My Cup Of Tea...POO

 

 

擬音あふれる大晦日にやぁぁぁ - 2004年12月31日(金)

タガー様にあくしゅしてもらったにょ〜〜タガーちゃま〜〜…らぶ。(めろめろ腰砕け)
あと、長老とボーンちゃんにも握手してもらったのん〜〜(溶)

今年の芝居おさめに
ねーさんとふゆどんとともに
「Cats」を観に行ってまいった。昼。

気づけば、ねーさんと3日間連続で遊んでました。
なんだよ、うちらって結構らぶらぶ?ねーさーん?(凹)
んでもって、大雪でした。
だから、どっちがどういう…?(禁句)

座席が6列目という好条件、
さらに通路寄りだったため
カーテンコールで猫の嵐。
舞台から客席にご挨拶に降りてきた猫に握手して
もらうわもらうわ。

というても、状況を説明すると、
4列目と5列目の間に大きな通路があって、
5列目の人がまず、握手してもらえるわけね。
あっしはよっぽど物欲しげに5列目の握手姿を凝視してたらしく、
まず、長老猫オールドデュートローノミーが握手してくださいました!
しかも、うちの列6人で握手してもらえたのあっしだけ!!にゃぁぁぁ(めろ)

それから、我が愛しのラム・タム・タガー様がやってまいり
5列目と握手してるから、思いっきり血走った目で見開いてくわぁぁぁぁとタガー様の襟のもふもふしたやつを眺めたら
タガー様、気おされたのか何なのか、手を伸ばして真っ先に握手してくれたですよ〜のあぁぁぁぁのあぁぁぁぁ(めろめろめろめろ)
でも、私の隣に座ってるのが可愛い女の子二人だと気づいて
すかさず、ねーさんとふゆどんとも握手してましたタガー様。
さすが伊達に女の子からモテモテじゃないわねタガー様ってば抜かりなーいわきゃぁきゃぁぎゃーぎゃぁ。
はあ。
タガー様、かっこよかった。
襟のもふもふしたの触りたかった〜みゅーみゅー。

それから、白い尻尾がふわふわのグリドルボーンちゃん、ってか本名はジェリーローラムなんだけど劇中劇のボーンちゃんのインパクトの方が強いのよね〜るるん。
でおなじみの、ボーンちゃんがやってきて、
美人なお手手で握手してくださいました。
グロールタイガーでなくても無我夢中ですよーう。美人さーん!!

とまあ、万事が万事でこんな調子、猫激ラヴモードの私だったので、
同行のお二人には多大なる迷惑をお掛けいたしました。
くはぁ、でもタガーちゃま、かわいい、らぶ。らぶらぶ。
首根っこひっつかまえて、ウチで飼いたいぞー。


そして、コージーコーナーに入って、
今年最後のパフェおさめをし、
ミストフェリーズのダンスがめざましかったという話で盛り上がった後

私は幕張メッセのカウントダウンライブへ出陣したのでした。
いやぁ、今年もあそんだ!
でもまだまだあそぶよっ!!




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ことほぐ - 2004年12月30日(木)

中・高校時代からの仲間連中で
恒例の忘年会。
総勢17人が参加。

鍋のやつをつついて、隣のやつをどついて
今年も楽しく年忘れ〜さよなら年女〜♪
なぞとビール片手に上機嫌でおりましたが、

友人Rが嫁に行くことになったっちゅー発表がぁ…。

俺のRを持っていきやがってぇぇぇ旦那のばかぁぁぁ……

うう。
心破。びらびら。
娘を嫁に取られるパパってこんな気分?(違)

でも、いい嫁になると思うよぅ。
高校時代頃から、結構早く結婚するんじゃないかと予測されてたRなので
まぁ、妥当な順序だと思うよぅ。
祝(泣)一番乗り!

別に私が祈らなくたって幸せになること請け合いだけど
でもやっぱり祈ります。
お幸せに!!



