりも「生」を思いおこさせた。

くんくん。匂いはない。

抜け殻は、中表に脱いである。
脱ぎ始めは負荷がかかるのか、頭のあたりがムギューと縮まっていた。
指でそっとつまんで引っ張ると、シワがとれて頭のかたちが現れた。
しっぽの先まで、きれいに脱いである。
完璧な状態。

口元を見ると、小さな鼻の穴が。

背中側は薄く色がついている。紫外線対策かしら。
表面には小さな鱗状の隆起がびっしり。
生きている蛇の背中はさぞすべらかなことだろうと想像する。

目の場所だけはまん丸いドーム型で、そこだけとびっきりの透明なのだ。
まるで美しいレンズのよう。

腹側は透明で、湿っている間は少し虹いろがかっていた。
うおぅ、リアル蛇腹。まさに蛇腹。

観察しているうちに、暖かい風に吹かれて抜け殻はみるみる乾いていった。


せっかくなので乾かぬうちに友達に見せてあげようと思って持って行ったら、
「イヤー!ヒィィ!!…しっとりしてるよ!イヤァ!
でも自然の神秘ね!凄いわ…」と大喜び(?)だった。
小6の娘より彼女の方が大興奮だった。

ここんちのご主人は、今夜帰宅したら妻から蛇の抜け殻を見せられるのだよ。
(ああ、なんかちょっと笑える)


2004年05月28日(金) 揉まれた

見ず知らずの 男に揉まれる 両乳房 (今日の一句)


なんの説明もなしに書くと、変態が出たのか、
それとも事件でもあったのかという句ですが、
なんのことはない、左乳房が妙に痛かったので病院に行って来たのだ。

我々の年頃だと、村の検診で乳房までやってくれないので、自分で行かなくてはと
思っていたのよ。
実際、高校のときの同級生が、すでに一人乳がんで亡くなっているのです。


というわけで、初対面の先生に揉みに揉まれる我が乳房なのでした。

先生の話だと、しこりはなく、乳腺炎ではないかと言われた。
え?それって赤ちゃんを生んだ人がなるんじゃないの?と思ったら
そうでもないらしい。若い女性に多いとのこと。
知らなかった。

一応、来週に超音波検査やることになった。
いやー、切らずに体の中のことが分かるんだって。すごいね。

家に帰って母に話すと「そう、がんとかじゃなくて良かったね。」と言われた。

がしかし父は「え、それって赤ちゃんを生んだ人がなるんじゃないの?
(お前、いつの間にそんなになるようなことをしたんだ?お父さんの知る限り
現在お前に男はいないようだが…一体いつ…)」
と考えていることが手に取るように分かる驚き方をした。

!!!父のアホ−!
第一同居してて親にも知られずに産めるかっつーの!
そんなの一緒に暮らしてたらわかるだろー!

ああ頭が痛い…


左乳が右より大きくなっててなんか変な感じがします。
早く治るといいな…。


2004年05月26日(水) 目からうろこ

とあるグラフの1ページにその人は載っていた。
見た目は、誰がどこから見ても完全な白人だが日本語を流暢に話すようだ。
そしてこれまた超ハンサム。素敵。

彼は、日本の私立の学校(圧倒的に日本人ばかり通う)にずっと通って
育ったという。

現在アメリカの大学に通っている若き研究者の卵。


なのに!そんな彼は英語が苦手だったのだという。
だから高校時代に必死で勉強したと書いてあった。

わたしはたいへん衝撃をうけた。
自分の中に知らず知らずのうちに、他人種は英語なんか話せて当然という
妙な決め付けがあった。

それは、あなた方はスラスラ話せていいわねぇという羨望と妬みに近いかな。


でも、その人がアメリカの大学に行く!と決めて
苦手な英語を猛勉強したことを知り、はたと思った。

英語を母国語としない、または英語が身近でなかった人が
英語を習得するための苦労というのは、人種や育った国を超えてみんな
同じなんじゃない?
と。
(英語だけでなく、母国語以外ならあらゆる言語で言えるだろう)

