ゆうじの日記

2004年08月31日(火) 『阿弥陀堂だより』

『阿弥陀堂だより』を観た。
東京で生活していた夫婦。夫は売れない小説家・考夫。妻は有能な医者・美智子。ある日、美智子が心の病気にかかってしまい、2人は考夫の実家である長野に移り住むことになる。そこには90歳を過ぎたおうめばあさん、喉の病気が原因で話すことのできない少女・小百合、ガンに犯され長くは生きることのできない重長が自然に抱かれ穏やかに暮らしていた。2人もそんな暮らしの中で、もう一度大事なものを見つけることになる。

『おばあちゃんの家』や『雨あがる』と同じ匂いがする作品。『雨あがる』とは監督も主演も一緒だし。
いいなぁ、こういう穏やかな映画。観たあととか、余分なものをとっぱらった素の自分になれる気がする。

「小説とは本当の話ですか? ウソの話ですか?」とおうめばあさんに聞かれた考夫が答えた言葉が印象に残った。「小説とは、本当のことを伝えるウソの話なんじゃないかな」
きっと映画もそうなんだろう。

考夫を演じる寺尾聰(あきら)が好き。この人にしても笠知衆にしても、僕は朴訥とした人が好きなのかもしれん。

久しぶりに古本屋巡りをした。地元は雑誌に強い古本屋がないのが残念ですが、ブックオフで「Ku:nel(クウネル)」の2号目を見つけられたので嬉しかった。最近流行ってる、ゆっくり暮らし雑誌の先駆けみたいなもの(?)です。特集は「コーヒーはいかが?」
川上弘美さんの小説や、江國香織姉妹の手紙のやり取りなんかも載っていておもしろかった。スローフード、スローライフ。

あと「年取った主人公が光る映画」ってのがあって、それも興味深かった。老紳士と老猫の映画『ハリーとトント』や頑固なおばあさんと陽気な老運転手が友情で結ばれる『ドライビング・ミス・デイジー』なんかおもしろそう。

映画にしても小説にしてもその他のことにしても、ちょっとした機会で今までと全然違う世界が見えてくるからおもしろい。例えば小津安二郎の名前を知ったり、ちょっと興味のあるタイトルの本を手にとったりするだけで。一生こういう発見があるといい。



2004年08月30日(月) 『お早よう』

『お早よう』を観た。
テレビや洗濯機がまだ普及していなかった時代の話。下町の新興住宅地には様々な人が住む。奥さんたちは婦人会の会費について軽いごたごたを起こし、子供たちの間ではオナラ遊びが流行る。そんな、どこにでもあったであろう出来事が軽やかに描かれた作品。
小津安二郎監督の作品なんだけど、この人は家族だとか住宅地に住む人々だとか集団を撮るのが上手だと思う。こんなことはとっくに言われていることかもしれんけど。

描かれているのは、裏口(?)を開けたら隣りの家の暮らしが見えたり、相撲を観るために近くの家にテレビを観に行く生活。川べりで体操をしたり「テレビ買ってよー」と子供が親にせがむ姿。なんだかいいなぁ、いいなぁ。

「無駄が社会の潤滑油」って言葉が印象的。

夕方に友達と「台風ってワクワクするへーん」とかって話をしとったんだけど、実際に雨風を浴びてみたらそんなことも言えんくなった。人も何人か亡くなられたそうだし、やっぱり怖いもんです。



2004年08月29日(日) 『カンガルー・ジャック』と『ぼのぼの クモモの木のこと』と『28日後・・・』と妖怪ジャズフェスティバル

『カンガルー・ジャック』を観た。
チンピラ二人組がマフィアの親分から5万ドルを預けられて、オーストラリアのミスター・スミスの元に届けに行く。ところがその途中でカンガルーにお金を奪われてそれを追っかけるってな感じのB級の匂いぷんぷんな映画。
そのB級の香りに惹かれたし『スタンド・バイ・ミー』でバーンを演じてたジェリー・オコネルが出演してるから観た。

あのバーンがこんな映画に出るようになってしまったー(TT)

品のない映画でした。家族で楽しめるドタバタコメディーを目指したんだろうけど、こんなの家族で観たくない。途中で止めようとさえ思った。そう思うのは二十歳になってしまったからで、小学生の時だったら喜んで観たのかな。子供がおもしろいってものは大人にはたいてい嫌われる?アニメでいえば『クレヨンしんちゃん』とか。

