将棋の子

将棋界のマドンナ高橋和と結婚した大崎善生の「将棋の子」を読了。いやー子供を棋士にするのはやめましょうね。プロをめざす子供たちが集まる「奨励会」を中心に描いたドキュメンタリー。

奨励会には年齢制限(ある歳までにある段位に到達しないとクビになる)があり,これを突破しない限りいわゆるプロ棋士にはなれない。幼いときから敵なしの天才将棋少年(or少女)として育ち,30歳近くまで将棋だけを生活のすべてにして,そしてプロになれなかった者にはなにがあるのか。この本では奨励会を去っていった人たちを中心にその後の生活を描いている。ドキュメンタリーというにはあまりに叙情的なタッチだけど,筆者は将棋雑誌の編集者として長年業界にかかわった人間でもあり,そのシンパシーが伝わってきますね。
2003年06月25日(水)

藩校早春譜

「藩校早春賦」は,学園青春モノ。ただし時代劇。何気なく読みはじめて思わず感動して泣く。電車の中で泣くと恥ずかしい。幕末のととある南国の小藩が舞台となる小説です。主人公は15〜16歳の三人の少年たちで,まあひたすら爽やかで清々しい小説でございますな。良いやつはちゃんとかっこよくて,悪いヤツがちゃんと憎たらしいのが素晴らしい。キャラがたっているのに加えて話がうまいので,あっという間に読めまてしまいます。ああはやく続編が文庫にならないかな(文庫待ちカヨ!)。
2003年06月16日(月)

ま2の本日記 / ま2