つまり、練習しなかったら話せないままなのだ。
なんとなくやってたらある日ふっと話せるかというと、それは甘い考えだ。
どこまで相手の話しが聞け、自分の思いを話せるようになるかは、
今どこまで自分が挑戦したかで決まるんだ。

てか『決まっちゃう』んだ。

わたしが日本語を母国語としているから、ちっとも覚えられないんじゃないんだ。
習得しようという熱意が全然弱いんだ。自分。

というわけで、いたく反省した。
ありがとうハンサムくん。
重大なことに気付いた。

というわけで、気持ち新たに前進開始よ。


2004年05月22日(土) 植える。食べる。

やっと田植え終った。

泥がふわふわのとろとろの所があって、気持ち良かった。
ゼリーで言うと、ギリギリ固ってる状態というか。
型から出したら崩れちゃう、そんな気持ちの良い泥。

別の言い方をすれば、液状化現象したみたいな、そんなかんじ。
巨岩も飲み込んで軽々流れる、そんなふわふわ泥。

ふわとろ〜。


でもそんな場所ってのは、植えても植えても手応えがなくて、
ちょっと足の置き場を変えると、すぐに苗も倒れてしまったりする。

でも終ってよかった。
農家は田植えが終らないうちは、安気になれないのよね。

つぎはお茶摘です。


さて、初夏の野菜が食卓を彩る季節です。

さやえんどうは、さっと炒めてだし汁・砂糖・醤油で味付けて卵とじ。
もしくは炒めてコショウと醤油で。

ハツカダイコンは浅漬けにしたり、スライスして三杯酢で和える。

レタスはちぎって塩をふり、しばらく置いたら水気を切って、
醤油少しと塩昆布で浅漬け。
これがすごくおいしい。
採りたてのパキッとした青臭いレタスほどおいしい。
かさも減って、たくさん食べられる。

新玉ねぎで作るオニオンスープがおいしくて、我が家では2日おきに食卓に。
あぁ。甘味がなんともいえませんなぁ。

新玉ねぎの天ぷらもおいしいんだなぁ。

輪切りにして、そのままフライにしてもおいしいんだなぁ。
ソースと相性バッチリなのよね…。
ごはんとも…!

祖母が料理嫌いなおかげで、飯炊き係は腕を鍛えられるので感謝です。


2004年05月17日(月) むぎなでしこ 子供たち

むぎなでしこ。

わたしの大好きな高橋永順さんがこの花が好きだと言ったので、
気になっていたのだけど、東京にいたころ花屋で見ることは一度もなかった。

それが、近所の直売所で無造作に束ねられて150円で売られていた。
えええー?

ほんとうに、花が咲くまでは遠くから見ると麦みたいに見える。
なんの飾り気もないミドリの草って感じ。

でも咲いた花は少し紫かかったやさしいピンク色で、花びらはハート型で5枚。
とってもキュートなのよ。

学生の頃永順さんの花屋さん、「ログキャビン」を探しに目黒まで行った。
お店はわかったのだけど、何故か中に入らずに帰ってきてしまった。
そしてそれっきり行ってない。

なぜ入らなかったのか今でもわからない。どうしてだ自分。

むぎなでしこ。
漢字で書くと麦撫子かな。…趣あるなぁ。


話はかわって。

今日は地元の小学生がいちご狩り体験にきた。
わたし自身この行事がとても楽しみで、可能な限り毎年お誘いしている。

今年もみんなやって来た。
ようこそようこそ!たくさん楽しんで行ってちょうだい!

