2001年07月30日(月) 内緒の一人旅
 

いってらっしゃいのキスはおでこに
転ばないよう願いを込めて

笑顔の「ただいま」で帰れるように
私はここから手を振るから
安心していつものように眠っていてね





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2001年07月29日(日) 新しいスニーカーを見つけて
 

新しいスニーカーを見つけて
公園まで散歩に出かけた
鳩のお昼を邪魔しないよう
ベンチに腰を下ろす

私の隣に君は居ないけど
同じ太陽の下で
同じように息をして
同じようにその目で何かを見てる

ため息はベンチに残して
私は家まで走って帰る
息切れしながら

零すのは涙より
汗のほうが綺麗だと
その日初めて気がついた





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2001年07月28日(土) 欲深い、場所
 

私、あなたが好きです

それだけで十分だったはずなのに

あなた、誰を想っているの
私、どこまで欲深くなるの

伝えることも出来ないまま
自分の心に潰される





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2001年07月27日(金) 夏初め
 

小さな蜘蛛が会いに来た

蜘蛛は透明な糸を垂らして
足早に次の場所へと向かっていく

夏を残して
小さな蜘蛛が私に会いに来ていた





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2001年07月26日(木) 願いは傍まで
 

たくさん涙を零したら
あなたの顔が空に滲んで
笑っているかのように見えた

今度はもっと素直になって
あなたの所に走っていきたい

本当は誰よりもあなたを抱きしめていたかった





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2001年07月25日(水) 小さな言葉にリボンを巻いて
 