こういうコメディー映画で相棒のドジは物語で欠かせないものなんだろうけど、それが度をこしてひどかった。ドジだけじゃなくてキャラクター自体。カンガルーとの出会いはチンピラ2人組が運転してた車がカンガルーと接触したところからなんだけど、この相棒は死んだ(かに思われた)カンガルーにジャケットやサングラスをかけて記念写真を撮るんですよ。もうめっちゃむかついた。こんなんで笑うような子供は将来怖いぞ。

見所はオーストラリアの大自然とジェリー・オコネルの成長っぷり。『スクリーム2』にも出てたと思うけど、ハンサムになってまぁ・・・。

『ぼのぼの クモモの木のこと』も観た。
ぼのぼのの映画版です。CGはめっちゃキレイなんだけど、漫画やアニメのぼのぼのに慣れてるから最初は違和感があったなぁ。でもだんだんと慣れてきた。ぼのぼの触りたい、しまりすくん可愛い。
ぼのぼのは映画でも深かったです。ポポくんに泣いた。アライグマくんのキャッチボールにも。
「思い出はみんな美しい。」が映画のキャッチコピー。辛い思い出だってもちろんあるけれど、それは思い出として残っているから辛くてもやっぱり美しい思い出なのかもしれん。

そういえば『28日後・・・』も観ました。
この映画は、男がある日に病院で目を覚ますと周りに誰もおらんくって、あれあれ思っているうちに教会で人に出会うんだけど、それはもう人として話せる状態ではなかった。そして、しばらくするとやっと話が出来る人間に出会うんだけど・・・って感じのホラー物。『ゾンビ』や『バイオハザード』をイメージしてもらうとわかりやすいかも。漫画では『EDEN』かな。
廃墟の写真とか観るのが好きで、そういう意味では最初のほうはすごく好きな映像だったんだけどだんだんグロいシーンが出てきてしんどかった。食事をとってすぐだったし。血とか出しすぎ。ストーリーも大しておもしろいとは感じなかったなぁ。人類滅亡(?)物とか良くありそうな感じ。あー、雰囲気は好きだったのに残念。『トレインスポッティング』の監督と知ってなんか納得。とりあえず、映画好きな幼馴染みは「まぁまぁおもしろかったでー」と言ってたんですけどね。

夜はジャズを聴きにいきました。境港妖怪ジャズフェスティバル。自分が見てた限りは妖怪出てなかったんですけど、最初と最後は見てないのでもしかしたらその時に出演しとったのかもしれん。
音楽って全然わからんし、出ている人もまったく知らない人ばっかりだったけどなかなか楽しめました。4組のグループが演奏してたのだけど聴けたのは2組目から。最後のグループが『マイウェイ』演奏してくれたのが嬉しかったなぁ。

最近は芸術にいっぱい触れることが出来ているのでとっても良い感じ。こうでなくっちゃ。



2004年08月28日(土) 『藍色夏恋』

『藍色夏恋』を観た。
主人公が友達の恋愛に協力させられるんだけど、相手の男はその主人公のことが気に入ってしまって・・・って感じの少女漫画的なストーリー。でも主人公には秘密があって、その秘密の存在が映画を引き締めてくれとった気がする。
17歳って年齢設定やプールのシーン、自転車のシーンはある程度年齢がいった人の思い出にきっと突き刺さってくるもので、これは反則だーとか思いながらもその場面場面に浸ってしまった。
ただ、最後のシーンを観るとこの映画はやっぱり中学生とか高校生に向けられたものなんだろうなぁって思ったり。気持ちの良い、羨ましい終わり方。この終わり方は10代と20代とじゃ感じ方が違ってくるものだと思う。イメージは青。

主人公をやってるグイ・ルンメイって女優さんがすごいハンサムだった。一見気が強そうな中にも儚さが見え隠れするところに魅力を感じた。



2004年08月27日(金) 『平成狸合戦ぽんぽこ』

『平成狸合戦ぽんぽこ』を観た。公開された頃と今とではやっぱり観る目が変わってしまうものですね。人間って生き物のことをすごい考えさせられます。妖怪パレードのあたりから涙が出てしまいました。1994年公開なんだって。10年もすれば色々変わってしまいます。

