徒然ハトニッキ
(映画編)

はとの不定期映画鑑賞日記。

2002年09月28日(土) ザ・ロイヤル・テネンバウムス

監督 ウェス・アンダーソン
出演 ジーン・ハックマン、アンジェリカ・ヒューストン、ベン・スティーラー、グウィネス・パルトロウ、ルーク・ウィルソン、オーウェン・ウィルソン

恵比寿ガーデンプレイス

ウェル・メイドな作品。
とても丁寧に細部にまでこだわって撮っている。
それが厭味になっていない。

ちょっと変わったテイストのただ面白おかしいだけの作品だろうと観る前に想像していた。
それなのにいつの間にか世界で一番自分勝手な男テネンバウムス氏に共感し、涙し、感動してしまっていたのだ。
そんでもってこの作品が私の心のベストテンにランクインしてしまったようなのだ!
どういうことだ!?

映像は細部にまでかなりこだわりが伺える。
登場人物の紹介シーンだとかマーゴとリッチーの再会シーンだとか
イーライの部屋の壁の絵画の効果的使用だとか
あと一番印象的なのが事故後の救急車の場面の長廻し。
人物の立位置、編集、衣装、セット、音楽すべてにおいてこだわりがあるんだけど
そのこだわりがなんか皆ちょっと変。
だから厭味っぽくないのかな。
登場人物たちもそうなんだけどこの作品すべてにおいて『天然ボケ』入ってる感じ。

そういった変なこだわりを見せる映画ってのは
難解だったり、くだらなかったりするような内容だったりするんだけども
この物語の内容は物凄くまっとう。
家族愛、夫婦愛、兄弟愛、友情、恋愛っていうごくごく普遍的なテーマを
ものすごくわかり易く描いている。
とてもかわいらしいお話。

好きだなぁ。
また観たいなぁ。



2002年09月13日(金) 「tokyo.sora」「ひなぎく」「月曜日のユカ」

雑誌オリーブ主催の『オリーブ ガーリーシネマナイト』に行ってきました。
シネセゾン渋谷。オリーブ少女で大賑わい。
私とあやちゃんは残念ながら立ち見でした。ツラー

「tokyo.sora」
監督 石川寛
出演 板谷由夏、井川遥、仲村綾乃、高木郁乃、本上まなみ、孫正華

かわいい女の子が沢山出てくる陰気な作品です。
まぁ女の子なんて陰気な生き物です。
かわいくたって陰気なもんは陰気です。
本上まなみなんてどうしたのかってくらい陰気な役柄です。
でも多分本当にこの人はこんな感じなんだろうって感じです。
陰気なかわいい女の子たちの陰気な日常を淡々と追っていくだけの作品なのかと思ったら
ちゃんと起承転結があって一本の糸で女の子たちが繋がれていてよくできたお話になっていました。

女の子たちはみんな東京で一人で生活しています。
静かです。
私も一人で生活していたことがあります。
一人の生活というのは否応なしに静かです。
そんな静かな一人暮らしの音を懐かしく思い出しました。

クライマックスでとても泣きたくなって困りました。



「ひなぎく」
監督 ヴェラ・ヒティロヴァ

チェコの伝説的映画。
2人の女の子がひっちゃかめっちゃかに生きるお話。
映像も実験性に富んでいて面白い。
アート系おしゃれ映画って感じだけども
そこはチェコの映画なんで独特の気味悪さが終始漂っている。

「月曜日のユカ」
監督 中平康
出演 加賀まりこ、加藤武、中尾彬

1964年作品。脚本にはあの倉本聰も参加。
若い加賀まりこがとてもかわいらしい。
娼婦の役なんだけど全然いやらしさが無いのは育ちの良さ故?
衣装のスタイリングは加賀自身がやったそうなんだけど
それがとてもかわいい。
ポワポワのついたネグリジェとか毛皮とか
中尾彬も若くて面白い。
内容的には結構深いテーマを扱おうとしてみてるっぽいけど不完全で
なんとなく不条理ラブコメで終わってる感あり。
これこそ所謂ザ・おしゃれ映画。
タイトルバックのまりこのお着替えショーがグー


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