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SHIROH観劇 - 2004年12月29日(水)

ミュージカル「SHIROH」を観にいった。
劇団☆新感線と東宝が手を組んで制作した
オリジナル・ロックミュージカル@帝国劇場。

恐れ多いことに千秋楽のチケット
しかも前から6列目が2枚取れてしまったので
ねーさんと一緒にランチを済ませて、有楽町へいそいそと。

結論から言うと、感動しました。
今まで観た日本産ミュージカルの中では
一番面白かった。




劇団☆新感線ならではのギャグは控えめで
ストーリー重視の展開。

江戸時代・島原の乱を題材にした作品。
乱の指導者には、実は二人の人物が居たという設定。

一人は、作戦の実権を握り指揮をとる「益田四郎時貞」(上川隆也)
一人は、歌声で民衆の士気を高め導く「天草のシロー」(中川晃教)

現実問題を抱え込むプロデューサー「四郎」と
無邪気で天真爛漫なロックスター「シロー」。

とでも言うような構図に、
江戸幕府の思惑や、
救いの世を求める民衆の熱狂などが絡み合い。
舞台上にいるロックバンドの大音量の生音楽に台詞が乗って
歌いながら人が走り、叫び、祈り、斬り合い、ぎゅんぎゅん展開する
とても熱い世界になっていました。

史実としての島原の乱、
つまり「乱に加わった3万7千人皆殺し」、
という大虐殺に関しての筋は変えていないので
当然ながら大悲劇なのですが。

きりしたんたちの死が
決して単なる無駄死にとして終わっていないため
全てが終わった後、良質の感動が残る。

きりしたんたちにとっては、待ち望んだ「はらいそ」へ赴く死。
残される人々にとっては、これからの未来を生み出すための死。

宗教のためだけでなく
未来のために殉教した人々に、
見守られるようにして
観客は現実に戻され
舞台は終わる。

切なさは残るけれど、それは嫌な感触じゃない。




舞台美術も面白かったです。

左右には島原の戦闘の様子が描かれた、美しいが良く見ると凄惨な絵幕。
舞台奥は階段があって、その後ろにロックバンド。

それから舞台のあちこちに、たくさんのテレビが積み上げられ。
そのモニタが、状況に合わせて、
歌詞を流したり、場面の関連情報を流したり、つっこみおもしろお笑い映像を流したり。
モニタから、次元の違う客観視点が臨時臨時で差し挟まれる感覚が、
現代的な江戸時代を作ってました。
幕が開く前、映画館よろしく東宝映画の宣伝がモニタから流れてたのも
既成のミュージカルにない斬新で気楽な雰囲気でした。
ミュージカルの敷居をもっと低くしようよ、ってことかな?




それにしても、この舞台を作った人は
「Jesus Christ Superstar」が好きなんだろうな、というのが良く分かる。
民衆が救世主を求めて四郎やシローに群がる場面や
殉教のシーンや、
「ああ、なんとなく和製ジーザス風」
という感じを受けたというのもあるけれど。

そういう些細な一致点は取り置いても、
ジーザスの根底に流れている気配を、継承しているなぁと思った。
新感線の作家さんと演出家さんは、
ジーザスの舞台に感化されて
「なんちゃってミュージカル」風の舞台を日頃作ってきたというから
初の本格ミュージカルでやりたかったことは、
やっぱり、自分たちなりのジーザス的世界の創造なんだろうなぁ。

既成の概念に挑みかかっていく挑戦的な目つきと、
自分たちにとって一番かっこいい、気持ちいいものを追求しようとする姿勢と。

ちゃーんと伝わってると思いましたよ。
次回作も観てみたいです。




東京公演千秋楽ということで、
カーテンコールはお祭り騒ぎ。
ロックスター★シロー役中川君のボーカルと、バンド演奏で
お客のテンションを煽るわ煽るわ、
天下の帝国劇場が、まるでライブホールの趣き。

以前中川君を観たのは「キャンディード」だったので
ああいう正統歌唱力が必要になる正統系ミュージカルに
彼の歌い方は合わないなぁ…
kやsの破裂・摩擦子音が汚く聞こえるなぁ…
という感想を持っていたのですが、
今回はどんぴしゃ!
まさにハマり役、まさにロックな役者さん。

それから、「大地の子」でおなじみ上川隆也さん、
かなり歌えるんですね。びっくり。
普通の役者さんが初めてミュージカルに出演すると、
「…下手だよね?」と念を押したくなる方もいたりするのですが。
途中不安定な部分もありつつ、
十分聞ける歌唱力だったと思います。