あとは台風にそなえて(?)ビデオも何本か借りてきました。完璧。以前は台風のたびに『ツイスター』を借りてきたものです。

休みが終わる前に『華氏911』を観に行くかもしれません。今の時代、観ておくべき作品なのかなぁって思ってます。行けるといいな。



2004年08月26日(木) 『おばあちゃんの家』と『きょうのできごと』

『おばあちゃんの家』を観た。
ソウルに住んでいた孫が田舎のおばあちゃんの家に預けられるところから物語は始まります。最初は生活環境のあまりの違いにワガママ言い放題、生意気な態度をとる孫。読み書きも出来ず、口も利けないおばあちゃんを始めはバカにしていますがやがて、その愛情を感じていくうちにだんだんと心を開いていきます。

そんなシンプルなストーリーだからこそ、素直に心へ届いてくれました。始まって5分で軽く涙。今の日本じゃなかなかこういう映画は見あたらない気がします。小津安二郎の作品と同じ匂いがするんだけどなぁ。

ローラーブレードで家の中を走り回っても、電池を手に入れるためにくしを盗んでも、ケンタッキーが食べたいとワガママを言ってもおばあちゃんは怒らずに、ただ孫を喜ばせようとする。街に野菜を売りに行っても孫が食事をとっているのをただ眺めている。

口が利けないために身振り手振りで孫に聞く。

「何か食べたいものはないかい?」

「チョコパイ」

落ちていたチョコパイの袋を拾って買いに行く。

そういう場面場面で、いとこのおばあちゃんを思い出して余計に涙。

この映画のおばあちゃんは完全に素人さんだそうで、映画を観たこともなかったのだとか。この方がまたいい顔してるんです。

観終わった後にすごく大事な気持ちになれた。それは一晩眠ったら無くなってしまうものなのかもしれんけど、その時に感じたことがすごい大事だと思うし、映画観ることの意味ってあの気持ちを感じることにもあるんじゃないかな。
いやー、映画って本当に素晴らしいですね。心からそう思う。絶対オススメです。ずいぶん前から存在は知っていたのにどうしてもっと早く観なかったんだろう。

人に対する好きって気持ち、芸術での感動、もっともっといっぱい感じてそれを大事にしなくっちゃ。

あと『きょうのできごと』を観た。これも期待が大きすぎたのかな。まぁこんなもんかって感じでした。原作の小説がかなり好きで、更に田中麗奈や伊藤歩が出てるのでずいぶん前から楽しみにしてたのだけれど。

役者の関西弁が違和感ありまくり。
付け足しされた、浜にうちあげられたくじらやビルとビルの間に挟まれた男のエピソードも別にいらんかった気が。ただ、くじらのエピソードがあったおかげで最後の場面は気持ちよかったなぁ。

大学院への進学と京都への引っ越しが決まった男の家に友達が大勢集まり、記念の飲み会をする。
やがてある人はお風呂場で髪を切ったり、ある人はアイスを食べたり、ゲームをしたり、TVで浜に打ち上げられたくじらを見たり。友達の中には集まる前に彼女と動物園でケンカをしてしまった男もいる。
登場人物のセリフで「俺がしらん場所で色々なことが起こってるんやなぁ」というようなものがあった。この映画はまさしくそれを表現しているんだと思う。

ドライブのシーンで、友達の車に乗って出かけた時のことを思い出した。行き先はたいてい近くのカフェとかなんだけど、自分にとってあの時間はすごく大事なもの。そんなことを思っていたら夜に友達から電話がかかってきて3人でカフェに行った。偶然。

大勢で乗っていても一人で乗っていても車の中って独特な雰囲気があると思う。今朝、妹を高校まで送ったあとに家の前でしばらくエンジン切ってジッとしてた。考え事をするのにちょうどいいです。狭い車なんかは特に自分の世界に浸れるのかもしれん。

運転が終わってドアを閉めた途端にまた乗りたくなるのはどうしてだろう、目的が終わって真っ直ぐ帰るのがもったいないといつも思うのはどうしてだろう。
ロードスター中毒、ロド中。太郎中毒、タロ中。この病気はガソリンの消費が増えてしまいます。



2004年08月25日(水) ピタゴラ装置

ピタゴラスイッチって番組をこの間初めてみたのですがなかなかおもしろいです。番組の始まりと終わりに流れる仕掛け(ピタゴラ装置)がすごい。ビー玉が転がって何かにぶつかって、その何かが他の何かにぶつかって・・・。凝った仕掛けの中をビー玉が転がっていく様子に夢中になってしまう。

