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2005年04月27日(水) 安全より優先されるものって何?

テレビや新聞は見ていないが、JR事故の関連のニュースをWebでむさぼるように読んでしまう。我ながらいったいなにを求めているのか、よくわからないがただ気持ちが焦る。まだ車内に取り残されている人たちが早く助け出されるように願っている。
今回の事故は日本の現代社会の生んだ悲劇で、時間通りに運行されなければいけないという強迫観念で、どんどん誤った方向へ誰もが流れていたさなかの出来事なのだろう。特にJR西日本の勤務管理が厳しかったのかも知れないが、会社による締め付けは氷山の一角なのだろう。会社は、時間に遅れると客の信頼が失われるといい、遅れが出た運転士は罰せられていたと報道されている。懲罰を恐れてなんとかつじつまあわせをしようとしていた形跡も明らかになっている。スピード面での信頼のほうを安全面の信頼より優先してしまった企業体質も問題だが、しかしそういう風に追い込んでしまったのは、社会全体ではないのか。
時間通りに来るのが当たり前、本数が多くて当たり前、もちろんそこには根拠のない安全神話がある。運行に遅れが出ると駅員に食って掛かる乗客も、今回の事件で安全が確保されていないと憤りをあらわにする乗客も、実は同じ人たちなのではないか。今回被害を受けた人たちは、直接事故の被害にあっただけでなく、同時に行き過ぎた現代社会の犠牲ともなってしまった。
今回の事故では通学途中の若い人たちの悲報が相次いだ。新学期が始まってまだ1ヶ月も経たないのに、ただ学校に行こうとしていただけで理不尽に人生を奪われてしまった。関係者の心痛は計り知れない。
飛行機や自動車に乗っていての事故ならばまだしも、ただ通学電車に乗っていただけで、なぜこのような悲劇が起こるのか。もはや安全はどこにもないのか。月並みだが、二度とこのような愚かしい事故はごめんだ。本当にこれで最後にして欲しい。


2005年04月21日(木) のどかれる

午前中フランス語教室、夜授業、長い一日なのだ。
フランス語のクラスは前回病欠してしまったので、今日は「どうしたの?」と聞かれて答える羽目(?)に。病気してました、というと先生が「きみも風邪かい?」というように聞いてきた。先生もうがい薬とのど飴が欠かせないらしい。突然喉に来る風邪が今はやっているらしい。
最近のニュースの話で新法王の話になる。フランス人はもともとドイツ人が嫌いだというステレオタイプがあるが(いやいや、実はアメリカ人のほうがもっと嫌いという話もあるが)、超保守派の法王の誕生はやはり大きな落胆らしい。考えてみると同じカトリックとして一人の法王を担いでいても、そこにはやはり国と国の利害関係があるわけだからいろいろと複雑な感情が渦巻くのだなと初めて気づいた。持ち回りで突然よその国の人が長になって神に次ぐ扱いになるっていうのも、考えてみたら面白い話だ。
喉は温存していたが、夜の授業1コマやったらあっけなくつぶれた。明日は3コマあるのよ〜朝までに回復して〜喉ちゃ〜ん。がら〜。
ところで、奈良の騒音おばさんのリズム感のよさに感じ入っていたら、みんみんさんに、すばらしいフラッシュを教えていただいた。世の中いろいろ才能の持ち主が居るんですなぁ。布団バージョンサイコー。もちろん音量は最大で、いや、ほどほどで。

騒音おばさん(布団叩きバージョン) http://members.ld.infoseek.co.jp/phyphy/ze58.htm

騒音おばさん(リミックスバージョン) http://members.ld.infoseek.co.jp/phyphy/ze59.htm


2005年04月19日(火) 熱発

月曜日朝なぜか軽くせきがでる。金・土とチョークを使いながら話をしたせいか。今日はのどを酷使するのはやめようとおもいつつ非常勤先Lへ。マイクを借りに行く時間がなくて結局声を張り上げて話をして、終わり。なんとなく、人に会うのも億劫になって図書館で本を借りてから一人で定食屋さんに入ってランチ。どれもおいしく平らげる。食後美容院に行こうかと思っていたがそれも億劫で直帰することに。肌寒い一日といわれていたが指先が冷たい。電車の中でグーグー寝て最寄駅に降り立つと背中に当たる太陽があたたかい。少し気分が晴れて道路沿いにある美容院に突然入る。ここには4〜5年前きたことがあるが、それ以来ご無沙汰。私と同年代かちょっと上の女性が一人でやっていて席が二つしかない。いつもすいているのだがそのわりには長持ちしている。私が入ったときもお客さんは0で、ゆっくりヘアカタログを見ながら相談して、パーマをかけることにする。何しろ店員が他に居ないのでシャンプーから会計まですべて一人。口下手なのか余計なおしゃべりもしないし、ペースもゆっくり。なんだかここいいかも。
体調が悪いときは碌なことが出来ないから美容院に行くといい、というのは母の言い分だが、それにしても体調悪すぎで、終わった頃には悪寒がしてきた。家に帰ってとりあえずお風呂に入って、軽く夕食を済ませてアスピリンを飲んで寝る。未明に熱を測ったら37.5。朝になってのどがすごく腫れていたので、フランス語教室は休んで朝病院に行った。薬をもらってきて今日は一日静養。はーよく寝た。

テレビは森夫妻の離婚の話や反日運動のニュースなど。Mrs.森は変な占い師にたぶらかされているんでしょうか??
反日運動および「反・反日行動」に関していろいろと感じることはあれど、言葉としてまとめるにはあまりにも大きすぎ、破壊は何も生まないと実感するのみ。pさんが日記で紹介していらしたページ「内田樹の研究室」の過去ログにTBしていた華僑三世の若い女性のblogを読む。日本にいれば中国人となり中国にいれば日本人となる彼女の複雑に入り混じった想い。こういうものをナマで読むことができるのもネット社会の恩恵だと、的外れなことを思う。

ところで、新ローマ法王にドイツのラツィンガー枢機卿だそうで。下馬評はいつも外れますな。

参考サイト:

新ローマ法王、ラツィンガー枢機卿、ベネディクト16世 http://www.repubblica.it/
「内田樹の研究室」の過去ログhttp://blog.tatsuru.com/archives/000913.php
熱烈的☆上海OL日記 http://plaza.rakuten.co.jp/shanghaishi/


2005年04月16日(土) ピンク好き?