空は暗くあいにくの雨模様だったけど、子供たちが来るとそこだけ明るくなる。
不思議。

そして子供たちの率直な感想はいちいち面白い。
思いがけない言葉をちょうだいすることもしばしば。
素直な行動も面白い。
一方、ひとたび集中すると、こちらの言葉がまるで届かないところも面白い。

そうかと思うと、実に巧みに大人を欺く。
そんなところも興味深い。


ただし子供よ、取り繕うな。
そんな計算は結局なにひとつ君の人生を助けない。

きみたちはそんなことしなくていいんだよ。
そのまんまで、いいんだよ。

きっと、いろんな思いを抱えているんだろうなぁ、と見て取れた子といると、
自分の子供の頃と重なって一段と愛しくなってしまう。

いろんなことを経験して、考えて、時に傷つけ傷つきながらも、
他人を包んでなお自分でいられる、おおきな人になってね。

そんな願いを込めて、子供と接した。


大人が考える以上に子供はよく状況を見ているし、考えている。
そして大人が自分に対して真剣かどうか、子供はいつでも見ていて、
よく知っているんだよね。

甲高い声で笑う無垢の塊たちがまぶしくて、かわいくて。
ほんとうにみんなかわいくて。
こちらが嬉しくなって元気になってしまいました。
みんな来てくれてありがとう。

来年も、呼べるようにがんばるので、またおいでね。
カズエちゃん待ってるよー!


2004年05月16日(日) 雨雨降れ降れ

きょうは、「わたしの周囲、雲の下にあるものは全部雨にうたれる」の日。

ざあざあと、途切れることなくよく降る。
どこにこんなに水を蓄えてあったんだ、雲よ。

雨にけむる町並みと遠くでぼんやりする山並みを見ながら
雲が水をためてるところを想像する。

…絶対違う。絶対こんなふうに溜まってない。
(…なにを想像した?)

雨でしっとりした空気の匂いも好きだけど、
なんだか天日干しして乾いた綿の匂いが恋しい。
お日様の匂いのするシーツを敷いた日の眠りの、なんとふくよかなこと。

今日は雨なのに…ないものねだり。


きのう、イチゴ株の残さの片付けをしていたときのこと。
ダニが発生していたけど、いつものことなのでさして気にせず片付けをした。

そしたら、終了後喘息みたいになってねぇ。
ゼェゼェヒューヒューで、えらい思いをしました。

ハウス前のアスファルトにひとり倒れるわたし。
「…倒れてもひとり」>パクりだ

そしたら近所の田んぼに来たおっちゃんの軽トラにひかれそうになる。
おっちゃん、車が来たら人間はよけて当然だと思って運転しないようにね!
「ハハハ!」じゃないわよ!
んもー。

ダニの抜け殻とかがいけないんだろうな。
細かいものが体に入ったんだろう。
こんどから鼻口をタオルで被わないとだめだー。


2004年05月15日(土) とむ

熟睡しているときのとむはそれはもう可愛い。
四つ足フェチにはたまらない可愛らしさ。

乾いた鼻も気にせずに、一心に眠る。



そんな可愛いお前を置いていく。
きっとお前はかわいい尻尾を振りながら、
とてとてと歩いてわたしの姿を探すだろう。

そのことを思うだけで涙が。
きりきりと胸が痛む。

やはりまだ連れては行けないのだ。
不甲斐ないわたしを許して。

お前はここで、母さんたちを笑わせてやって欲しい。

おまえのその「人の良さそうな」目と仕種とで、
日々の煩雑なことに追われて尖った家族の心を、まあるくしてあげて。
お前にはそれができる。

ひとまずはそれぞれの場所で、
それぞれのやることを遂行することにしよう。

そうでも思わないと、
わたしは悲しくて悲しくて胸が潰れそうになるよ。


とむ。

いい子。

可愛い子。


無心に眠れ。

起きたら、また、遊ぼうね。


2004年05月14日(金) 消防・その後

6月下旬の大会に向けて、練習に励むY村消防団の第一分団。
これからずーっと、月水金の午後7時半から9時まで練習。
ヒィー。

ポンプ操法の練習にはじめて参加してみての感想。

「舞台?」

想像を超えた内容にびっくり。すごい…。

ずべての動作はあらかじめ決まっていて、そのとおりにやればいいのだ。
一挙手一投足にいたるまで、細かく決まっている。
必死なんだけど、無駄な動きは一切ないのである意味優雅でした。
(それはまだ6割くらいの体力でしか走ってないせいもあるだろう)