村上春樹の『パン屋再襲撃』とポール・オースターの『シティ・オブ・グラス』を買いました。なんだか本の好みがまんま現れてるって感じです。
あと映画『きょうのできごと』もなんとか借りることが出来ました。お昼過ぎに行ったら全部レンタル中で残念に思ってたんだけど、夜にもう一度行ったら一本帰ってきてました。

お昼前から午後3時くらいまでカメラを助手席に乗せてドライブしてました。99キロ。両親や友達はもうとっくに仕事が始まってるというのに気楽なもんだ・・・。
時間が時間なのでオープンにしたら暑いかなぁと心配だったんだけど、山を走ったので涼しくてちょうど良かったです。しかし結局写真は一枚も撮らんかったなぁ。



2004年08月24日(火) マトリックス3作

『マトリックス』『マトリックスリローデッド』『マトリックスレボリューションズ』を観た。とりあえず全部観ておきたかったのでスッキリ。『マトリックス』が自分の中では映画史(?)の区切りになってます。このへんから映画が変わってきたなぁって、よくわからんけど。

『マトリックス』が一番おもしろかったし、作品としてもちゃんと観れるものだった。ネオのお腹から虫(?)を吸い出すシーンとか、黒猫のデジャブのあたりの雰囲気が好きで、最後まであれを通して欲しかったんだけどなぁ。スイッチが他のみんなが黒ずくめなのに対し、全身真っ白ですごいよかった。同じ理由でセラフも。あとは全編通してスミスが好き。
『マトリックスリローデッド』でザイオンが出てきてからなんだか気持ちが冷めた。正確にいえば『マトリックス』のラストで。『マトリックス』と『マトリックスレボリューションズ』じゃ違う雰囲気の映画として観たほうがいいですね。『マトリックスレボリューションズ』の機械VS人間のバトルは熱かった!でも、最後の最後でめっちゃアニメっぽくなってガッカリ。監督が監督だし、しょうがないのかなぁ。ところでキアヌって室伏選手に似てると思う。

明日から『きょうのできごと』のレンタル開始みたいなので楽しみ。でも妻夫木聡が出る。『ジョゼと虎と魚たち』でめっちゃ印象悪くなってしまっているのが残念。
あと来月は村上春樹の新作『アフターダーク』が発売されるのでこれも楽しみ。英語だけのタイトルって個人的には村上春樹にあんまり似合わない気がする。



2004年08月19日(木) ハイウェイ

『ジョゼと虎と魚たち』観ました。

100点満点でいえば35点。半分過ぎたあたりから観るのが辛くなってきた。セリフを聞いて、何回かプツンと頭にきた場面あり。主演の男のキャラクターも心底キライです。ただの最低男にしか思えなかった。ラストのあたりももう少し丁寧に描けなかったんだろうか。なんなん、あのシナリオは!
なんか、人の汚い部分を見せられてしまいました。実際におるんだろうな、ああいう人。ある意味では現実的なのかもしれんけど、俺は我慢できません。
あと、映画として見せる以外に制作者たちの品の無さまでも見えちゃってるように感じた。あー、ヤだヤだ。予告編ではすごい期待してたのに。35点のほとんどはくるりが歌うテーマソング『ハイウェイ』です。

今、自分のケータイにはカエルと桃(バーミヤン桃)と唐辛子のストラップがひっついてます。一つならとにかく、これだけつけているとゴチャゴチャしすぎて困る。



2004年08月18日(水) 容量増加

10代の半ばくらいから使わせてもらってるホットメールが容量増加してた。
今は1215通のメールがメールボックスの中にあって、画像が添付されたメールが来たらパンクしちゃいそうな勢いだったんだけど増加後は使用率75%が1%に。今までの125倍なんだって。すごい増加量ですな。
もっと早くに増やしてくれたなら大事なメールも消さずに済んだのに。

午前中、ブックオフに行って日本文学全集買ってきました。尾崎一雄・上林暁・坪田譲治・梶井基次郎・中島敦が一冊に。後の2人しか知らないんだけど梶井基次郎の『檸檬』と中島敦の『山月記』が読みたかったので。105円だったしあんまし文句は言えないんだけど、手触りがあんまりよくない。なんか鳥肌がたつ。半紙をさわさわした時のような。