フランス語教室とか非常勤とか始まって、ばたばたしていてちょっとお疲れ気味の週も今日で終わり。学生との相性もまあまあよさそう。出席カードの裏に書いてもらったコメントには「先生が若々しい」と書いてあった。「若い」じゃなくて「若々しい」なのか。うーむ。白髪も目立ってきたしなぁ。
ところで、新学期も始まることだし、先日仕事用のバッグを心機一転買い換えてみた。紫がかったややショッキングピンクのA4のファイルが入るトートバッグ。今までは黒一色だったのでかなり気分が明るい。ピンク、いいよねーと思っていたのだが、最近そういえば身の回りにピンクのものが増えている。防犯ブザーがピンク、携帯ストラップにつけた呼子がピンク、ペンケースにしている百円ショップで買ったメッシュケースがピンク、ipodMINIがピンク、あらあら私ってピンク好き?それ以外にも「監督不行届」のおまけの携帯ストラップもショッキングピンクと黒が基調。あらあらあらと思っていたら昨日デパートでショッキングピンクのカットソーを買ってしまった。
このままパー子への道まっしぐらか。


2005年04月12日(火) 憧れのホテルライフ(長文)

めずらしく物見高く開業初日のホテルに泊まりに行った。
オープン記念特別価格でルームチャージが通常価格の半額。飲食店などは初日に行くと何かと不手際が目立つので極力行かないようにしているが、こういう大きなところはどうなのだろうと思って不手際も楽しみのうちだった。ロビーに入るといきなりチェックインに長蛇の列。並ぶこと40分ぐらいか?チェックインは銀行のローン窓口のように対面で座って行うのでその分も時間がかかる。系列ホテルからの応援要員がいるのか、フロアで案内しているスタッフは潤沢で、列に並んでいると時折「大変お待たせしております」とか「申し訳ございません」とかねぎらってくれる。誰一人文句言うでもなく、おとなしく順番を待つ。
夕食はホテル内のレストランで奮発しようと思っていたが、外は雨だしこの分だとレストランは一杯で入れないだろう、とふと思いたつ。行列の脇にコンシェルジュのカウンターがあったので一人並び一人列を抜けてコンシェルジュにレストランの予約について聞きに行く。コンシェルジュがメニューを見せてくれながらあちこち問い合わせてくれるが、案の定どこものきなみ満席。1つだけまだ空きがあるというレストランは、奮発するとはいえ高すぎて入る気にならない。どうしようと思っていると、実はあまり大きな声ではいえないが今日は特別ビュッフェが用意されていて、そちらは7千円でご案内できる、という。各レストランからあぶれた客を吸収するために用意してあるらしい。今のところ1組しか食事していないので、このままチェックインしてからいっても全然問題ないといわれたのでさらにしばらく並んでチェックインをする。またまたねぎらわれながら手続きに入ると、丁寧すぎてこれがまた長蛇に拍車をかけている。「なにがし様、今日は2部屋4名様のご予約ですね」といわれて、目を丸くする。「いいえ、一部屋2人です」というと平然と「わかりました」との答。ネットの予約で2回送信されてしまったのだろうか。これで1部屋無駄になったのでは…というと「いえ、本日は満室ですので少しぐらい余裕があるほうがかえってよろしいんです」という。なるほどぱんぱんに満室だとにっちもさっちもいかないもんね。
チェックインを済ませて部屋に案内してもらう。このホテル、外から見るとちょっと時代遅れと思ったが、最上階まで吹き抜けのホールなど中はすばらしい。内装も明るいのに落ち着いていていい感じ。上層階はエレベータホールからしてカードキーがないと入れない特別ブロックで、私たちが泊まったのは下層のブロックの中では一番上の階。雨にけぶっているがリクエストどおりに窓が向いている部屋に通されて満足。案内してくれた若いボーイさんは緊張しているのかタイミングを計りかねているのか、丁寧に丁寧に動いていてなかなか部屋から出て行ってくれなくて参った。彼に夕食の特別なビュッフェのことを聞いやが彼は知らなかった!そんなに限られた催しなのか。リーサルウェポン?さっそく荷物を置いて最上階にあるビュッフェへ。初めレストランに通されそうになるが、わけを話すと「ああ!あの7千円のビュッフェですね!」と大きな声でご案内。「はい、そうです…」
宴会場に通されるとそこには「夕食会」と看板が…。客は私たちしかいなくて、好きな夜景のところを見られるお席をお試しください、といって何度も席を変わらせてくれるし、何かと世話をやいて、盛大にサービスしてくれる。宴会場を無理やりレストランぽくしました、といった感じのセッティングだがお料理は普段めったに食べられないようなものや美しいものがたくさん並んでいる。席に着くとボーイさんが夜景の説明をしてくれるが、間違っていた。初日だし雨だしね。料理を取ってさあ食べましょうと口に入れた瞬間に「あのーお食事中失礼します、お会計はお部屋付けで…?」などと聞かれて目を白黒させてしまうのもご愛嬌である。ベテランの風格ただようコックさんが何人も居て、統制はとれているけれど会話を聞いているとちょっと他人行儀。多分この人たちも系列ホテルから寄せ集めた応援スタッフなのだろう、みんな客あしらいがうまい。新ホテルのプロパーらしいボーイさんたちの不慣れな接客をさりげなくフォローしていて安心感がある。お料理はどれもおいしく、もう入らないというまでたっぷりと食べた。会場を出ようとすると、案内係が駆け寄ってきた。機敏な動作を心がけているのだろうがいきなり正面から駆け寄られて驚く。動線が把握できていない感じ。支払いを済ませると「手違いでSpecial Lunchとなっておりますが、Dinnerでございます」とレシートを示してくれる。わかりましたと答えてそのまま立っていると「何か?」といわれる。まだ支払いにつかったカードキーを返してくれてもらっていなかったのだ。
部屋に戻って部屋の中を探索。設備は最新だしバスローブもスリッパもふかふか。オープン記念品などがあるかと思ったがなかった。考えてみたら半額なんだからあたりまえか。しかしこの半額にはスタッフの実習費が大分織り込まれているなと思う。半額期間というのはつまり不慣れなスタッフのOJTの場なのだ。半額だったら長蛇の列とか不手際とかも笑って許せるので、初日から正規料金だったらたまらない。
たっぷり休んで朝。曇りだが昨日よりは視界がいい。朝食は通常料金を自腹だが最上階のレストランへ行ってみることに。レストランの前に出ているメニューを見てみると、ここではアメリカンブレックファストのみ。これは高いなぁーと思っていると熟年男性の案内係が近づいてきて、「ただいま込み合っておりまして、ロビー階に洋食のビュッフェをご用意しておりますのでそちらへどうぞ」といわれる。朝食もあぶれた客用にビュッフェが用意されているらしい。言われたところへ向かうとそこはホテル内のジャズバー。ここにも熟年の案内係が居て「上は相当込んでおりましたか」と苦笑交じりに聞いてくる。それだけで気持ちが和む感じ。朝食券を持っていないので、会計を先に済ませる。このホテルは防犯上部屋番号を表に出さない新システムにしているのだが、スタッフはつい「お部屋番号を…」といいかけてしまい、その分どぎまぎしているようだ。気の毒に。奥へ進むと黒を基調とした内装に、朝の光を浴びて輝く朝食たち。こじんまりとしたビュッフェだが、広く浅く次々と目新しいものが出てきて大変結構。これもかなり破格なのだろう。図らずも夜も昼もホテル本来のレストランではないところになってしまったが、食事の内容は充実。
食事を済ませて外に出て、ショッピングモールを冷やかそうとするとまだ開店前。あら〜とか言っていると、ここにも案内の別の熟年男性が居て、開店時間を教えてくれた。そういえば要所要所に案内係の熟年男性の姿が。普段からこんなに人をおいているとは思えないので、この人たちも応援スタッフなのだろうか、彼らがなんともいい緩衝材になっている。たとえばスタッフになにか苦情やネガティブな質問をしたときに、泣き出しそうに顔をしかめて「申し訳ございませ〜ん」などと平謝りになっている若い人が最近増えているが、そうするとこちらが責めているような気分がしてあまりよろしくない。ところがこういう「おじさん」たちは、えぇそうですね、ごもっともごもっともという感じでこちらにシンパシーを示しつつ落ち着いて案内してくれる。なるほど、こういうのがベテランというものか。私が「応援スタッフ」と思っているだけで本当はプロパーなのかも知れないが、こういうベテランをぱぱっと集めて要所要所に配置できるところが、新興ホテルにはないチェーンの強みだと感心した。
部屋に戻って新聞を読む。好きな新聞を入れてくれるというので日K新聞を頼んでおいたのだ。新聞の重要性を感じないし購読料にエロ小説代が含まれているかと思うと腹立たしくて家でとるのをやめてしまったのだが、ひさしぶりに読んでみた。エロ小説は3秒で読み終わる内容だったが、思わず声を立てて笑ってしまう陳腐さだった。私の履歴書はラケット会社の米山さん。私の履歴書はやっぱりいいな。
またまた長蛇の列にならんでチェックアウト。面白い体験だった。