反対に、ものすごかったのが
敵方幕府の黒幕を演じる江守徹さん。
ぜんぜん音が合ってないのに、
貫禄とアクだけで押し切っちゃうので
最初は「うえぇ?」と耳を疑ってましたが、
そのうち笑えてきて、
途中からは、ある種の味わいになってました。
それこそ、ジャイアンのリサイタルとはこのことだ。




カーテンコールで盛り上がった末に、
新感線の年末恒例、餅まきがありました。
キャストさんたちが、たくさん丸餅の入ったビニール袋を下げて
客席に餅を投げ入れる行事。

噂には聞いていたのですが、実際に客席に立ってみると、
頭上から降って来る餅って

…けっこう縁起ではない。

餅って、一個でもかなりずっしりと重量があるんですよ。
それが、まるで軟式ボールのごとく
こっちめがけて、びゅんびゅん飛んでくるのね。

ひどいタイミングの場合、
手裏剣みたいに斜めにスピンしながら
こちとらのオデコめがけて、
しゅごーーんと飛び込んでくるのね。

つきたての餅だから柔らかいんですが、
スピードつけばそんなの無効。
次々やってくる餅爆弾。
取ろうとした人の手に当たって、
得体の知れない方向に飛んでく餅爆弾。
川面を切って飛ぶ石よろしく餅爆弾。
手にぶつかって「ばちん」と鳴ったよ餅爆弾。

もはや食いもんじゃねぇ。

「大福怖い」なんて目じゃなく餅怖い。こわいよぉぉ痛いよぉぉぉ。

おびえて首すくめつつ、
でもちゃっかり2個ゲット。
腹いせに喰ってやる。



ハネて劇場の外に出ると、
雪は止んでました。
でも雪の影響で、ミレナリオは中止。
せっかく劇場に近いから見ていこうと思ってたのに。

私とねーさん、二人で遊びに行くと
いっつも雨降ったり雷鳴ったり雪降ったりと
すンばらしいお天気日和。
どっちがどう、なんでしょうねぇ?


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蒸気のように柔らかく - 2004年12月28日(火)

年末の町に出て、
年賀状用にポストカードを買ってくる。
いわさきちひろのカード。
といっても、全部で17枚。
師関係のみ。
友人には一枚も出しません。
平謝。

あおいあひるとこどものえ。
おふろにあひるをうかべるように
ふやふやとなんのきなしに
あたたかいらいねんでありますように。



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得体の知れねぇしょんぼり感をどうしてくれよう。 - 2004年12月26日(日)

「一日が終わりゃ歳を取る
貧乏の繰り返しだけ
戦いなのさ 誰も助けちゃくれぬ
仕事無ければそれだけ 
命が縮む」

昨日までのメルヒェン
どっかで落としてちゃってさ
レ・ミゼラブル歌いながら
戦闘モードでバイト納めへ突進。


ガソリンスタンドに、
救急車が止まっていた。

誰か具合が悪い人でも出たのかと思って
勝手に緊張して、立ち止まってみる。

白衣の人が、
隣のコンビニへ入っていった。
救急士風の作業着を着た人は、
スタンドの奥のトイレへ入ってった。








…給油中?






覆面レスラーの覆面の下を見た時って、
たぶんこんな風?
救急じゃなけりゃ、
たぶんただのワゴン車?

うにゃぁー!いかーん!そんなんだめー!
救えよ急げよ回れよ威嚇しろよオイラの夢を壊すなよ〜〜〜




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キャロル - 2004年12月25日(土)

クリスマス・キャロルの中では
「まきびとひつじを」(The first Noel)が一番好き。


まきびとひつじを
まもれるそのよい
たえなるみうたは
あめよりひびきぬ

よろこびたたえよ
主イエスはうまれぬ


クリスチャンではないけど、
何となくしみじみしながら、
人が生まれてくるって、いいよね。
とか何とか、道徳番組のようなことを
ちょこっとだけ考えてみる日。

自分の誕生日は、何やかんやで嬉しいので
他人の誕生日だって、素直に祝おう。

キャロルを鼻歌で歌いながら
外出準備をしているうちに、
今年3月にオランダで観た
ゴッホの「アーモンドの花」という絵を思い出した。
クリスマスの心に似ている。
別にクリスマスの風景を書いているわけではなくて、