『ジョゼと虎と魚たち』と『爆笑オンエアバトル パペットマペット』借りてきました。まさか自分がお笑いのビデオを借りるとは。テレビでもロクに観たことないのにパペットマペットはなんか好き。ウシくん。カエルくんの寄り目に爆笑しました。
友達が言うにはラーメンズ(?)も面白いそうな。






2004年08月17日(火) カメラとドライブ

お昼前までカメラを持ってドライブしてました。

朝の8時半くらいにお父さんを事務所まで送るために一緒に家を出て、そのあとは本屋が開くまで、スーパーの駐車場にお邪魔してのんびりしようと思ったのですがこれがなんとも暑い。
しまった、誤算だった。朝だからもう少し涼しいかと思ったのですが。

車を走らせてたら涼しかったのでそのへんをちょろちょろしてました。
港に行ったり公園や神社に行ったり。神社は山の上にあるんだけど、中学生が階段で部活練習しとった。懐かしい。雨の日は学校の階段で同じようなことをしました。今では普通に歩いてあがるだけでもしんどかったです・・・。

そのうちドライブのほうが楽しくなって、結局本屋には行かずにドライブ続行。
ガソリンもったいないしそこまで動きませんでしたけど、それでも楽しい。
アクセル踏んでシートに体が押しつけられるのが楽しい。ハンドルをきって曲がるだけでも楽しい。オープンで走ってるとエンジン音も普段と違って聞こえて、そこがまたなんとも気持ちいい。

今度は夜中のドライブもいいかもねー。



2004年08月15日(日) 帰って一週間

実家に帰ってから一週間。遊びまくっていたのですごく濃い一週間だった気がします。みるくの里にソフトクリームを食べに行ったり、バーミヤンに行ったり、出身高校にお邪魔したり、松江に行ったり。
うわー、楽しかったなぁ。楽しかったぶん離れたあとがつらい、寂しい。

『東京物語』と『まあだだよ』を観ました。両方ともに観終わったあとに心がほんのりと温かい。こういう気持ちは大事にせんといけん。





2004年08月10日(火) 実家に帰ってます。

映画『バイオハザード』観ました。ゲームを元にした映画のわりには評判が良かったのですが、僕の感想は「こういう映画はキライです」で。グロい、グロすぎる。不快感が残りました。エレベーターのゾンビはやっぱり『ゾンビ』を意識してなんだろうなぁ。続編に繋げようとするラストも気にくわん。

この前の日曜日から実家に帰ってます。今回は飛行機がちゃんと飛んで良かった。浜松町のあたりまで来ると、旅行(帰省だけど)って感じがしますね。



2004年08月07日(土) ご自由にお使いください

結局、マヨネーズは廊下にある共同の冷蔵庫に入れておくことにしました。自分は部屋に冷蔵庫があるので今回が初使用。食べ物などを入れる際に自分の部屋番号を書いておくのですが、それよりも「ご自由にお使いください」とでも書いておけば良かったか?とはいえ、そこまで寮生同士の関わりがないわけですが。

花火大会でした。花火はあんまり見てませんでした。からあげが美味しかったです。

あー、明日の今ごろはー♪ってなわけで明日のお昼には鳥取にいますのでよろしく。植田正治さんの写真美術館に行きたいなぁ。



2004年08月06日(金) マヨラーです。

今日は部屋の片付けしてました。そろそろ実家に帰るのだし、綺麗にしとかんとね。やっぱり一番の問題は本たち。それぞれは大した重さでなくても集まると一気にパワーアップします。アリみたいなものでしょうか。
アリといえば、小学生の時に『黒い絨毯』という人食いアリが襲い掛かってくる映画を観た記憶があります。1954年制作の動物パニック映画の原点といえる作品だそうです。連想でした。

あとは冷蔵庫の中のマヨネーズをどうしようかと思っています。いつもは他には何も入ってないので実家に帰る時は冷蔵庫の電源を切るのですが今回はマヨネーズ。しかし、たかだかマヨネーズ一つのために電源入れっぱなしにするわけにもいきません。かといって5分の4以上残っているマヨネーズを今から消費するわけにもいかないし、捨てるというのもなんだか申し訳ない。しかし放置しておいても8月の暑さで間違いなくやられちゃうだろうしなぁ・・・。