2005年04月11日(月) CATASTROPHE!

朝、そろそろ仕事に出かけようかと思っていると、ゆっさゆっさゆっさとゆれた。天井から下がっている電灯もずいぶん長いことぶらぶらしていた。今朝の東京は20度。予報によると時間がたつにつれだんだんと冷え込んで雨も降るそうな。
お昼に折りたたみ傘を差してランチの待ち合わせ場所へやや遅れ気味に行く途中、電話がかかってきた。折り畳み傘をあごに挟みつつ電話に出つつビルの軒先から道路に出たらそこに突風。見事に折り畳み傘がおちょこになった(涙)どこにどういう力が加わったのか、骨のひとつがぐにゃりと曲がってしまい、三段折りたたみなのに足が一本飛び出したような感じになってたためなくなった。よくみると全体的にゆがんでしまったのでもう再起不能かも。ロンドンの空港で買ったリバティ柄で気に入ってたのになぁ。ずいぶん大事にしていたつもりだったんだけど、5年ぐらい使ったからまだいいほうかな。リフォームして手提げバックでも作るか(そんな時間がどこに?)、修理してくれるところを探すか、とりあえず乾かそう(弱気)。
食事が終わってから、電車に乗って東京駅へ。先日から熱に浮かされたように騒いでいる「リサとガスパール」原画展をやっているとNEOさんに教えてもらったのだ。会場についたのは1時ちょっとすぎだったので、比較的ゆったりと見ることができた。以前油絵っぽいタッチだと思ったのはアクリル画で、トレーシングペーパーをカンバスにして何回も塗っていくのだという。会場は若い女性が多く2〜3人のグループできゃいきゃいいいながら見ている。時折母子とか親子とか見かけるが、子供の目の高さに展示しているわけではないので、むしろ子供は退屈していて夢中になっているのは親のほう。
先日「ガスパールが先かリサが先か」と書いたとおり、原題は"Gaspard et Lisa"となっている。このシリーズは、第1巻がガスパールのベニス旅行の話で2巻にリサが初登場なので、"Gaspard et Lisa"となっているのだと思っていたのだが、第1巻は日本では未訳らしい。ということは日本に登場したのはリサが先でガスパールはリサの友達としてあとから登場、ということになる。しかも会場に展示されていたリサ登場こぼれ話によると、はじめにキャラクターとしてリサが誕生し、アシェット社の今はなき編集者が、「男の子もいたほうがいい」といって黒いガスパールを作り出したという。んーそうなるとやっぱり「リサとガスパール」なのか。
他にも同じ作者の新作絵本や、過去の作品などが展示されていて、会場を抜ける直前にそれらを実際に読めるコーナーが設置してある。未訳の1巻や一部の絵本はフランス語で、ほとんどは日本語の絵本が何冊かずつ本棚においてあり、次々と手にとって読む。そこにいる人たちはみんな幸せそう。日本語の絵本は初めて読んだが、原書よりも軽くはしょって訳してある印象を受けた。原書ももちろん、小さい子供にもわかるように書いてあるということなのだが、どういう因果でそういう結果を招いたかというのはかなりロジカルに書いてあるし、ちょっとした皮肉も仕込んである。それに比べると日本の方は毒気が抜いてあるというか、単純かつ平和にものごとが進んでいきすぎな感があって、つまらないと思った。言葉遣いも「あたしってあったまいいじゃない?」とか「でっかーい」とか、うーむ、こどもにはこういう言葉遣い覚えてほしくないなぁと思うような言葉もあって、残念。
絵本コーナーを抜けるとそこはキャラクターグッズ売り場。夢のような空間が広がっていた。ぐっと理性でこらえてこんど幼稚園にあがった甥のためにと、一人がもらうともう一人もほしがるという姉のためにおそろいの缶バッチを買った。
常々リサはしっぽが魅力的だと思っていたが、その尻尾を体現しているぬいぐるみがなかったので買わないで済んだ。あーよかった。2万円近いぬいぐるみをお買い上げの方もいた。ちょっとうらやましいかも。気ぐるみ姿のリサのすごくかわいいぬいぐるみもあったが、耳が隠れているとますますスヌーピーそっくり。スヌーピーとして見てもかわいいんだけどね。


