My Cup Of Tea...POO

 

 

うたづくし - 2003年08月24日(日)

大槻ケンヂと高木ブーが一緒にアンプラグドライブをするって?!

私が行かないとお思いか?

というわけで、
行ってまいりました。吉祥寺。

結果。

高木ブーさんに惚れたんですけど。

ブーさんのハワイアンなお声、ふあふあとして、
ご尊顔のお顎を取り囲む脂肪のような緩さ。
・・・気持ちいいんですけど。

そして、あの
のぼぼーんとしていながら、
急にするどく相手の言葉に突っ込み、すぐにのぼぼぼーんと弛緩する態度。
やはり只者ではなかったのでした。
すべてに、

たぷたぷ。

けっこうツボ。

たぷたぷだぜ。
たぷたぷ。

選曲がサザンだったり、「花」だったり「亜麻色の髪の乙女」だったり、
流行に乗るのも一つの手だとは思うんですが、
でもたぶん、古典的なハワイアンを歌うブーさん、
当然のごとく、素敵だと思うな。
たぷたぷたぷたぷとしたあのお顎でもって、
しこたま歌っているところを見てみたいものだなぁ。

たぷたぷと。
肉。にくにく。


で、タワレコに寄って
レミゼラブルの日本・赤盤CDを購入。
バルジャンが鹿賀丈史氏のバージョン。

家帰って聴いて、

すげーよ鹿賀さん!
だてに料理の鉄人でパプリカ齧ってないよ!!

大号泣ですよ。

私がバルジャンを好きなのは
現山口バルジャンの高くて甘いお声に惚れたせいかと思ってたんだけど、
違ったみたい。
バルジャンという人物自体が好きだったようで、
鹿賀バルジャンにノックアウト。
かっこいい!
アンタかっこいいぜ!!
運命に挑みかかり戦うバルジャン像として、
理想そのものに近いんじゃないすかね。

で、ついでに。
今の山口バルジャンが鹿賀バルジャンと全く違って、
「優しくて切なくなるほどの慈愛に生きる人物」として描かれているのにも納得。
これだけ鹿賀さんに「戦うバルジャン」を完全に演じられてしまうと、
それを超えるのは難しいだろうなぁ、とこんな素人でも思う。
だから山口氏は、ご自分の甘くて高い声を生かせる道を考えて、
バルジャンの、慈愛や、哀しみや、弱さや、運命に向かって積極的に戦うのでなくむしろ受け入れて耐える部分や、
そういう人間の、もろくて強い部分を際立たせる人物像を作っているのかな?
と、レミゼ初心者は思ってみたりもしたわけです。

戦うバルジャンを見るなら他で。
自分は自分だけのバルジャンを。

そういうオリジナルへのこだわり、いいすね。
表現者としての自分らしさ、のために、戦っているんですね。
そして成功しているから、ほんとうに凄い。
猫背を思わず伸ばして、尊敬します。

9月にまたレミゼラブルを観にいくのが本当に楽しみです。



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言葉にすると色々こぼれるので口チャック。 - 2003年08月19日(火)

2回目のレミゼラブル鑑賞with響さん。

好きだね自分。

バルジャン山口祐一郎氏。
ジャベール高嶋政宏氏。

私は山口氏を
響さんは高嶋氏を
ひたすらひたすら追う3時間。

幸せだね自分ら。

で、

泣きました。

なんかもう感想はそれに尽きます。





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グロールタイガーに惚れたんだってば。 - 2003年08月16日(土)

グロールタイガーの話をするなら
まずはガスの話をしないといけない。

ガスは劇場の扉の前に座っている猫だ。
ただひたすら思い出話にひたる彼は、
今はねずみたちにも恐れられないようなおじいちゃん猫。
でも昔はいろんな役を演じ分けた名優さん。
シェークスピアの劇に出た事だってあるらしい。
かつての十八番はグロールタイガー。
年老いたガスは願う。
もういちどグロールタイガーを演じられれば・・・演じられれば・・・

そしてガスは
もういちどグロールタイガーに戻る。

グロールタイガーはその名とどろく大海賊だ。
見た目も実際もとにかく大悪党。
でも平和な夏のある夜、
恋人のグリドルボーンにうつつを抜かしているうち
シャム猫の軍団に囲まれて壮絶な最期を迎える。


ハンブルク盤のこの一連のナンバー、
すばらしく鳥肌ものだった。
ガスとグロールタイガーは同じ役者さんが演じ歌っているんだけれど、
演じ分けのメリハリが激しくて
とても同じ人とは思えない。

