under one umbrella

2005年07月10日(日) まず



本当に、ずぅっと前に。
外国にて、指輪を買ってもらったことがあった。
他でもない寺島に。




安くて、少しすると割れてしまったし、
後のごたごたであたしは失ってしまったけれど、
思い入れはそれなりにあって、失ったことをとても悔んだ。
ケースしか残っていないのが悲しかった。



今は、寺島との間に指輪が欲しいなんて思わない。
ペアリングとかにも興味はない。
ただ、あの昔の指輪のことを、
あたしが思っていた以上に気にしていた寺島を、
あたしは知らなくて。




昨日。


訪れた100円ショップで、ちょっと眺めてみる。
指が太いあたしは、デザイン云々より、
まずはまるかを確かめる。
その様子を、寺島が笑った。
指ってどうやったら痩せるのかしらん。


「買ってやろうか?」
と言われても、あたしは本気で、
「要らない」
と言えるのであった。
今はそんなのにときめけない。


その前日にいろいろあり、
ちょっとあたしに負い目を感じていたらしい寺島は、
「買ってやる」
と、指輪の前を動こうとしなかった。




お互いの指にひとつずつ、光らせた指輪。
昨日は確かに少しだけ、信じられるかと思った。











今は正直、はめられないよ。
ごめんね。
苦しさが、先に立ってしまうよ。
理由は、いろいろあるんだけど。







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2005年07月05日(火) 今は…。



少し離れた場所にいる、寺島を見れなかった。
苦しかった。







本屋の、文房具コーナー。
必ず置いてある試し書きの小さな紙に、
彼は書いた。
初恋の人の名前。


あたしが書けばと言ったんだけど、
そう簡単に書かれると、
やっぱりまだ心にいるのかなぁと思うよ。
最近その話は出ないけど、
あなたがあたしを思いやって出さないだけだったりして。



なんてひねくれて考えるのは、
明らかに自分に自信がないのだろうと思うんだけど。





ダイエットの本を買うか買うまいか考えたときに、
何のためにダイエットするのか忘れてると思った。
だから続かない。
4月に続いたときは、はっきり、
「自分のためだ」
と気づいていた。
今は、どうだろう…。


少し離れた場所にいて、テニス教本を眺めている寺島を、
見れなかった。
苦しかった。
嫌だった。
どうしたらいいんだろうと思った。





今のあたしには、1人の時間が必要なのかも。
甘えてだらけた頭に、現実をつきつけてやりたい。







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2005年07月03日(日) 幻かもしれない



「早く早く、ほら起きて。

用事があるんだから」



寺島がそう言ってあたしを起こす。
いつもより早い寺島の帰宅準備に、
あたしはだるそうに起きてみせる。
もっともらしく寺島の手をつかむ。


「はいはい…」



途端に顔が引き寄せられ、
寺島の唇が押し付けられた。



「いい“用事”でしょ?」



長いキスが終わった後
そう言って寺島はにこりと笑って、
ちょうどいい強さであたしを抱き締めてくれた。








今こんなに距離が近い理由が、
なんとなく頭に浮かぶ。
ここには書けないけれど、
もしそうなら、
必ずいつか壊れるんだろうと思う。
幻なのかもしれないと思う。


だけど、今が幻かもしれないことより、
そう怖がることで、
今思い描く未来が幻になってしまうことのほうが、嫌だ。



だから、愛の言葉も、キスも、
理由も、全部ひっくるめて受け止めよう。
未来への糧にしよう。






一緒にいるのが当たり前。
そんな人がいることは、家族も含めて、
幸せだと思うよ。






あなたを愛しいと思える限り、
あたしはあなたを諦めきれないだろう。
大人の恋愛なんて、
まだまだ出来ない、ね。







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いまいち文章のカンが戻ってきていないようです…。
だけど、少しずつ復活しようと思います。

また、よろしくお願いします。


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