非日記
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興味本位で性指向を判断するテストをやってみたら「異性愛13%、無性愛87%であなたは無性愛者です」と出て「へー」ってなりました。
…今までの人生でちょこちょこっと気になることがあり、Aセクとかいう概念を知った時にちょっぴり疑ったこともないでもないんだけど、お友達に言ってみたら「まだわかんないじゃない」と言われたので「そうだなあ。人生100年あるものね」と納得していたの。なんかそういう海外のサイトでも「あなたの性嗜好が限りなくものすごくニッチでマイナーなだけであって、あなたの性衝動を掻き立てる対象とまだ人生で巡り合ってないだけという可能性もないこともない」とありましたから。
いやいやニッチでマイナーって…どういう事やねん。 わたくしノーマルとBLなら昔から嗜んでおりまして、エロ本はめっちゃ面白いので大好きですし、退屈したりストレスが溜まると興味本位に色んなエロサイトを全速力で渡り歩くので、かなり広範囲の性癖嗜癖を知識として網羅している自負があるのですが、そういう私がまだ巡り合っていないほどのニッチでマイナー加減とは。 ちなみにGLは「私の知らない萌えがこの世にあるなんて…」と思って覗き見したこともないでもないんですが、イマイチ全然萌えなくてですね。エロはストレスフリーなところが好きなんで好みに忠実にさ迷う結果、結局殆ど見ないのでした。え、これ同性愛傾向が0%で欠片もないのが響いてる?でも創作物に関する嗜好と実際の性嗜好は違うだろうと思うしな…。
ちょっとそういう感じ(差別意識とか性自認)の設問をチラッと見た時に「え????どういう事????」という意味がわからなかった質問がたくさんあって、それがために急に自分の性自認と性嗜好が気になったために検索して出てきたテストをいくつかやってみたんだけど、やっぱり質問自体に全力で「え?」となるのが多くてですね…。
え、めっちゃ気になる。 これ、私が「…はぃ?えぇ…、ドウイウコト?」となった質問に対して「yes」とか「no」と答える人がたくさんいるからこそ、そういう質問が色々並んでいる事だろう。 お友達に「ちょっとやってみて!」とめっちゃ言いたいんだけど、セクハラすぎて言えない。そう、そんなことが簡単に言えるようなら「あのさ、私、自分になんか性欲がないような気がするんだけど…。気のせいかな?」と言って「そんなのまだわかんないじゃん」と言われた時に、自分がそのような疑いを持った理由を懇切丁寧に説明して「…という感じなんだけど、おまえ達はどうなんだ?」とバシッと聞けてましたヨ!
今も「私、インターネットに担がれているのでは?」という気持ちがちょこっとある。でも「例えばこの質問なんだけどさ」と具体的に聞けない。
ウィキの定義にあるように「感情的苦痛」や「対人的困難」がはっきり言って殆どないので、これと言って意識したこともない。ごくたまに性的に興奮しない事を、どうしてと責められるぐらいで。「だって私お前の事別に好きじゃないから、そんな風に責められても困ります」と困っていたぐらいです。でもそんな事はっきり言えないから、その分だけ余計に困るぐらいで。 しかし私のエロ知識からして論理的に考えてみると、性愛的な恋愛感情と性的な興奮は別に発動可能なわけか…?そうよな。
「性的に興奮しないのは対象に恋愛感情がないからである」とすごく当たり前に思っていて疑問に感じたことすらなかった。こんな事になっているのは「異性愛13%」の存在が我が人生に燦然と輝いていて、それが第二次性徴にギリかぶっていたからだと思う。そう、恋愛感情的な感覚はわかる…というかわかっていると思う。そこらへんが「異性愛13%」と判定された根拠じゃなかろうか。しかし第二次性徴ギリギリだったので恋愛的感情が性欲を伴ったかというと、うーん、まあ冷静に鑑みれば伴わなかったよねと断言せざるをえない。
そう、異性に対してであれば恋愛感情に肉体的性愛が絡まなくても、理解というか納得ができる。だからノーマルの恋愛小説や恋愛漫画であればエロが無くても(性愛の表現が無くても)恋愛感情や恋愛関係として納得している。でもBLで同性愛表現だとエロが欲しくなるのは「性愛としての表現をしてもらわないと、正直友愛感情と根本的に何が違うのかわからないから」なのかも。
てゆうか、この状態で二次創作でエロ小説書いていた私って天才なのでは?感がすごい。
しかしむしろ普通の人よりエロ本やエロ話は好きなんじゃなかろうかと思う。「使わない」だけであって。そう、私の性欲というか性癖は「これもしかして性欲じゃなくて好奇心なのでは?」感が前前からずっとあったしね…。
かつて同性愛が矯正したり治療すべき疾患とされてきたように、概念的にそんな古くないので無性愛や非性愛が病気かどうかとかも色々あるんだけど。そう、これをこうやって日記に書いたら「いわゆるカミングアウト」になるのかしらーとか色々不思議に考えるよね。LGBTQにはAセクを入れるかどうかの議論がまだ沢山あって、その辺から言うとLGBTQが一般社会で差別されてきたようにAセクはLGBTQからすらも差別される対象というのも理屈の上ではわかるんだけど、まあ基本的に黙ってても人生でそんなに困らないんだよね。 特に身体的に女性だと。性行為で性的に興奮する必要が必ずしもないので。