2005年04月08日(金) 甘茶でかっぽれ

久しぶりに平日を休んだ夫と外出。近所のお寺に行く。ここは敷地が広いうえに桜が見事なので大勢の人が境内で桜を楽しんでいる。近くの保育園の園児たちが、風に舞い散る桜の花びらに大はしゃぎで手を伸ばしている。いつぞやPさんが日記に書いていらしたように、空に向かって両手を伸ばす子供の後姿は、確かにきゅんとなりますな。
檀家らしい人たちがつぎつぎと本堂におまいりをして甘茶をいただいていく。夫も私もお寺と親しい家に生まれ育っていないので、こういうときにどういう振る舞いをしていいのだかよくわからない。お寺さんは熱心に勧誘活動などは行わないだろうから、檀家になるにはどうすればいいんだろうかと考える。いや、お坊さんに質問すればいいんだとは思いますが。近所にお寺は多いのだが、最近は物騒になって信徒・檀家以外の立ち入りを禁じているところもあり、自由にお寺が散策できなくてさびしい。
ついでに区役所の出先機関にいって印鑑登録証を自動機対応の新しいカードに更新してもらう。窓口の人たちが過剰に親切でびっくり。フロアの係りらしい人に聞くと、記入用紙を奥から持ってきてくれて、記入後窓口に提出すると係の人が「時間がかかるのでしばらく座ってお待ちください」と言い、いわれたとおりにソファに座って待っていると、「なにがし様、お待たせしました」と新しいカードを届けに来てくれた。足の不自由な人もいるからソファまで届けてくれるのはありがたいが、別に「様」までつけてくれなくても、「さん」づけでいいじゃないか。
その後、以前まぐら日記で紹介されていた代々木公園駅近くのレストランで昼食。まぐら日記の日高さんとは何度かお会いしているがそれはもうずいぶん前の話で、今はこんな風に文化やアートを自由自在に楽しめたらいいなぁと思いつつ、時折遊びに行く場所や面白そうな本の参考にしている。公園は花盛りで、ホームレスのものか花見客のものか定かでないブルーシートが点々と見える。お店は大きな窓が公園の土手に面している。通された席からは桜は見えないものの落ち着いた雰囲気でおいしいパスタを食べる。分煙されていないのが難点だがまた来たい。食後は桜の花を追いながら、小田急線の開かずの踏切を待ったり、坂を上がったり降りたり、高級住宅街の巨大な邸宅に目を見張ったりしながら、ぶらぶらと初台まで。
「谷口吉生のミュージアム」展。MoMA(ニューヨーク近代美術館)のコンペの経過、その他の作品の模型と図面などが展示されている。どれも隙がなく計算しつくされているのに、軽やかな印象を受ける。先日行った丸亀市の猪熊弦一郎美術館もこの人の作品で、旅行から帰ってきた翌日放映されていたオクサマ向け番組の情報によると、夫人はLVMHグループのジュエリー部門の日本代表だという。取材されていたのはマダム中のマダムといった美しく風格のある女性。「主人は建築家なんです」といって取り出した写真にはお似合いの二人。このマダムをして完璧主義者だという氏はいったいどんな人なのだろう。MoMAレセプション時の映像も流されているが、フォーマルスーツに身を包んだスピーチや夫人同伴で建物会場へ入っていく姿なども洗練されていて、セレブリティというのはこういう人たちのことを言うのだと思った。はー別世界。
京王線初乗り分を倹約して(笑)新宿駅まで歩く。途中のコンビ二で社会保険料を納める。納め忘れがないように前納する。社会保険庁からは納め忘れのないように口座振替が依頼されているが、こういうものは重みを感じるために現金で納めたほうがいい。しかしコンビ二で一万円札を十数枚取り出す日が来るとは思わなかった。甲州街道脇の遊歩道に植わった桜を見上げながら文化女子大の裏手あたりを抜けて再び甲州街道に戻る手前のスタバに入る。都営新宿線に乗って市ヶ谷へ。お堀の土手の桜も満開で、若者たちがすでに宴会を始めているのをやり過ごして、靖国神社を見下ろせるビル@穴場に上がる。千鳥ヶ淵の桜も見える。遠めに見る桜もいいがやはり近くで見たくなったので、靖国神社へ。脇の通用門から入る。境内の中はもちろん宴会禁止なので空気もすがすがしい。大砲の展示や軍用犬、軍馬、戦時中の母の銅像などが配置されているのを横目にしながら奥に進むと、日本庭園があり茶店なども出ている。人々に混じって暮れなずむ空に映える桜を見ながら静かにのんびりしていたら、ガードマンが「もうとっくに閉門してますよ」と呼びかけに来た。6時で閉門らしい。茶店も澄ました顔で食べ物を売っているものである。
正面に回ると外はすごい人だかり。薄闇に浮かぶ桜を一目見ようと人々が門の隙間からこちらをのぞきこんでいる。午前中行ったお寺は週末は観桜会として特別に夜8時まで出入り自由にしているようだが、規模が違うとなかなか難しいだろう。靖国通りを市ヶ谷方向へ進む。向うから手にお酒や食べ物をもった会社帰りの人々がたくさんやってくる。以前見つけた中華料理店に入ってちょっとはやめの夕食。まだ出来て半年ほどなのですいているが、老舗の分店なのでおいしい。店を出るとかなり冷え込んでいたが、お堀脇の土手は人で一杯。夕方見たときは立錐の余地もなく宴会場となっていたと思ってたが、突然思い立って花見になったらしいウ○コすわりのサラリーマン連れとか、立ち飲みの男女グループとか、なんとしてでも桜の下でお酒を飲みたい人たちの根性が発揮されていた。混雑にキレたのか空車の個人タクシーがクラクションを鳴らしながらスピードを上げて車道を通り抜けていく。
土手の斜面に咲き誇っていた水仙は無残にも踏み荒らされていた。