これ間違えずに一気にやり終えたらすごいだろうなー。


キビキビ走る選手たち。
キビキビし過ぎて停止位置で止まれずにつんのめってみたり。
車に乗るのになぜその動作…。
わたしにとって、完全に新しい世界です。謎多し。

キビキビ。キビキビ。ハキハキ。
直角に角を曲がる人を見るのは、宝塚音楽学校の番組を見て以来ですよ。

号令とともに、駆け足でホースを背負って走る者、
水を吸い上げるホースを全力で引っ張る者、
先っちょを持って走る者、
ポンプを操作する者。


今日はまだ水使ってないけど、これ水吸い上げてやったら面白いんだろうなー!
とか思っちゃった。

何故かはよくわかりませんが、練習に参加していて心踊りました。(困惑


2004年05月13日(木) 行きたいけど行けない

去年、近所にユースができた。
木曽路ふるさとユースホステルという。

落ちついた茶色の木の建物。
そこから見る東濃の夕焼けは最高に美しいですよ。御勧め。

会員になるのには、ユースに行くのが一番手っ取り速いので、
行こう行こうと思っているのにいつも素通りしてしまう。

長靴にタオル頭じゃ…とか思っちゃうのよね。
別にいいのにね。

でもこのいでたちだと、だいたいの人が聞いてくる。
「何お仕事されてるんですか?」と。
それを潜在的に嫌がっているんだろうな。わたし。
聞かれると決まってるわけでもないのにね。

まぁ、そのうち行こう。


祖母が蕗をとってきたので、ゆでて皮をむき、短くカットして
だし汁に漬けるという、我が家にしては高尚な方法で調理してみた。

うまー!!
だしがしみ込んで美味しいことこの上ない。

なのに、母は「にがーい」と言って顔をしかめた。

む…!!
…お前はもう食べるなー!と思った。

母はしっかりとあくを抜き、甘辛く煮付けたきゃらふきのほうが好きなのだ。
それは知ってるけどさ。ぷん。

さて。
仕事もようやく一段落してきて、自分でジャムを煮る余裕がでてきた。
販売にまわせないいちごを持ち帰り、夕飯を作りながら煮る。

ジャム用の格安いちごを買うお客さんたちは、
皆さんジャムを煮るのがとても楽しいと、ほんとうに嬉しそうに買っていく。

お得意様になると、1シーズンにひとりで20kg以上も買ってくださる。
それってジャムにしたら10kg…。
すごい。


で、たしかに趣味でジャムを煮るのは楽しい。
強火で一気に煮た完熟いちごは、いちごというより、
フランボワーズなどの木苺系の香りと甘酸っぱさがあって美味。


もうしばらくの間、我が家のメセナ事業として、
幼稚園や小学校にいちご狩り体験を楽しんでもらったら、今年度の営業は
すべて終了です。

お疲れさまでした。>いちごの株&自分
ふふ。


2004年05月10日(月) 日曜日の夕方から夜にかけて

ものすっごく悔やまれる出来事があった。

きのう、超久々にコペンに乗ってドライブした。
予習したまま地図を家に忘れていったけど、適当走ったら19号から
広小路通りに出れたよ。

こういう気ままなドライブっていいねぇ。

友達とゴハンを食べる約束をしていたけど、時間があったので
東急ハンズへ買い物に行った。

そしたらさー!
名古屋高島屋の催事場で、星野道夫さんの写真展やってるじゃんか!!
キャー!チェックぬかってたー!とまず忌々しく思う。

そんで、今からだとだいぶ駆け足になるが、それでも入ろうと思ったら
時すでに閉店間近で「もうご入場頂けません」とのこと。

ぎゃぼー!!なんたること。
ああもう!
途中で電気屋に寄ってドラム型洗濯機なんか見るんじゃなかったー。

と我が身を呪いながらも、そこで写真集を売ってたので
それを買って自分を慰める。


そのあとで三省堂へ行く。
欲しい本は見つからなかった。しゅん…。
でもあとからあとから欲しい本が湧いてきちゃうんだよね。こまっちんぐ。本屋。
そして何をさがしに行ったのか忘れちゃったりするんだよね。でかい本屋は。
楽しいなぁ。本屋。
ここに住みたい。