青空いっぱいに、
アーモンドの枝が、おだやかにしっかりと張り渡り、
あちこちで、静かな白い花をつけている

というだけの絵。

その絵が展示されている部屋で、30分くらい、
ぼーっと眺めていた。

その作品の描かれた時期、
ゴッホはすでに心を病んでいたようで
その部屋の展示作品は、
激しいタッチだったり、奇妙な色の組み合わせだったり。

「安らげる」というのとは
程遠いものばかりのなかに、
一点だけ、異様に静かなその絵があった。
深くておだやかで凪いでいて。

額縁から
ふくらみ出てくる
青空。

その絵は
ゴッホの甥っ子のために描かれたものだと後で知った。
愛する弟夫妻に子供が生まれ、
その子供にゴッホの名前が付けられた、と聞いた彼が、
その子のために、描いた絵だったそうだ。

喜び
というのは、
こういう姿をしているのか。
と、思った。

額縁から
ふくらみ出てくる
青空。

深い歓喜。

きみと
わたしと

歌を歌おう。
外に出よう。
空を見よう。
感謝しよう。

生まれてきてくれてありがとう。





家族一同、銀座まで
「クリスマス・キャロル」を観にいく。
市村正親さんのひとり芝居。


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もろびとこぞりて - 2004年12月24日(金)

大量発生。

交差点をまがった瞬間、
白バイ。

二列にならんで、
実に

13台。

おとなしく信号待ちをする
13台の
黒グラサン。

瞬間…破顔してしまった。
黒光りのグラサンに見られてしまった。
うはぁ。

だって
白バイって、
1台走っているだけでも
一匹狼的存在感があるのに。

行けども行けども白メットの黒グラサン。
機能過剰の13台、
こんなにいらないけど何となく今更ピクミンに対抗して増えてみましたいかがでしょう。

たとえば
『マトリックス・リローデット』のエージェント・スミス君が本当にいて
もし実際に対峙するなんてことになった場合、
自分がどうするか、よく分かった。
間違いなく、まずは笑うね。
笑う私は救世主にはなれません。

なれないので、鳥喰ってシャンパンあびて
クリスマスおめでとう。


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年齢制限 - 2004年12月23日(木)

バイト先の大掃除に行こうとする。

寒い日。
朝の閑散車内。
五本指てぶくろはめて、ふくふく。
てぶくろ兎を作りたかった。
作り方しらなかった。

ももーん。

サンタは私に兎作れる手袋をくれるべきだ。


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けちらす - 2004年12月22日(水)

病院に行く。

この夏に突如わずらうことになった
右側顎関節症。

一向に治る気配はないが、
当初は全然開かなかった口が、
最大で30mm開くようになった。

8月末には25mmだったから
4ヶ月間で、5mmの進化。

髪の毛が伸びるよりたぶん遅いがオイラは負けやシネェ。

このままいけば、
半年後には40mm。
1年後には50mm。
10年後には230mm。

目標すりかえ育ち盛りの口裂け女が行進。



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かおる - 2004年12月21日(火)

いちごのジャムを食べきってしまったので
お日柄もよろしく
冬だいだいのマーマレードの瓶を開けた。

季節だねぇ。

お風呂で
柚で遊んだ。
私がふやけるまえに、
柚がふやけた。

軟弱もののほろほろ香る。


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まちぼうけ〜 - 2004年12月20日(月)

半年くらい前から、
バイト先の会社の庭に
野良ウサギが住み着いてるんですよ。

最近むっちりと太ってきててさ。

虎視眈々。


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名古屋遠征2日目 - 2004年12月18日(土)

というわけで、ただ遊びに来たわけではなく、
少しは仕事もせねばならぬ。

というわけで、
バイト先の出版社で現在企画が持ち上がっている
「某ローカル線で、歴史をじっくり味わいながら、一日散歩をしようよ〜の本」
が、企画として成り立つか否かを検証する
という使命を果たすべく、
デジカメ片手に、電車を乗り継ぎ、
話題の某ローカル線、始発駅へ。