地元に帰った友達なんかは無責任に「持って帰れば」とか言うけれど、帰りは飛行機の予定なんですよね。荷物検査の時にセンサーが反応して、カバンをチェックされた時に中からマヨネーズが出てきたらと思うとそれは恥ずかしい、非常に恥ずかしい。
あの緊迫した場面で、出てくるのはキューピーマヨネーズ。しかも使いかけ。マヨラーです、なんて言って気まずい空気から逃げられるとは思えない。



2004年08月05日(木) 880円バーガー

モスが今度880円のバーガーを発売するそうです。例の匠シリーズです。今度はアボガドわさびなのだとか。アボガドって美味しいんですか?友達に聞いてみたら結構美味しいそうなのですがそれをバーガーにするってのは話が別な気がします。あぁ、最近モス食べてないなぁ。実家に帰ったら食べに行こう。
テリヤキバーガー、テリヤキチキンバーガー、ロースカツバーガー、プレーンドッグ、ホットチキンバーガー、フレッシュバーガーあたりが好きです。モスバーガーとかはトマトが食べにくいのでほとんど食べたことないなぁ。
あと今年は玄米フレークシェイクもまだ飲んでないです。あれを飲むと「夏がやってきたー」っていつも思いますね。多分、毎年書いてることだろうけれど。

夏の夜にオープンで運転するとすごく楽しいらしい。うん、想像するだけで気持ち良さそう。
基本的に夜に動き回るのは好きなほうです。車に限らず歩きでも。ひんやりとした空気がなんだか落ち着く。近くのローソンに買い物に行くってだけでなぜだかワクワクします。早朝、日が出てないうちから遊びに行くとか暗くなってから集合とかもいいな。
外に出ずに家で映画観たり、ゲームしたり、本読んだり、ネットしたりしてんのも好き。いい映画を観終わった頃に空が明るくなってくるととてもよい感じ。映画を観たりゲームをするのは寮では出来ないことだけど。



2004年08月04日(水) いつ走り出せばいいのか誰も教えてはくれない

若いお前にとって人生は長く
どんなに無駄に使ってもあり余るほどだ
だがある日お前は10年があっという間に過ぎ去ったことに気づく
いつ走り出せばいいのか誰も教えてはくれない
そう お前は出発の合図を見逃したのだ
太陽に追いつこうとお前はひた走る
だが太陽は沈んだかと思うとお前の背後から再び姿を現す
太陽はいつまでも変わらずお前だけが年老いていく
息切れはますます激しく
お前は刻一刻と死に近づいていく


ピンク・フロイドの『Time』って曲から抜粋。いや、聴いたことないんですが・・・。
このあいだ、同じ時期にパスポートを作った友達から「そういえば、そろそろパスポートも切れるへん?」と言われてこの歌詞を思い出した。16才の時に作ったので期限が切れるのは22才の誕生日。まだ先といえば先だけど、そんなに遠い未来の話でもない。ホームステイや修学旅行の思い出はすごく鮮明に残っているのにやっぱり時間は確実に経っているんだなぁって怖くなった。



2004年08月03日(火) 村上春樹とポール・オースターの3部作

村上春樹に青春3部作と呼ばれる作品たちがあるように、ポール・オースターにもニューヨーク3部作と呼ばれる作品たちがある。

今日買った『幽霊たち』はニューヨーク3部作の2作目だ。
こういう、最も代表的な作品たち(?)を読むということは一つの山にとりかかるようなもので、これらに手を出さなければポール・オースターの作品にまだ読むものが残っているという安心がある。
しかしとうとう買ってしまった。楽しみなようで残念でもある。好きだからこそ読みたくないって気持ちは誰でもあるでしょう?

オースターの作品は相変わらず書き出しがうまいなぁって思う。

まずはじめにブルーがいる。次にホワイトがいて、それからブラックがいて、そもそものはじまりの前にはブラウンがいる。

『幽霊たち』はこのようにして始まる。これを読んですぐに映画『レザボア・ドッグス』を連想した。なにか関係があるのかな。

村上春樹の青春3部作
『風の歌を聴け』『1973年のピンボール』『羊をめぐる冒険』
*これに『ダンス・ダンス・ダンス』を加えて4部作という人もいるとか。

ポール・オースターのニューヨーク3部作
『シティ・オブ・グラス』『幽霊たち』『鍵のかかった部屋』




2004年08月02日(月) 『まあだだよ』と『雨あがる』

自分が大事だと思っていた思い出を友達も同じように感じてくれていることがわかってすごく嬉しい。思い出の内容そのものは全然すごいものでもなんでもないのだけれど、こういうふうに同じ思いを持った友達がいることはとても、とても素晴らしいことだ。