写真集のコーナーに行く。
今日はもう星野さんの写真集買っちゃったから他のは買えないんだにゃぁ…

写真集が、印刷以外の方法使って出る日はくるのだろうか。などとふと思ったり。

もっとブラブラしたかったけど、閉店になってしまったのでハンズへ行く。
いつも思うんだけど、ランドローバーのロゴと、東急ハンズのロゴって
かぶってるよね?

そんでハンズぶらぶら。
どこのフロアにも
老いも若きもたくさんいて、人を見ているだけでも十分楽しめる。

しばらく、大勢の人を見てなかったのですごく新鮮。


そのあとで慌てて待ち合わせ場所へ行き、
友達とお腹いっぱい夕飯を食らい、いろんな話しした。
楽しかったよ。ありがとね。

帰りはまた適当走ったらなぜか愛岐道路に出ました。
19号に向かったつもりだったのに。なぜ?

うちに着いたら12時過ぎだったのに、どうしても写真集が見たくて、
開いたらすっごく素敵で、とてもすぐに寝る気になれなかった。

わたしのことばじゃ、とてもとても表現できないんだけど、
彼の写真はどれもこれも本当に素敵で、感激して
泣きながらページをめくった。

友達に借りている写真集を返しがてら、彼女の中の星野さんの思い出を
聞かせてもらおうと思った。


2004年05月09日(日) 曇り空(加筆)

空は朝からどんよりこ。

自分が好きになる人は、みんな遠くにいることに気付いた。

物理的な距離の場合もあるけれど、
片想いしたら既婚者だった、というような距離もある。


もっと近くでもいいんじゃないの?と思うけど、
条件で好きになれないのだ。気がついたら好きなんだもん。
トホホ。


なんだか久々にとても悲しい。

悲しいにゃぁ。


でも今日も仕事だ。



家を出て間もなく、
低く垂れこめた淡いねずみ色の雲は、ぽちぽちと雨を吐き始めた。

雨が降りそうな雲なのに、
降らないで頭上でこらえているよりも、
少しずつでも降ってくれたほうがまだ気持ちが軽くなる。

そのあと直売所のおばちゃんや、かめ爺とお話しして元気になった。

道の駅に直売所ができてから、年寄りがごっつ元気になった。
品質の向上、種類の豊富さなどで、前進に次ぐ前進を遂げている。
好きなことやって銭になると、うれしいものね。

学生の頃(かれこれ8年前?)
二ュースステーションだったか、ニュース23だったかで、
「税金の無駄使いを考える」みたいな特集で取り上げられたのが
ここの道の駅でした。

当時、研究室の友達に「税金無駄にすんなよ」とからかわれたから確かだ。

それがどーよ。
年寄り元気で、観光客は新鮮な農産物を格安で買えて、トイレに寄れて、
トラックの運ちゃんは仮眠がとれて、結構役にたってるよ。

(一緒につくった東山魁夷美術館はしょぼいことこの上なしだが)



たまには悲しくなる日もあるけど、
それに丸ごと飲み込まれちゃってるのは、反価値。居心地良くない。

今日は雨降りなので、お客さまもみえず。
午後すこし配達して仕事を終わった。


さて。
気分転換に、コペンでぶぶーんと。

曇り空よ、せいぜい物憂げにしているがいいさ。

…復活の兆し。


2004年05月08日(土) 書き連ね

有線が地上波デジタル?とかいうのになったようですね。
ウチは440チャンネルが2部屋についてるので(個人で2つってあまりないだろう)
パラボラアンテナが2つついた。

