WELLA
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2005年06月23日(木) 払った払った

銀行でお金を下ろして郵便局へもって行き、国民健康保険料と住民税を一括で払う。はー、血の気が引く。4月には社会保険も払ったし、つましい稼ぎがそのまま吸い取られていく感じ。確定申告したときに夫の納税額と私の年収がほぼ同じで、へこんでいたのだが、こういうときはへこみを通り越して腹立たしい。なんで夫の年収で査定されるんでしょう。しかも健康保険なんて通知が「被保険者でない世帯主」あてに来る。私のお金で私の保険料を納めるのに、名義が夫なんですぜ。
…ばかにしてるよな(-"-)。


2005年06月13日(月) がっかりしたよドラえもんの人

先日ドラえもんの声を引退した女優がテレビに出ていてドラえもんのような声で言う。
あたしはね、小学校に訪問に行くと、男の子は△△くん、女の子は○○さんて一人ずつ声をかけるの。
そしたら先生が来て、男女差別になりますからみんなさんづけで呼んでくださいって言うのよ。
だからあたしいったの、『差別だと思いますか?』って。ばかばかしい、先生にはマニュアルどおりではなく自分の頭で考えて欲しいわ。

かなり幻滅した。確かにこの人に差別の気持ちはないだろう。しかし、この人は自分がそう呼びたいだけで、呼ばれる側の心の動きまで慮っていない。性差と男女差別は違う。君付けで呼ばれた子達の中に、実はさん付けで呼ばれたいとか、その逆とか、性差を意識しないで過ごしたい子がいるかとか、そんなことは一切考えていないらしい。この女優は料理本なども出しているので、「女の子なら料理ぐらいできなくちゃ」とか平気で言い出しそうである。

私が小・中学校のときは、出席番号は男が先、女が後の五十音順で、男の子の名前は呼び捨てか君づけで呼んだ。私の旧姓は五十音順では速いほうで、高校は女子高だったので出席番号は一桁になった。大学では男女混合のアルファベット順で学籍番号と出席番号がつけられた。男の子を君付けで呼ぶのは大学になっても変わらなかった。それがくつがえったのは銀行に就職したときで、同期の男性を君付けで呼ぶ女子社員は先輩社員からたしなめられた。まったくワケがわからなかった。

現在は非常勤講師として働いていて、人数が40名前後の場合は呼名で出席をとっているが、男子学生も基本的にはさん付けで呼ぶようにしている。とはいえ、面と向かって話すとついつい男子は君付けで呼んでしまうが、メールなどで呼びかけるときは必ずさん付けにする。銀行時代の名残ということもあるが、公式の場で男女の呼称をわけることに違和感がある。
学生の名簿は大学ごとに様式が違うが、名簿上の性別の有無も一つの違いである。非常勤先Lは、数年前から名簿上に男女の記載が廃止になった。私の知る限り初めからないところもあるし、女子学生にだけ「女」と振ってあるところもある。男だと思っていたら逆だったとか、そういうことも起きるが、意外ではあれ困惑するほどではない。基本的に男女の違いは成績とは関係ないので名簿への性別の記載や呼称の区別は一切不要だと思う。女子学生にだけ「女」と振ってある名簿には別の意味で不愉快である。


2005年06月09日(木) 奇遇な日

おそらく最大級でとても混雑が報じられていたゴッホ展、そろそろすいただろうと思って午後出かけてみたらもう会期が終わっていた。間抜け。小林古径展になっていたので、せっかくここまで来たことだしと思って入ることにする。鑑賞客の年齢層は高く、杖をついたよちよち歩きの人とか腰の曲がった人とかだらけだったが、案外みんな男女ペアとか同性同士とか連れと一緒に来ているもので、こうやって年をとっても出かける気持ちや相手があるのはいいなと思う。このようにまとめて小林古径の作品をみるのは初めて。展示はどれも静謐の一言。対象物に向けるまなざしが優しい。幼い子供や小動物の愛らしいこと。玉蜀黍をモチーフにしたものがいくつかあったが、構図は大胆でこのまま夏のワンピースのプリントにでもしたい感じ。膨大な数のスケッチを残した人らしく、何冊もスケッチ帳が展示されていたが、あらゆるものに目を向け、かつ夢中でスケッチしたような、絵に対する情熱が伝わってきた。

美術館に入る前に腹ごしらえと思って、神保町にあるうなぎや「今荘」に入る。ここはかつて私がOLをしていた頃、何度か入ったことがある。その当時からかなり古色蒼然としていたが、もうそれ以上古びようがないのか、そのままの姿でそこにあった。以前はランチタイムは長蛇の列で、相席でどんどん通していたのだが、案外すいていてしかも相席にはしていないようである。しばらく待ってカウンターに座って15年ぶりぐらいで来たことを告げる。「あら、どっか行ってたの?」と言われる。どっか言ってたのは確かだがいちいち説明するのも迷惑だろう。当時はイ(並)とロ(上)の2種類あったのだが、メニューは1800円の肝吸いつきしかない。「昔はイとかロとかあったよね」というと、今年の2月でやめたのだという。「ロで大丈夫?」と聞かれるので「普通のでいいです」と答える。コストパフォーマンスを考えて上だけにしたのだろうか。15年前はイが1400円でロが1600円だったのだからほとんど値上げはしていないに等しい。上でもそこらへんよりずっと安い。お待ちかねのうなぎは程よく油が落ちてしかもふっくら。タレもあっさりしていておいしい。休まず黙々と平らげる。

大満足して美術館へ向かう途中、ふと見知った顔とすれ違う。なんと卒業以来の大学の同級生である。マシンガントークで立ち話をして連絡先を教えてもらい、再会を約して別れる。当時のことが細かいことまでまざまざと思い出されるから不思議。


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