参考サイト:
まぐら日記 http://magra.org/
「谷口吉生のミュージアム」展 http://www.operacity.jp/ag/exh60.html


2005年04月06日(水) もったいないお化けが出るよ

食べ物を粗末にするのは嫌いなので、外食しても残せないし(付け合せの葉っぱとかラーメンのスープは残すけど…)、食材をダメにしてしまったときは自責の念にもんどり打ってしまう。もったいないお化けが出てくるような気がして夜も眠れない。
もちろんテレビの早食い競争とか大食い競争の類の番組は嫌い(一時廃れたがまた復活の兆しがあるらしい)。あたら高級な食材をかなりの確率でゲテモノに変化させてしまう、「愛のエプロン」も嫌い。ついでに言うと、巨大鍋や直径数メートルもする巨大鉄板を使った数千人分のお好み焼きとかパエリアとかのイベントも嫌い。あれはちゃんとおいしく作って食べてるんだから食べ物を無駄にしているというのとは違うけれども、行列に並んで紙皿によそってもらって、外でにこにこ食べるという風景が、なんとなくヤ(←乙女)。もちろん給食の大鍋は可。プラスティックやアルマイト(←いつの時代だ)の食器も可。
ところで、今日は桜の下で場所取りをする人々を眺めながら、ランチ仲間のタミちゃんと外でお弁当を食べた。いつも不思議に思うのだが、いかにもサラリーマン風の若者が数人で場所取りをしているって、いまだに廃れない風習なのね。なんだかなー平和だよねー。場所取りに駆り出される人は、つまり職場に居なくてよい人で、かつ花粉症ではない人ということになる。このご時勢リストラの嵐吹き荒れる中、意外と人選は難しいのではないだろうかなどと思ったりもする。
話はそれたが、そのときに面白いサイトがあると教えてもらった。どこがサイト名でどこがコンテンツなのかよくわからないのだが、「吉田が巨大な物を作ってますよ」というタイトルがあり、その中にHUGEというコンテンツがある。巨大なプリンとか羊羹とかグミとか、作り方もよくわからないのにひたすら巨大なものを作っては食べているのだ。しかもすごくまずいらしい。しかし彼らのすごいところは、見るからに、そして食べてもまずいその巨大○○をほぼ平らげるところである。

おいしく作ったものを一気食いするのは許せん、いい食材をまずく変化させるのも許せん、が、しかしこれは許せるというか、思いのままに追求させてやりたいという気持ちがなぜかわいてくる。実家暮らしらしいが、お母さんもそんな息子に割と協力的らしい。

参考サイト:
HUGE http://www.h7.dion.ne.jp/~huge/huge.html


2005年04月05日(火) ガスパールが先かリサが先か

フランスのamaz0nから書籍が届いた。国際小包。郵便局を名乗る配達員が丁寧に持ってきてくれた。大変結構。
注文したのは先月の半ばなので、届くまで3週間かかっているが、辞書を引き引きどきどきしながら注文したので、なんというかしみじみうれしい。よく来たね♪よく来たね♪という感じ。発送前なのになぜだか画面上でキャンセルができず、追加分を一つにまとめられなかった。そのため不本意に2個口になってしまって送料が余計にかかったのだが、それでも原書を日本で買うよりは安い。なぜなら19冊まとめ買いしたから。ふふふふ。でもよく見たら1巻分頼みそびれていたり、注文確定を失念していたり、この3週間の間に新刊が出たりしていて悔しい。もう少ししたら落ち着いてまた注文しよう。