母の部屋でジャズをかけ、ドアを開け放ち、
わたしの部屋まで流れてくるようにして聞くのが、
音量も、耳触りも、ちょうど良くて心地いい。


ここ1ヶ月ほど、なぜかヤフー関係のページを開くと停止し続けたマイパソ。
今日やっと復活。
えと、おかしくなった原因も、なおった理由もぜんぜんわからないの。


夕方、ちゃんとスクリーンセーバーが起動していたので
「もしかしていけるかも!」と、おそるおそるブックマークをクリック。
…お。大丈夫だ。

無事に表示されたときは安堵したが、ヤフーのメールに2通のお便りがきていて、
それを読んでびっくりした。

大事な大事なメールが来ていたのに、
読めずに今日まで時間がたってしまったよ。

Mさん申し訳ない。

返信した、その文面以上の想いでいるからね。




話は変わって。


友達が恋をしている。

はしゃぐのを見た訳でもないし、何か話してくれたわけでもないのだが、
メールの文面、ちょっとした間合い、どことなくいつもと違う雰囲気。

恋なのね。

静かに、強い想いを持って誰かに恋している人を見ると、胸がいっぱいになる。

しかしながら縁って、時に粋で時に無情。
なんてシンプル。
でもそこがいい。

友達の恋、うまくいきますように。


それにしても。
春の宵は、人肌恋しい頃ですな…。


あ。
内館牧子さんと華道家の川瀬敏郎さんの対談を読んだ。
面白かったなぁ。

川瀬:私はよく、花を男女にたとえていうんですけど、いい男に騙された女は、
   ズバッと斬られてるから、多くの傷を残していないわけですね。

内館:川瀬さん、花もこわいけど言葉も怖いです。(笑)

川瀬:花は殺して初めて生かされていくわけですから、見事に殺さないと、
   いい花は絶対にいけることはできない。いい男にズバッと振られたこ
   ともなく、殺されてもいないような女と「ずっと一緒に」なんて言わ
   れたら、しんどくてたまらないでしょう。

ここのくだりが面白かった。

自分に置き換えてみると…
うーん。…フフフのフ。


2004年05月07日(金) 嬉しい母の日

夕方、宅急便が届いた。
慌てて玄関へ行くと、せっかちなお兄さんはもういなくなってた。

玄関には、妙な細長三角すいのダンボールがぽつんと。

「誰あてかな〜」
そう思って見ると、母宛だった。
まぁ珍しい。さんちゃんに通販以外の荷物が届くなんて。

差出人は、んー?

!!!!!!「キャー!じゅんいちろからだわー!!」

なんとまぁ、弟が母に『母の日の贈り物』でお花を贈ってきただよ!!
生産されて20年目にして!
様々な紆余曲折を経て!
ちょっとおまわりのお世話になったりしたけど!(涙

びっくりびっくりびっくりこ!

ああこれは、母が見つけるまで、
弟にも他の家族にも届いたことを内緒にしておこうと思って、
お花は仏間に隠してわたしは外出。

その後、帰宅するとダイニングのテーブルにカーネーションの花が
生けてあった。

さて、帰宅後お花を見つけてびっくり!そして嬉しかった母は、
次女に「あのねー、じゅんがねぇ、」とわざわざ電話をしたらしい。
普段はなにか起こっても滅多に電話かけたりしないのに。
…もちろん次女も超びっくり。

思いもよらない、嬉しいサプライズ。
よくやった、弟よ。うん。


2004年05月04日(火) 夕月かかりて匂い淡し

田んぼに水が入り、カエルたちの大合唱が
あちこちから聞こえてくる。

日が落ちると、田植えのために刈って乾燥した草が、
夜露に濡れてふわーんと香ってくるこの季節が大好きだ。


キャロロ。キャロロ。
ゲコゲコゲコゲコ。
ケロケロケロケロ。
ギャコギャコ ギャコギャコ。
ゲーコ ゲーコ ゲーコ。

実にバラエティに富んだ愛の調べを聞きながら、
布団の中でうつらうつらするのがとても心地良い。

水の入った田んぼは大きな水鏡になって、
太陽、青空、夕焼けや新緑の山を映し出す。

はぁ〜。

なんちゅう美しい光景でしょう…。


あ。話しは変わって。
乗鞍マウンテンサイクリングの参加申し込みがいよいよ明日からスタート。
応募多数の場合は抽選だろうから、申し込み用紙が初日に着くよう手配したら、
あとは運まかせです。

今年こそ、ちゃんと出場できますよーにー!