企画段階なので、詳しいことをここでお話申し上げるのははばかられるが
名古屋近郊のローカル線だと思ってください。
で、古墳だとか、戦国時代だとかに
想いをはせられたらいいねぇぇ浪漫浪漫ろうまんロマンで金儲け〜るるん。
って話なんだが。

いやぁ、


ローカル。


ローカル。


ローカルなんだね?
君。


1時間に1本しかないのは、まだいいとして、
1両編成・ワンマンカー・全駅無人なのは、まだいいとして、
10時に出発して、何度乗り降りしても、
ほとんど乗客がおらず、一番客が多かった時でも7人、
なのも、まだいいとして。

「歴史ローカル旅」っていうと、
奈良の明日香地方みたいに、
「のどかな田園地帯をのんびり旅!
そこにあるのは旅情と遺跡!
人間の文化の香りを堪能!!」
みたいなものを勝手に想定していったのだが。

予想外に、どこまで行っても現代式住宅地。

途中下車した住宅地の間、
「旅情」とかいう言葉を踏み潰してアスファルトで固めたみたいな、
まっ平らのでっかい車道脇をどこまでも歩くと

突如、古墳と思われるちいさな雑木林、とか
突如、普通のお寺、とか
そういうものが、気まぐれに点在している。
だけ。

しかも、結構駅から遠かったりして。
しかも、史跡の一つ一つが、結構遠かったりして。
だから、駅の電車の出発時刻に
行動範囲と時間を縛られたりして。

現実を離れられない小さな旅、って。
結構、消耗。
車で行った方が、遥かに旅できるかと。

思うんだが。
さあ、この結果を、どう社に伝えるべきか。
うーむ。レポート書くのも疲れるなぁ、と思っている現在。ぐだぐだ。

ああ、でも、一つだけ、ひっじょーに面白かった!

名古屋の人って、
「みゃぁみゃぁ」言うっていうじゃないか!
「美味い」/umai/→「うみゃぁ」/umja:/って。

/ai/連母音が、拗音/ja:/化してるという方言特徴。

あれを実際に耳で聞いた。

地元のおじいちゃん二人が
神社の前で世間話していたんだが、

「大工」/daiku/
のことを
「でゃーく」/dja:ku/
と連発。

くわああ!
れんぼいん!
ゆうごう!!
てか、めちゃゆうごう!!

うっとりじーんとシビレて、
しばらく聞き入っておりました。
録音機器持ち歩いてればよかったぁ。
そればかりが無念。
フォルマント分析してみたいぞー。
たぶんあれは、拗音化。
完全融合して広いエ/ε/になってるわけじゃない。
修論で連母音融合を扱う身としては、
一度は調査に来ようかと思う。

さて、6時間にわたる各駅停車の取材を終えて、
いよいよ、ふたたびレミコンへ。
中日劇場というのは、1400人収容の大劇場なのだが、
客席に、「昨日いたなぁあの人」という人をちらほら見かけて、苦笑。
私も誰かからそう思われていることでしょうて。

連日観て飽きないのか、と聞かれれば、
飽きないですねー。
日替わりキャストなので、昨日と違う役者さんもいる。
たとえ昨日と全く同じ役者さんだとしても、
昨日と全く同じ演技はない。
毎日少しずつ進化していくのを観ていると
同じ作品でも違った面が見えてきて、
ぜんぜん飽きない。