まず、ガスのシーンがすごい。
他の盤とくらべて、
ガスが極端に衝撃的なまでにおじいちゃん。
よぼよぼと、かさかさと、
ひたすら愚痴るように絞るように、自分の若い頃の役者話をし続ける。
正直、いつぽっくりいってもおかしくなさそうで、
思い出だけが彼の骨と皮、という印象。
同じドイツ語のウィーン盤も含めて、
今まで聴いたことのあるガスは
落ちぶれてはいるものの、もうちょっと態度も声もしっかりしていたので、
このガスは歌ってる途中でどうにかなっちゃうんじゃないかと本当に心配になってくる。
しかも曲の途中で、無理して声を張ったり、
引きつったような高音を発するから、
余計に聴いてるこっちはハラハラドキドキ。
おじいちゃーん!無理しないでー!!
ある意味、こんな緊張感に満ちたガスは、
ちょっと他では見られないんじゃなかろうか。

ところがグロールタイガーへと変身したとたん、
おじいちゃん復活!
復活というか・・・すっかり別人。
「グロールタイガー シュライヒ へルーム!! ぐあーっはっはは」
とか海賊式だみ声で叫んで豪快に笑っているかと思うと、
恋人グリドルボーンの前では、
ものすごい美声で愛を歌い上げる。しっかも半端でなく犯罪的なまでな艶ある美声。
私、この声を
なぜか神保町のマクドナルドで、お昼食べながら一人ウォークマンで初めて聴いたんですが、
うっかりひっそり
涙ぐんでしまいました。
客観的に見るならば、
マックで泣きながらテリヤキバーガー喰ってる奴。
・・・ろくなもんじゃねぇ。
テリヤキソース、指の間からぼたぼた垂れてる。
だから涙拭けないのに、おかまいなしに畳み掛ける美声。
ぐあぁぁぁロマンチックのロの字もねぇよ。

そもそもこのグロールタイガーの曲、
今まで好きだと思ったことがなかった。
もっぱら聴きなれたロンドン盤では
グロールタイガーは剛毅で粗野で豪快で、
女好きの豪傑が女におぼれているうちにうっかり命を落とす、という雰囲気を受けていたので。
ちょっとそれって自業自得でしょおっちゃん、と思い放ってそれで終わり、という曲だった。
それが、このハンブルク盤のグロールタイガー、
かなり違うんだな。うん。
普段は豪傑で品性のかけらもなさそうな海賊なのに、グリドルボーンへ向ける歌声は
オペラ張りにとても深くて美しくて、なにやら品やら知性のようなものまで備わっている。
要は不意打ちで凛々しいんだってば。
不用意に、真剣さを圧倒的迫力で見せたりするから、慌ててこっちも感動してしまうではないか。この海賊猫め。
行き着く果てはテリヤキソースぼたぼたじゃないか。
で、結論としては、だ。

堪んねぇぜ。


というわけで、ドイツハンブルク盤グロールタイガー推挙。
ああ、現在公演中のベルリンに観に行きたいなぁ。
それから同盤は、スキンブルシャンクス鉄道猫もはじけてて楽しい。
さすがドイツ、整備された鉄道網をほこるお国。
鉄道のなんたるかを心得ていらっしゃる。
ちゃんと鉄道の疾走リズム感や、列車旅の楽しさが味わえる。
ああ、ドイツ。ドイツ好きだなぁ、結局。
今度行ったら、夜行列車に乗ってみよう。

でも、ラムタムタガーだけは、絶対ウィーン盤をひいきします。
ウィーンも好きだからよいのさ。


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グロールタイガーに惚れました。 - 2003年08月15日(金)

実はおととい、
タワレコにて「Cats」の「Deutsche Gesamtaufname aus dem Hamburger Operettenhaus」という
いわゆるドイツライブ盤2枚組を
うっかり発見。
うっかり購入。
うっかり大興奮。

私がねーさんから借りて、即座にハマったドイツ猫CDというのは
歌を中心に編集された「いいとこどりハイライト」盤CD。
だったらもう、
こりゃライブ盤も買うしかないっしょ。
まとめ合わせて聴くしかないっしょ。
ラムタムと一緒に人間返上して、ニャァニャァ言うしかないっしょ。
まだ王道のブロードウェー盤も聴いたことないのに、
いきなりドイツ盤を極めるのさ。
大事なトコ欠落したまま、
マニアック道ずぶずぶりと一直線に下降中さ。
あっはははは。
マニアックでも胸張って張りすぎて
鳩胸にて邪道。

で、日陰の身らしくこっそり家で再生ボタン押して、
ライブ盤の歌詞カードを、どきどきしながら開いた。
目を歌詞カード同様に見開いて、
閉じるの忘れて乾燥して血走って、
そして衝撃。

歌詞、ぜんぜん違う?