一般通念的に「本当の快楽を知らない」とか「まだ本当に好きな人に出会ってないだけ」とか言われるぐらいで「ふーん、そうなんだ。まあそうかもしれんな」と言ってれば済む。仮に自分に好きな相手ができて、愛情表現が性的でない事を恋愛感情がない事の根拠にされたり、人間としての冷淡さの証明にされたり、性愛を人生の最高の幸福とされる価値観において哀れで可哀想な欠陥品扱いされる事が多々あるぐらいで、他はそんな困らない。 一歩離れたところから眺めているのは大好きなので、世の人々が性愛で大混乱をきたして、まれに地獄を見ていても「でも寂聴先生が言うように性愛が人生において最大の幸福なわけだから、おまえ達はその状態でも当然幸せの絶頂で人生に大満足してるんだよな?私にはとんだドMにしか思えないんだが、お前たちが満足しているならばよかろう。私は人として当然皆に幸福であってほしいと願っている」と、嫌味でなくナチュラルに判定「鬼畜受」は判断するのでした。
無性愛として性自認が必要かと言われると微妙な気がするな。 他者と恋愛関係を構築する場合には有用というか必須な気はする。だって「おまえからキスしたいと思わないのは俺の事が好きじゃないから」とナチュラルに思われるだろうからな。身体が女性の場合はできなくはないので、相手の性指向が異なっていても、生涯自身の内面に関して沈黙を守るか理解を求めて落としどころを見つけることで何とかなるかもしれない。少なくとも自分にとって特別だと思える相手と生涯にわたって持続的関係を築いて自分が幸福なるためならば必要な気はしないでもない。
私のように異性愛13%を人生の金字塔として崇め奉り、あとは余生みたいな気分で生きていると、これといって生活にも人生にも困らないし、自分の事を受容してもらえるかどうかは別に性指向にかかわらず誰にでも起こりうる人生のテーマであるので実際無性愛者かどうかはとてもどうでもいい感じになるのよ。
ただね、ちょっと謎が解けた気はしないでもない。
「恋人がいないと寂しい」「結婚したい」というのは、つまり無性愛判定された私が「恋人がいない、結婚していない」状態で感じているものものと全然違うという事なのね。「何がそんなに寂しいの?」と思っていたけど、私が全然わかっていなかったッポイ事がわかった。つまりおまえたちは寂しい。それは私には想像したり体感できない寂しさである…と。
あと私は昔から恋愛物が好きで、特にハッピーエンドの平和なラブコメが大好きなんだが、この嗜癖を特に思春期頃にはよくお友達に「そんなの現実と違うから!」と馬鹿にされたり内容を蔑視されたこともあったものの、当時より私は何をそんなにいきり立っているのかわからなかった。私にとって恋愛物はすべからく心ときめく楽しいファンタジーであった。創作物である以上、リアルと全く違うのはより一層当前である。 たとえるならば、推理小説を好んでいるのに対し「そんなの本当の刑事事件と違うから!」と馬鹿にされたり、時代小説に対して「本当の江戸時代はこうじゃなかったのよ!」とか、SF小説に対して「地球上の物理法則や自然現象と違うじゃない!」と突っ込まれたり、ファンタジー小説に対して「エルフやゴブリンや魔法使いなんているわけないじゃないの!」と言われるようなものであった。「いや、当たり前だろ。でも面白いし、好きなんだもん。なんで現実と違う事がそんなに問題なの?」と、眼差し的にどうしても違和感がぬぐえなかった。しかし今になって思うと、彼ら彼女らにとってと私にとってでは、「本当(リアル)と違う」のレベルや次元や細部が違った可能性があるわね…と、ちょっと目から鱗。
…あんまり深く考えたことなかったんだけど、例えばファンタジーで強すぎる異能の力に苦悩する主人公と、深い恋愛感情に翻弄され苦悩する主人公とを似たようなものとして見ている可能性がある。 つまりファンタジー世界で魔法使いが魔法を使うのと、恋愛感情を抱いている人間が性衝動を表現するのと似たようなもの、「こういう前提があって、こういう状況だと、こういう感じになる」という理解。剣と魔法の世界で設定的に魔法使いなのに全編通して魔法を使わなかったら面白くないだろう?大きな魔法を使って活躍し始めたら、「…キタキタ!」となるじゃない。恋愛感情を持っているはずなのにキスしたいとか言い出さなかったら全然面白くない。好きとか嫌いとかベッドインしたいとか言い出したら、「よっしゃキタキタ!」となるのである。
そういう事だったかしらんという気がしないでもない。
まあ、私はまだ「私は担がれているのでは?」感をぬぐい切れないでいるのだが。ちょっとそこまでセクハラじゃない質問をさらしてみるとですね…、
「好きな人の前で服を脱ぎたくなる」って何?お前たちはそういう事になるの?
でも私、この質問で「ああ!」ってひらめいたの。痴漢で、全裸でコートとか着てて突然脱いできたり、ズボンの社会の窓から突然性器を露出してくるやつってこれの変形バージョンだったのか?!と。「なんでそんなことするんだろう?世の中にはいろんな性癖がいるのね」とわからんまま納得してたんだけど。
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