寮の近くの空手道場だったところが古本屋になっていたので、さっそく入ってみたのだが全然魅力を感じなかった。
照明はやけに明るくて落ち着かなかったし、本の品揃えはスカスカなように感じた。実際に冊数が少ないのか、それともレイアウトの関係なのかはわからないのだけれど。本の値段が分かりにくいのも致命的。
また、ウリにしたい(のであろう)本の棚をあんなに奥にすることないと思った。成年雑誌がやけに広い範囲に置いてあったのも非常に不愉快。隣の店がよりにもよってヴィレッジヴァンガード(個性的な雑貨屋兼本屋さん)だというのもツライところではないか。

正直、俺が学校卒業するころまで残っているかどうか・・・。なんてまぁ素人の分際で勝手なことばかり言っちゃいました。悪いところよりも良いところを見つけられたらよかったんだろうけどそれが困難なほど。しかし本屋には間違いないし、とりあえずチェックはするんだろうな。

淀川長治さんの書いた『まあだだよ』のレビューを読んで、学校の先生(おじいちゃん)と『雨あがる』について話した時のことを思い出した。「淀川長治の銀幕旅行」より引用。

これ(『まあだだよ』)を見た若い人に片っぱしから聞いてみた。照れくさい。時代おくれ。ついてゆけない。私は唸った。馬鹿かと思った。しかし、日本中がいまみんな、この温かさを受けつけなくなった。怖いし、悲しい。

(中略)

この男たちと教師の愛の描き方を“照れくさい”と若いのが言った。干からびた地面からは、このような枯れ木の若者が伸びるのか。この映画、乾いた土に水の湿りを与える。


僕も『まあだだよ』は観たことがあるんだけど、あの映画を「時代おくれ」なんていう人がいたら淀川さんと同じように「馬鹿か」と思うだろうし、同時にそういう人がいることを悲しくも思う。

学校の先生も『雨あがる』について、ほとんど同じようなことを話されていた。「今の世の中はああいうのがウケない。悲しいことです」って。本当に悲しい。

「本物を見なさい」とは淀川さんの口癖だったという。

両作品とも(僕は特に『まあだだよ』が好きです)に素晴らしい映画なのでぜひぜひ観てみてください。
『まあだだよ』は黒澤明監督の作品で、『雨あがる』は黒澤明監督が遺した脚本を映像化したものという偶然もおもしろい。

今日の日記で引用させてもらった文章は以下のリンク先で読むことができます。他にも多数の映画作品が淀川さんの素晴らしい言葉で紹介されています。

淀川長治の銀幕旅行



2004年08月01日(日) 花火大会ではなぜか知り合いに出会う。

ポール・オースター『スモーク&ブルー・イン・ザ・フェイス』読み終わった。
前の日記にも書いたとおり『スモーク』と『ブルー・イン・ザ・フェイス』という映画の脚本集。両方とも、ブルックリンのタバコ屋に行き交う様々な人間たちのドラマを描いている素晴らしい作品です。タバコ屋の主人をやっているハーベイ・カイテルがやっぱかっちょいい。ってなんかいつも同じこと書いとるな・・・。まぁそれほどの俳優さんってことです。

あとは柴崎友香さんの『きょうのできごと』をちょこちょこ読みかえした。この中では「十年後の動物園」が特に気に入ってます。

今は京極夏彦の『魍魎の匣』を読みはじめたところなのですが、初っ端からいきなり、男言葉を使う女の子が出てきてちょっとひいた。以前読んだことのある『ブギーポップ』シリーズみたいだ・・・。

夜は花火大会に行った。寮から歩いて15分くらいの川でやってたんだけど、人多っ!さすが東京だぜや・・・。彼女が「花火大会ではなぜか知り合いに出会うものなんだよ」なんて言ってたけどまさしくその通りで、座ってたら目の前を寮母さんと寮長さんとその従兄弟さんが3人で歩いていった。声をかけたけど気づいてもらえなかったのが残念。

ってわけで、花火大会ではなぜか知り合いに出会うものですよ。こっちで普段、外で知り合いに出会うなんて滅多にない(?)ことなのにさ。


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