ライブ盤Deutsche Gesamtaufname aus dem Hamburger Operettenhausと
ハイライト盤Deutsche Originalaufname、
見比べれば見比べるほどにぜんぜん違う。
最初から最後まで、まるでお互いのことを無視してるかのように
まったーく、別物。
協調性一切なし。
長く上演されていればキャストが違ってくるのはまだ分かるんですが、
同じドイツ語なのに。
歌詞をどっかに置き忘れてきたんで、
ちょっくら新しく付け直してみちゃいましました、悪いかよ?的事実。
あんた、うっかりした挙句開き直りすぎでないかい。それ。

どういうことなのかと疑問符に責め立てられて、
録音・公演場所なんかの記録をおろおろと眺めて、ようやく少し腑に落ちた。

ハイライト盤は1983年オーストリア・ウィーンで、
ライブ盤は1986年ドイツ・ハンブルクで
それぞれ録音されたものらしい。

タイトルに同じDeutscheと冠されていても、
「ドイツ語圏」で「ドイツ語」で演じている、という意味で共通するものの、
要はお国が違ったわけです。
なんだよー。ややこしいよー。どっちもタイトルにちゃんと地名を入れてくれよー!

あ。

でも。
でもさ。
同じドイツ語を使ってるんだったら、
まったくもって、こうもきっぱり歌詞を付け直す必要は別にないんじゃないかい。

と思いかけて、ようやく思い出したのは、かつて聞きかじったドイツ語の歴史。
ちょっとばかり言語学を専攻している学生らしく、調子こいて思考するに、
ドイツ語には大きく分けて、
高地ドイツ語と、低地ドイツ語があるわけですよ。
大昔、ゲルマン語内で
「第二次子音推移」とかなんとか呼ばれる
音韻(←平たく言うと「発音」のようなもの)の推移が起こったそうな。
そこで生じた特徴の差によって、ドイツ語は高地・低地グループに分けられるらしい。
が、・・・無理。
ハイソサエテーのふりしてみたものの、
そこまでであっという間に知識は収束して、店じまいで蛍の光。
欧州音韻歴史について、なんて、お粗末な認識しか持ってないことに気づいてみちゃった。
なのでそこは説明放棄。ひっそり悲しく棚上げです。
知ったかぶってみたところで、所詮ワタクシ日本語専攻の純日本人。すまなんだ。

で、お粗末知識のまま象牙の塔を捨てて突っ走りますが、
高地ドイツ語というのは
今のドイツ標準語に採用されているもので、
これは大きく見て、ドイツの南部やオーストリアなんかが属します。
そこらへんは高山だらけだから「高地ドイツ語」。
対して、低地ドイツ語はドイツの北部の言葉です。
この二つがどのくらい違うのかすら、よくしらないんですが、
たぶん青森の山中にお住まいの老人と、鹿児島の農村にお住まいの老人が会話するくらいには
違いがあるんじゃないでしょうか。
違うかな。違うかも。でもとにかく違うんだよ。違うって事で自分を納得させよう。うん。

以上を、現在問題にしている猫CDの場合に置き換えると、
ウィーンはオーストリアなので、当然高地ドイツ語で、
ハンブルクはドイツのかなり北に位置するので、当然低地ドイツ語のはず。
ウィーンでの公演とハンブルクでの公演は、
当然、お客の日常言語が違うわけですね。
当然、ニーズに合わせた歌詞の付け替えが要求されるわけだ。
で、完璧に付け替えちゃったわけだ。

おお!解けた!

ような気がするが。
だから、例えば、同じドイツ国内でも、
南部のミュンヘンの人なんかは
ハンブルクライブ盤より、オーストリアハイライト盤の方に馴染むのかもしれないですね。
・・・違うかな。違うかも。もしかすると誰かの趣味で歌詞変えただけかも。
ちゃんと歌詞カード全部解読するだけの語学パワーないしなぁ。
でもとにかく
日本で言うなら東京弁バージョンと大阪弁バージョンを作ってみました、ってことだね。
って事で自分を納得させよう。うん。

で、どう歌詞が違うのかっていうのを注目してみると、
これまた面白い。

以下、当社比。

一番最初のJellicle song。


*ロンドン盤
Are you blind when your born?
Can you see in the dark?
(生まれたとき、君は盲目か?
 闇の中で目が見えるか?)