買ったのはGaspard et Lisaという黒うさぎ(Gaspard)と白うさぎ(Lisa)の生活ぶりや珍騒動を描いた絵本シリーズ。先月東京に出張できていた、二児の父であるたづさんと○善で待ち合わせたときに教えてもらったのだ。その場で絵本売り場に直行して、たづさんお勧めの巻(リサ一家がポンピドゥーセンターに住んでいる話)を買った。絵本なのに1680円。高い。ちなみにその日他に買ったのはWアンノの生活ぶりや珍騒動を描いたマンガ「監督不行届」。マンガなのに1800円(おまけのストラップつき)。高い。でもどちらも読後幸せになる本である。
Gaspard et Lisaシリーズは、十何冊も出ている。買って帰った一冊を帰宅後すぐに読んでみると、単語は辞書を引く必要があるが、文法的にはちょうどいいらしく、時制や構文の使い方とか「ほほーなるほど」という感じ。シリーズの中には主人公のうさぎが電車に乗ったり、病院に行ったり、一冊ずつ状況別になっているので、とても勉強になる。そうか、こどもってこうやって状況別の単語ややりとりを覚えたりするのね。めらめらと全巻欲しくなるが日本の書店で一冊がこんなに高いのでは大人買いは無理なので、amaz0nのフランスから買ってみることにしたというわけだ。以上、前置き終わり。

しかし、翌日フランス語教室に言ってみんなに話してみると「あー知ってる!」という。売店にもキャラクターものの文房具を売っていたし、実際周囲の何人かはすでにノートなどを使っていた。知らずにいたのは私だけ〜♪だった。で、届いた絵本。小包の宛名はなんと手書き。国際小包用の印字フォームに対応するプリンタをもっていないのだろうか?フランス人らしい青ボールペンの筆跡が新鮮に目に映る。
ばりばり開封。いやーどれも可愛い。落ち着いたトーンの原色を多用した油絵風のタッチ。主人公のうさぎたちはそれぞれ家族のうさぎと住んでいるのだが、街中では人間と一緒に普通に生活している。うさぎなのにおもちゃとしてに人型の人形を持ったりしているのも面白い。

すっかり感動して、このサイトのどこかにある掲示板に「ガスパールとリサ」が届いたと書いたら、最近お裁縫の神様と親しくしていたPさんが、キャラクターものの可愛い布も売っていることと邦題と原題では主人公の名前順が逆になっていることを教えてくれた。早速調べてみるとそうだった。白うさぎのほうが人気なの?それとも名前の覚えやすさから?

以下掲示板より調査結果転載。

----------------------ここから----------------------
リサとガスパールの出会い
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4893092545/qid=1112689983/sr=1-1/ref=sr_1_10_1/250-0847292- 4 513023

こっちは
Gaspard et Lisa : La Rencontre
http://www.amazon.fr/exec/obidos/ASIN/2012242588/qid=1112690608/sr=1-1/ref=sr_1_16_1/171-5953202-520 8 228

ついでに
Gaspard and Lisa Friends Forever
http://www.amazon.com/gp/product/0375822534/102-7598562-1632958?%5Fencoding=UTF8&n=507846&s=books&v= g lance
----------------------ここまで----------------------

今回は行きがかり上固有名詞をたくさん書いたので多分サーチエンジンからのお客様が増えるでありましょう。

追記:NEOさんが「ウサギじゃない」って教えてくれました。うさぎのような犬のような想像上の生き物だそうです。そういえば鼻の形がウサギじゃありませんて。(05/04/06)


2005年04月04日(月) 春のおでかけ

数日前から東京近辺をさまよっていたネットなお友達みんみんさんのお召しにより、同じくお召しに応じたtenkoさんと三人で銀座でお茶。待ち合わせは角の本屋さんだったのだが、地下鉄の出口から思い切り方向を間違えてコの字に遠回りして遅刻。ぜいぜい。特にお店にあてがないというので、電□男で一躍オタな方々にも有名になったべ/アのティールームへ。初めにM屋百貨店に行くがソレらしきものはなく、入り口の総合案内に聞いてみようとしたが、もしやと思ってM坂屋百貨店に行ってみるとそっちにあった。総合案内に聞かなくてよかったーといいつつ、多分M屋で聞いてもM坂屋ですと答えてくれたと思うよ。
べノアのティールームは初めて入ったが、デパート内の喫茶店にしては落ち着いていていい雰囲気。しかしここにオタクな人たちが、エル×スのイメージを追い求めて三々五々紅茶を飲みに集っていたのかと思うとおかしい。フルーツが添えられたスコーンに紅茶のセットを頼む。お目当ての紅茶はダージリンを選ぶ。三人席と思しき、椅子が三つおかれた丸テーブルに座ったのだが、椅子の一つは荷物用らしい。われわれも荷物用に一つ椅子を運んできてもらったが、いかんせんテーブルが狭くてポットやらさし湯やらお冷やらスコーンやらの置く場所を工面するのにかなりてこずる。運ばれてきた熱々のポットを砂時計が落ちるまでじっと待ち、あちっちと言いながらカップに注いで飲む。ふむー。家でダージリンを淹れると妙に硬い、ペラりとした味になってしまうのだが、ほほー、ここのは香りも柔らかく華やかでおいしい。
みんみんさんとお会いするのは去年の暮れに北陸に行って以来で、tenkoさんとも去年のとりならべ以来なので、3ヶ月ぶりぐらいか。まったりと楽しみながら近況とか花粉症とかもろもろお話して、みんみんさんの次のイベントにお相伴して、銀座のギャラリーで開かれている小さな展示を見に行く。こじんまりと温度が伝わってくる、ほっこりとした展示だった。しかし毎度の事ながら、都内にへばりつくように生きている私たちより、みんみんさんのほうがよほど軽やかに東京を楽しんでいるなぁと思う。刺激的。みんみんさんとお別れして、帰路へ。
途中下車して、日曜日に目をつけていたトートバッグを購入。すっかり機嫌がよくなったので、夫の好物のモンブランでも買って帰ろうかとケーキ売り場を覗くと、あいにくホールのしかなかったので、それを買うことにする(つまり自動的に私もモンブランを食べるということやね)。世間ではホールのケーキを買う=お誕生日という図式があるらしい。店員さんに「お誕生日ですか?」と聞かれたので、そういえばもうすぐ夫の誕生日だったと思って出来心で「はい」と答えると、チョコプレートに名前を入れてくれるという。わは。せっかくなので「○○ちゃん」といれてもらうことにして、ろうそくもつけてもらった。
みんみんさんの携帯電話を見てやっぱり新型が欲しくなったので、機種変更することにする。とりあえず入荷待ち。いつ入荷するかわからないが、入ったらこっそり教えてくれるらしい。楽しみ。帰り道に、お寺の境内でライトアップされた枝垂桜とソメイヨシノを見かける。夕闇に照らされて幻想的。