2004年05月01日(土) 初出動

この日は、暑かった。
ハウスの中の気温は33℃で、風は吹いても熱風。

汗だくで仕事をしていたら、最近毎日のように流れる広域消防の放送が聞こえた。

『長野県内は、空気が異常に乾燥しています。
野焼きによる火災も続発しています。屋外での火の取り扱いには
十分注意しましょう。』

ほんとになー。
今火事になったらなんでもかんでも、よく燃えるんだろうなー。
気をつけないとなぁ。

そう思いながらお弁当を食べたまさにそのあと。

2時頃、サイレンが3回鳴った。
えー?もしかして火事〜?
すると、続いてアナウンスが。

『山口村ごへい本舗の裏にて火災発生。消防団は直ちに出動せよ』

キャー!火事きたー!!!

あわてて仕事を「火事のため臨時休業」にし、
靴もハッピもなんも持ってないので、とりあえず家に帰る。

家では父の指示で妹が一式を玄関にそろえてくれていた。
安全靴をはき、なんやかんやと身につけて、ヘルメットをかぶったら、
いざ出動ですわよ。

すでに分団の消防車は現場に向かったあとなので、
父の運転で向かった。

まだなんの練習もしてないんだけどー!なにしたらいいのかしらねー!

現場にはわらわらと消防の人がいて、
火はもう消えていて、さらに上から水をじゃんじゃんかけているところだった。
木曽広域連合の消防署と、隣りの中津川市の分署からも消防車が来ていた。

何したらいいかわからなくて、とりあえず分団長どこ?と思って探したけど
みつからない。

そこで、水をかけている人たちを観察してたら、
ホースを支えてる人が重そうだったので、それを手伝うことにした。

正解。支える役はやっぱり必要だったみたい。よかった。

その後も、水源がどんどん遠くなるので、
そのたびにみんなでホースを担いでいって繋いだりした。

消防って、本当に大変なんだなぁと思った。

今回はすぐに消えたけど、なかなか消えない火災もあるというし。

その後、長野県側の隣り町でも火災が起こり、
広域連合の消防車はそっちに出かけて行った。

4時にはひととおり消火作業が終わって、現場を担当する分団だけが残って
あとは撤収した。
そのあとは各分団でホースを洗ったり、いろいろ片付けたりするんだけど、
わたしは仕事が残っていたので帰らせてもらった。すんません。

そのあとは遠くまで配達をしたりなんやらかんやら。
ヘトヘトでございました(´‐`)。ぐったり。

(さらにそのあと、友達と約束があって飲みに行って、
飲んで飲んで飲みまくり。久々に飲んだなぁ!うまかったー。
でも次の日は下向くと吐きそうになって仕事にならなかった。
もう最悪。アハハ。)


火事は、ふたりのおばちゃんが山際でゴミを燃やした火が、
山へ延焼したことが原因らしい。

自分でも経験あるんだけど、
野焼きとかゴミ焼きしてて、自分の燃やしてた火が、
あるときふっと制御の範囲を超えちゃうと真っ青になる。

ヤバイ!消せない!広がる!どうしよう!!!
その時は、幸い広がらずに済んだけど…
あのヒヤリ以来、わたしはすごく慎重になった。

最後の点呼のとき、おばちゃんたちは泣きながら謝っていた。

誰もケガしなくてよかった。
お互い気をつけなきゃだよなぁ、と思いました。
皆さんも、火の取り扱いにはくれぐれも注意しましょう!


inu-chan