京都竜安寺の石庭を思う。
15個の置石があるけれど
一つの角度から、15個全部は見えないようになっている。
角度が違うと、石の数も違って見える。

石庭ほど哲学ものではないけれど、
仕組みは多少似たようなものかな、と思う。

その客が、その日の気分の視点から眺めれば、
ある役者が、ある役の心情を毎日少しずつ深めていけば、
新しい角度から、
新しい舞台が見えてくる。

新しい作品が見えてくれば、
人間世界の一部が新しく見えてくる。

その瞬間に立ち会いたくて、
いつか世界を全部見てみたくて、
同じ舞台にしょっちゅう通っている。

でも観れば観るほど奥が深くなっていくから、
底なし沼ね。

面白い本なんかも、同じでしょう。
何度読んでも新しくて、
ぼろぼろになっても、また読み返す。
そういうものがあるって、
幸福なことだよね。

さて、今日の山口バルは、
また昨日と違った世界を少しずつみせてくれました。
改心シーンが、よりすごいことになっていました。
孤独な表情から一転して、
慈悲を受けたことに対する深い喜びと、
今までの自分の根底を揺るがす戸惑いと、解放感と、激しい決意と。
一日たりとも探求するのをやめないから、この人は素敵だと思う。
それからテナ酒場では、
テナ(昨日に続いて三遊亭さん)の頭をボカーンと上から叩いて
(テナは転がり、テナ夫人に上から踏みにじられておりました)
「取引の話はやめよう、頭だいじょうぶか?
と。
余計な(?)心配をしておりました。
おちゃめさん。

ジャベは村井国夫さん。
まさに、ど根性刑事。
ねばっこくて、おっかなくって。
彼に取り調べ室につれて行かれたら最後、
あることないこと白状するなぁ、私。

アンジョルラスは、新キャストの小鈴さん。
とても響く、いいお声でした。
まだ、いっぱいいっぱいで、少々ぎこちない感じでしたが、
凛々しく、よい革命家になるんじゃないかな?
本公演で赤い旗を振るのがとても似合いそうです。

マリウスの戸井さん、好青年。
ファンティーヌは昨日に引き続いてマルシアさん。
彼女は、どんどん切なさを増してきますね。
初めて観た帝劇公演のときは、
勝気で強くてちょっとコワイかも・・・なファンティーヌだったんですが、
ここ二日は、心の内に抱えた絶望が垣間見え、
人生に疲れ、それでもなお娘コゼットを強く想う母親を好演してらっしゃいます。
今のマルシアファンティーヌ、好き。

さて、今日のカーテンコールは昨日より盛り上がりました。
通常のカーテンコールは
野太い男性の「ゆーいちろー」という叫び声に始まり
(山口さんは、「うん?」という笑顔で、
 しばらくフリーズして、客席を見ておいででした。
 あの声を帝劇で時々聞いたような気がするんだけど、
 彼も遠征して来たのでしょうかね)
ピープルズソング全員合唱、
バルとジャベの握手、
指揮塩田さんへの拍手、
オーケストラへの拍手、
テナ夫人への拍手、
とまぁ、
何度幕が下りても下りても
観客総立ちで、拍手が止まず。

しまいには、
舞台上のキャスト・オーケストラ、みんなが座り込み、
肩をすぼめて「もう終りにしようよ〜疲れたよ〜」ポーズを取って
客席からの爆笑を巻き起こして
幕がしまっても

まだ、止まず。

自分と同じようにコンサートを楽しみにしていた人が
こーんなにいっぱいいるんだ!!
ということを体感した客たちに生まれた一体感で、
拍手も揃い、異様な盛り上がり。
意地になって「帰りたくない」アピールの拍手。

最後は、山口バルが前に進み出て、
彼の手拍子の身振りに合わせ、
大拍手大会。

山口氏の手が動けば、
合わせて客が手を叩く。
あっちでパン、こっちでパン、

さんざん遊んでから、やっとお開きになりました。
カーテンコールというよりは…まるで後夜祭ですかね。
すばらしい一体感と団結力でした。

山口バル出演のレミコン@名古屋は明日で最後。
しかし、私は明日を待たずに帰京。
次のレ・ミゼラブル東京公演を
今から楽しみに。


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名古屋遠征1日目 - 2004年12月17日(金)

夕方までに
どうしても名古屋へ行きたかったんですよ。

で、
東西線使って東京駅に向おうと思ったら、
事故で全線うんともすんともがんとも不通。

おろおろしながら、
どうにか中央線経由で、東京駅にたどり着いて、
10時発のハイウェイバスに乗り込んだ。

ら、

バス壊れて、
高速道路で路肩駐車。
動かないこと
電池切れの食い倒れ人形のごとしで
70分。
気持ちのみ
前傾姿勢で派手に空回り。

バスの壊れた理由がふるっていて、
「道路に落ちてた脚立を踏んだから」

・・・って、
そんなもの、落とすな!
そもそも、
踏ーむーな!!