私に、あげられるものは何もない
この小さな体では抱きしめることも出来ないでしょう?
私には小さな小さな言葉しかないのです

それでもあなたに届けたいから
小さな言葉にリボンを巻いて
伝えたいから渡しに行きます

午後3時、ドアの鍵は開けておいて
言葉を抱いて、あなたの所に届けに行きます





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2001年07月24日(火) さよならと言えない
 

一段違いの階段
駆け上がっても
あなたの歩調はもっと早くて
上っても下りても
同じ位置には立てなかった

もう、すれ違う事しか出来ないあなたに
さよならと言えない

さよならも、言えない





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2001年07月23日(月) 白い手を握って
 

その白い手を握って
広い高原を駆け抜けた
空と大地の境界線は曲線を描いて目の前に

其処に辿り着けないのは
其処がゴールではないから
終わりは待っていない
いつだってまた走り出せるよ

動けないときは雲の流れを目で追って
飽きたらまた進むだけ

その白い手を握って
広い高原を走り抜ける
君の笑顔はいつだって僕に元気をくれる

終わりは此処じゃない





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2001年07月22日(日) 小さな笑顔に名前をつけた
 

いくら大きいって言ったって
空気をいっぱい詰め込んだだけの
中身スカスカの幸せなんていらない

小さくていい
見えなくてもいい
そこに小さな微笑が生まれる
そんな小さな感情に幸せって名前を与えてあげたい





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2001年07月21日(土) 大切なこと
 

誰に認められなくとも構わない
自分の足取りは確かなもので
私の瞳は前を見つめてる

それだけで一体何を間違えていると言うのだろう

背筋はいつも直線で
涙を流しても
私は私と一緒に居てあげればいい





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2001年07月20日(金) 日差しの中で
 

太陽の匂いのこもった
服に身を包んで床に転がったら
不思議と彼と一緒に居るような感覚

不思議な暖かさが心地よくて
しばらく起き上がれなかった

このぬくもりのように彼が確かなものだったらと
だんだん消えていく太陽がくれたぬくもりを抱いて
私は今日も瞼を落とす





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2001年07月19日(木) 願えば
 

そのままでいてと願うほど
君の姿は透けてしまう
傍にいてと願うほど
君は遠く離れてしまう

何も願わなければ
君はきっと僕のことを忘れてしまう

君の存在はいつも霧のようで
心に冷たい風を置いていくだけ





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2001年07月18日(水) 君の記憶から私が
 

君の記憶から私が居なくなっていれば良かった
そうすれば、また隣に座って
始めれたかもしれないのにね

君の記憶に私が居ることを
確認するたびにそれを願って
確認するたびに嬉しくて溶けてしまいそうです





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2001年07月17日(火) 願い
 

一歩も、動けないという焦り
もう駄目なんだという絶望感
私の心に残っている、虚無間

全部が私を食い尽くして
この世に存在しなければ良いのにと
歪んだ涙を見て願う

消えてしまったほうが、楽なのだ





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2001年07月16日(月) 回遊魚
 

私は泳ぐ
狭い水槽の中
この世界がすべてだと信じて

私は泳ぐ
いつもの餌を食べ
本当は外の世界を羨んで

私は泳ぐ
空気に触れながら
生きることは出来ないと
知りもせずに

外を見ながら
私は泳ぐ





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2001年07月15日(日) 彼はヘビースモーカー
 

彼はヘビースモーカー
私の服に髪に肌に煙の匂いを植え付けて
せっかくつけた甘い香水の匂いを消していく

彼はマジシャン
タバコが嫌いだった私に
タバコを許させた、ただ一人の男





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2001年07月14日(土) 蜥蜴
 

私の心に住み着いた小さな蜥蜴
あなたに触れられそうになったら
小さな証拠を落として逃げていく

本当は触れて欲しいくせに

私はただ怖いだけ





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2001年07月13日(金) 女は
 

リップにはたくさん水分含ませて
まつげには繊維をたくさん与えてあげる
誰でも変身できるよ、女だもん

でも一番変身するのは
好きな男の前ですけど





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2001年07月12日(木) 好きなもの
 

白いスニーカー
香水の匂いのするポロシャツ
短い髪の毛
サンバイダー

好きなものいっぱい
その好きなものの先には
いつも君





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2001年07月10日(火) 発作
 

昨日までは大丈夫だったのに
今日は急にだめになる
私は臆病者らしい

声が聞きたくて仕方がなく
受話器を手に取ると
絶望感に襲われる
きっとこれは無駄な抵抗

明日には大丈夫になるから
最後のボタンは押せないまま
治療薬にも劇薬にもなる
君の声は聞かない方が良い
死んだように安らかに眠ろう

それがただ目を背けているだけだとしても





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2001年07月09日(月) 生きてる悩み
 

迷い、悩み、泣く、私に
彼は生きているからだと教えてくれた

何かを必死で見つけることなんかないよと
生きてるだけで十分なんだと

感情を持つことが
大切なんだと

彼は教えてくれた





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2001年07月08日(日) 失敗すれば台無し。
 

前髪を3センチほど切りたい。

後ろも揃えてボブにして
明るい栗色なんかに染めてみて。
新しく買ったピンクのスカート翻して
日差しの下を走り抜けよう。

きっかけを作れば
後は簡単な気がする。

前髪を3センチほど。
ハサミを持つ手が震えた。





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2001年07月07日(土) 我慢
 

見てるだけで良いなんて言えない。
好きだから我慢できない。





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2001年07月06日(金) 素直に
 

あせらず一緒に居よう
無理な願いは捨てて
一番無防備な自分でいよう

君が大好き





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2001年07月05日(木) 慰めの言葉
 

恋なんてすぐできるって

あー恋ってそんなもの?
じゃあ、あたししなくていいや

なかなか好きになれないから
無限大のパワーになる
そう信じていたいんだ





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2001年07月04日(水) 時間
 

時間に逆らって生きるなんて無理だ
と今まで生きてきて思った

それでもまだ
時間はたくさんあるので
流れに乗ったり逆らったり
してみるのも構わない

大切なことは
いつだってひとつとは限らない

そう教えたのも時間だからだ





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2001年07月03日(火) 赤い糸
 

ただ目を見て寄り添う
それだけのことが
なにひとつまともに出来ない

ただはぐれた気持ちだけが
絡まって
いつも赤い糸は切れてしまう

お願いです、夢の人
赤い糸などなくていいから
どうかその手で触れていて

欲しいものは
純粋だった心
もう一度
寄り添える日がくるのなら

糸など切って
自分の手を私は信じるはずだから





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2001年07月02日(月) 誤算
 

今になって気づくこと

きっかけを与えたあなたが
どれだけ傷を与えたかということ

生きるも死ぬも
あなた次第
生かすも殺すも
わたし次第

もう触れないで欲しい





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2001年07月01日(日) 繰り返し
 

夢を見て
現実を受け入れる。

こんな単純なことが
重なって僕らは大人になってった。





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