2005年04月03日(日) 郵便局の民間丸投げのだめっぷり

我が家は留守がちなので小包や宅配便を直接受け取れないことが多い。宅配便の場合は宅配ボックスがあるのでほとんど問題がないのだが、郵便小包は認めが必要なのでポストに入っている不在通知はがきをもとに再配達の手続きをしなければならない。
再配達は電話(自動音声応答/直接応答)、FAX、ネット、不在通知はがきのどれかが選べるが、それぞれ手間がかかる中で一番手軽なのは、直接応答による電話だと思っていた。手軽といってもその道はなかなか険しい。再配達票には*お知らせ番号*というのが刻印されていて、これがいわばIDとなって簡単に手続きが出来るはずなのに、電話をかけると電話番号、住所、フルネームを言わされる。その後やっと*お知らせ番号*と郵便物の種別(小包とか書留とか)を言うこことが許され、希望日時(午前、午後、夜間)を言って再配達されることになる。
先日、数日間留守をして夜帰宅したら不在通知が3通入っていた。小包2つと書留1通である。留守番電話には郵便局を名乗る感じの悪いおばちゃんの声で、小包の再配達の手続きをしてくれと催促の電話が入っていた。2つある小包の内なにゆえ1つの分しか催促しないのだろうと思いながら翌朝一番で小包と書留の再配達の依頼をした。妙にキレイなオペレータ声の人を相手に、小包2つと書留1つです、といって長々と電話番号からいい、お知らせ番号を3つ言うと、向うは「で、全部で4つですね」という。「いいえ、3つです。」「あ、そうですね。」そのあたりでかなり危ないと思っていたのだが、2〜3時間後に郵便局だと名乗る感じの悪いおばちゃんの声で電話がかかってきた。いつ再配達の手続きをしてもらえるか、ということだ。昨日の留守電の件だなと思いながらもう手続きは済ませた旨言うと、「ああ、そうですか。じゃあ行き違いだと思いますので、よろしくお願いします。」と、すみませんの一言もなく電話が切れた。指定した時間にまず書留が1通。あと二つ小包が来るはずですが、というと「僕知りません、係りじゃないので」と配達員のお兄ちゃん。地域担当の再配達がかりが別にいるわけじゃないのか。
そしてまた数日後、不在通知がポストに入っていたのでまた手続き。日曜日に電話して、月曜の夜(19:00-21:00)に持ってきてもらうことにしたが、20時58分になってもこない。コールセンターに電話してみると「再配達の受付はされている。配達が遅れているが必ずいく」との答え。しかし結局その日は再配達は来なかったのであった。翌朝一番に電話。今度は男性のオペレータが出て、こちらの苦情に過剰なシンパシーをもって対応してきて、日曜に対応したオペレータの名前を聞いてくるのだが、こちらはいちいちオペレータの名前など控えてはいない。誰だか知らないけど女の人だ、というと「こちらのセンターは300名ほどおりますので…」といってくるので、そんなことはこちらには関係ないと一蹴する。男性オペレータはこちらの状況を復唱して、「では郵便局さんのほうに…」と言い出した。ちょっと待て、郵便局さんってアンタ郵便局じゃないのか。再配達の受付業務のみを担当している民間のコールセンターらしい。男は「では、ワタクシが責任を持ってお届けさせていただきます!」と言ったので「よろしくお願いします」といって電話を切った。この男が配達してくるのだろうか?一昔前の『銀行、菓子折りもって謝りに来るの図』を思い浮かべたが、責任を持って届けるなんて、そんな権限がオペレータにあるのだろうか。
で、今日突然、再配達がされていないことを思い出した。あれからもう3日以上経っている。「ふざけるな、今すぐもってこいって言わなきゃ!」と夫が珍しく息巻いている。しかし電話をかけるのは私である。要点をメモにまとめて電話をかけると、要点をつかめないきれいな声のオペレータが出てきた。再配達の受付は確かにされているが、実際に配達されたかどうかはわからないとのこと。彼女にこれ以上要求するのは酷なので責任者に代わってもらうように頼む。その場ではすぐには電話を代わらず「すぐお電話します」とのことなので、おとなしくコールバックを待つことに。で「すぐ」を待ちながらキッチンをせかせかと掃除。いらいらしていると掃除がはかどるのはなぜでしょう。ついでに母の日のプレゼントまで通販で注文してしまう。母へのプレゼントにセットできる父の日の注文まで済ませて、1時間近く後になって催促の電話をしようかと思ったときにやっと電話がかかってきた。
責任者と名乗る人は20後半から30代ぐらい感じの声の女性。ひとしきり状況を説明して、小包一つでこんなに手間がかかるなんて考えられないというと、郵便局にいろいろ問い合わせていたらこんなに遅くなったのだという。そして信じがたいことに、小包はすでに配達済みでもはや郵便局にはないのだという。彼女が言うには不在通知が入った翌日に、再配達はすでにされていた。郵便局は初回配達日から3日間は再配達の依頼がなくても毎日届けに来るらしい。再配達二日目にあたるその日は私は外出していて、夫が在宅していたので、受け取ったとすれば夫ということになるが、彼には全く記憶がない。多分その日はamaz0nの宅配も受け取っているだろうし、しかも不在通知に書かれた差出人名が記号になっていて、全然思い当たる節がないので、なんのトリガーにもならない。まったく記憶がない夫の証言を元にどうどうめぐりをしても意味がないので、いろいろ調べてくれた彼女をねぎらってこの件は打ち切りにする。
しかし、つまり実体のない小包をめぐってわれわれは踊らされていたことになる。オペレータが見る画面で配達が済んでいるかどうかさえわかっていれば、再配達の依頼をした時点で、何の問題も生じなかったはずである。フラグ1つ立てるだけじゃないか。これがないばかりに2度も再配達の申し込みをすることになり、今日の責任者の彼女はない小包を郵便局に対して探させるという無駄な努力を強いられたわけだし、郵便局も「あるはずだ」といわれて探す余計な手間が増えたわけである。結局何が悪いかというと、郵便局とこの民間のコールセンターの業務システムが悪いということになる。肝心のことは郵便局に聞かないとわからない、しかし郵便局に苦情がいかないように窓口はオペレータに丸投げされている。オペレータや配達員それぞれみんな善人でそれぞれが精一杯努力していたとしても、このシステムの悪さと各自のおらが領分しか守らない発想がすべてをダメにしている。
連携が悪いから、コールセンターに再配達の連絡をしても催促の電話が高飛車な郵便局から来るし、自分は配達するわけでもなくただ再配達の情報を端末に入力するだけなのに「私が責任を持ってお届けします」などと軽々しく大見得を切ってしまうオペレータが出てくる。
郵便局さー、今回の件に限ってはさっさと民営化してくれって思うよ。民間に丸投げしておいて民営化しない理由がよくわかんないよ。今回の小包、民間の宅配業者ならただ宅配ボックスに入れて終わりだったのに、公的であることを主張するなら、中途半端に民間に丸投げしないでくれよ。