今のオイラに、
食い倒れ人形の太鼓のバチを渡してくれるならば。
大爆笑して殴りかかりながら踊り念仏赤い靴。

浜名湖、傾きかけた冬至間近の太陽で
一帯すべてが金色になった時間帯。
その壮大さに、オノレの性急さをたしなめられつつ、
名古屋16時半到着。

無事に18時半から
レ・ミゼラブルinコンサート@中日劇場。

ミュージカル・レミゼの曲だけを取り出したコンサート版で、
舞台上には、
オーケストラと、椅子に腰掛けたキャストたち。
キャストは、本番と同じ衣装を着て、
自分の番になると立ち上がり、前へ出て、
舞台に据えられたマイクに向って歌う。
コンサート版なので、少々削られた曲もあるが、
ミュージカル版に近い感動が味わえるという仕掛け。

ところで、
なんで一人でここまで観にきてるんだろう自分…。

人はこれを、追っかけと呼ぶ。

という疑問に一瞬さいなまれるが、
考えてみたら、以前も一人で
アイーダとスターライトエクスプレスを観に
ドイツまで行ったりもしてるので
まぁ、それに比べりゃ蟻の移動みたいなもんかな、と。

一度オイタをやらかしてしまうと、後はもう怖いものなしである。
何とでもおっしゃい。

わざわざ名古屋まで行くということで、
主役バルジャン役は当然、山口祐一郎さんで。
5日前まで、大阪のエリザベート公演でトート閣下だったとは思えない
見事なバルっぷりでございました。

バルジャンの改心シーンが、特に凄まじかったです。
嵐のような心情の爆発が、嵐のような歌声で。
「自由をくれたのだ!!」
の絶叫。
つらぬかれました。
ああ、この人は今まさに生まれ変わろうとしている、ってのが、
観ているこちらの肌に直接伝わってきました。
それから、
独白シーンの内心の激しい葛藤や、
神に召される時の嬉しそうに凪いだ笑顔や、
いや、泣けます。うん。泣きました。

一方で、バルさんのアドリブ劇場。
テナルディエ酒場で、幼いコゼットを引き取る交渉をするとき、
支払い金額を吊り上げようとするテナルディエに対して。
通常の舞台公演ならば、金を渡して
「取引の話はやめよう。いいかね、承知か」
というところ。
突如として、思いっきり突きかかったあげく、
1メートル先の床にごろんごろん転がし、
「取引の話はやめよう。いいかね、…早く起きあがってこい(←ちょっとだけ気遣った小さな声)
とのたもうておいででした。
ツボ。

ジャベール警部、鈴木綜馬さん。
彼のジャベは初見だったのですが、
ジャベール帽を被ると、ナポレオンに似てると思います。びっくり。
彼の持ち味の一つである、優美な貴族風の歌声や身のこなしを、
極力廃して、冷徹で厳しい刑事を歌い上げておりました。
でも、こちらはやはり、エリザで5日前までフランツ皇帝陛下だっただけあって、
歌の入りのタイミングが、多少あぶなっかしかったり。

お客さんの多くが、
レ・ミゼラブルの作品のファンであるから、
このようなコンサートまで観に来るわけで。
おそらく、曲もほとんど覚えて歌えるような状態であると思われるので、
あやうい部分が客席に筒抜けで、
キャストさんもキツイでしょうねぇ。

綜馬さん、前回公演には出てらっしゃらなかったしね。
来年3月から始まる東京公演が楽しみです。
あ、それから、個人的ツボスポットをメモ。
「綜馬ジャベは二度笑った」in自殺。

同じくエリザ組から参戦の今拓哉さんは、
コンサート版として特別に、彼の過去の持ち役・革命家アンジョルラス役で登場。
熱かった。
燃えておりました。かっちょえぇ。
アンジョルラスといい、エルマーといい
彼は革命家が似合うね。彼がリーダーならついて行けそう。
本公演での持ち役・ジャベール警部をやってるときの今さんも大好きですが。

他のプリンシパルやアンサンブルの皆さんも
それぞれ大熱演で。

そして大満足でした。

そしてそしてそして、
なぜか明日に続くのでーす!!
(まだ東京に帰らないんかい!)



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丹下左膳 - 2004年12月05日(日)

「丹下左膳」@新橋演舞場。
左膳の中村獅童さん、愛すべき無頼漢を好演。


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