2005年04月02日(土) お行楽

桜はまだ5厘咲きぐらい。
昨夜セットしたパンが7時半に焼けたのを取り出して、また寝て朝9時半すぎに「(結果的に)冷めたてのパン」半切れとりんごジュースとプチトマトの朝食。今日はランチに出かけるので、おなかをすかせておかないと。
大手印刷会社村近くのフランス料理店へ。以前一度来て、うちのめされたのでまたきた。10卓足らずのこのレストランは今日も満員。だけど静か。コースのみで前回は茶色と白い料理だったが、今日は赤ワイン煮で攻められたか、煮しめたような色合いの料理が次々と…。コースなのでオーダーのために声を発する必要がない。テーブルの間隔が狭いので、他の客の会話が丸聞こえというのも口を慎む要因になるのだろうが、店内が静かな本当の理由は他にある。初めのうちこそぼそぼそと世間話をしたりしているが、料理が運ばれてくるとみんな無口になる。会話を楽しむ余裕などなく、向かいに座っている相手のことなどしばしば忘却の彼方に遠ざかり、ふとわれに返って時折ため息混じりに漏れる言葉は、「…これ、おいしいね…」「うーん」「ぁーおいしい」。料理人は一切顔を見せないが、勝負を挑まれているような雰囲気が皿から立ち上ってくる。「がっつりと喰う」というのはこういう場合に使うのだろうか?ランチにしてはかなりの量を何とか食べ終えて満腹。
印刷会社村を抜けてJRで新宿へ。DIY店で小さなホイッスルの携帯ストラップ(楊枝を5本束ねたぐらいの大きさ)を購入。これでLEDの懐中電灯とホイッスルがついて緊急に役立つ携帯電話になった。あとは何だ、バッテリーに緊急連絡先を書いたシールでも貼っておけばいいかな。夫のチノパンと夫のかばんと買って、家電量販店に寄ったところで、夫の疲労が極度に達したらしく帰宅。だってちょっと目を離すと寝ちゃうんですよ、奥さん。
家電量販店で風船細工の人が芸をしていて、風船で作った花をもらう。うれしい。


2005年04月01日(金) がんばれ!新/再・社会人

朝から晩まで、都内をぐるぐる。
昼間乗っていた電車で隣席の熟年女性が、必死にメールを打っていた。さすがTFT液晶画面丸見えである。若い人たちは保護シールを張ったりするし、目にも留まらぬ速さなのだが、この人の場合動作がゆっくりだし、フォントも大きめに設定してあり、何度も文章を推敲しているようなので、見るともなしに見てしまう。時間帯から推測するとパートで再就職して初出勤した帰りらしい。報告のつもりなのか、職場の年若い先輩たちへの不満噴出なのだが、こんなメール読みたくないなぁ(←って盗み読みしてるくせに)。ちらちらと見ると、そのつど「職場の子たちに歓迎されていない」とか「(こんなひどい職場にいる私は)つまり、掃き溜めに鶴ってことかしら」とか「美しい鶴はねたまれるのね」とか、うーむ、おくさん、その自信は一体どこから?っていうか、新卒のぴちぴちギャル(死語)でもないんだし、どれだけ歓迎されると思っていたんだろう。ショックは大きいんだろうけど、多分この人働くってことを全然履き違えているんだろうなと、他人事ながら心配。
夜になっても似合わないスーツ姿の若者があふれかえっている。新品のスーツに大き目のかばん、あちこちで群れをなしている。真っ赤な顔して「研修期間中は毎日飲み会だからさっ!」とか宣言しているリーダー格の青年、貴社の研修はそんなに楽なのか?
夜もバスの隣席の熟年女性が携帯メールを打っていた。この人もすごく動作がゆっくりで丸見え。文章の予測変換機能がついているのに、選択に時間がかかっていて、機能を生かしていないみたい。昼間の女性の携帯もそういえば予測変換だったけど結局単漢変換してたし、必ずしも便利なわけじゃないのか。
今私が使っている携帯は、メールもウェブもカメラもついているが、もう4年ぐらい使っている。バッテリーは1年前に変えたばかりで不満はないが、画面の大きな予測変換機能つきに買い替えたいと思っていたのだが、これだとちょっと考えちゃうな。


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