*ハンブルク盤
Bist du blind bei Geburt?
Siehst du alles bei Nacht?
(生まれたとき、君は盲目か?
 夜でも全てが見えるか?)

*ウィーン盤
Kommst du blind auf die Welt?
Ist die Nacht fur dich hell?
(盲目で君は世界にやってくるのか?
  夜でもはっきり見えているのか?)

ウィーン盤よりハンブルク盤のほうが、オリジナル英語歌詞に忠実ですな。
英語のBe動詞に当たるところには対応するBistを使ってるし、
born→Geburt、see→Siehstという風に、
きちんと直訳で対応できる単語を当てはめて翻訳しているところが面白い。
それに対してウィーンは奔放。
歌詞の意味は変えずに、好きな単語を当てはめて世界を作っている。

蒸し返してみると。
低地ドイツ語と英語って、基本的に同じ語グループに属してるんだよね。
歴史上、古く遡ると兄弟であることは事実。
高地ドイツ語と英語は、いとこくらいの関係?でいいのかな。
だから、英語から高地ドイツ語へと翻訳するより
英語から低地ドイツ語へ翻訳するほうが楽なのかも、とか
想像してみたりする。
そういうの、いいね。
考えてて楽しい。すげー良い。
(が、あくまで想像の域。というより妄想の域。
あくまで音韻推移によって高地・低地に分かれただけであって
語彙までが大規模に分かれたわけではないかもしれないからなぁ・・・。
単純に音韻関係の遠近だけで全ての対応を考えるのは危険だよな。
語の置き換えが楽か楽じゃないかということを考えるなら、音韻のみならず語彙関係の遠近も考慮にいれなさいって話だよな。
そもそも低地高地って分け方より、国ごとに使用語彙の差や好みがあるから、訳が変えられたってことはないのかなぁ・・・結局、調べてみないとまともなこと言えないなぁ・・・でもオーストリアとドイツは国ってったって陸続きのお隣さんだし、土地が続いてるところの文化にどこまで国という境界が作用してくるかわかんないし・・・そもそも国ってなんだよ・・・それにウィーンは芸術の都だから、芸術に身を任せて自由に歌詞をつけちゃったけど、ドイツ人は真面目だから割とそれに耐えられずに、律儀に原作に忠実に歌詞つけちゃったよ〜、とかいうことがあったりするのかも・・・ブツブツ。)

とにかく!
言葉ひとつとっても、すでに面白いのだ!
ドイツライブ盤ミュージカルの内容自体も、面白くないわけないじゃないか!

というわけですが。
本題のグロールタイガーとは何ぞやに入りたいんですが。
そろそろ力尽きたので、
また明日あたりに続く。

のかな?

すいませんね。
今日は終戦記念日なのにね。
 



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おんもらきどん。瑕ある割にはつるりつるつる - 2003年08月14日(木)

京極夏彦の新刊読了。

後味さっぱりのそうめんみたいなお話でしたね。

こういうオチが来るのでは?というこっちの予測を
いつ覆して貰えるのか、
いつ京極堂流に世界を捩ってくれるのか、
とわくわくして読んでたんですが・・・
結局、最後まで直球勝負でした。
珍しいこともあるもんです。
結論の見えてる直球にも力があるので
話は面白かったですが。

世間からひきこもった末の人間の在り方とか、
曖昧な死の線引きとか、
現在の社会でも共通する問題を、
戦後の昭和時代に翻移する着眼と手法はお見事。
でも、京極堂にしては、

ちょっと物足りない味付け?

いや、いつもより登場人物が圧倒的に少ないせいで
話をすっきり感じただけなのかもしれないけどね。

たまには明るい京極堂。
こんなんも風情があって良いかもな。
でも、
次はいっちょ
威勢のよい闇鍋を頼んますぜ、京極さん!


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海に飛び込むときの船長が理想の弓なり曲線でツボ。 - 2003年08月13日(水)

にゃがひさびさに帰京。
めでたいってんで、5人で「パイレーツ・オブ・カリビアン」を観にいった。

ジョニー・デップの映画だった。
いや、他にもいっぱい登場人物はいるんだが、
とにかくジョニー・デップがいないと成り立たなかった映画じゃないかな。
海賊にさらわれたヒロインを美形ヒーローが救いに行き、
そこに呪いの金貨にまつわる一連の出来事がからんでいく、という
話の筋は他愛無いんだが、キャラクターたちのパンチ力が強烈。
特に彼の演ずる海賊ジャック・スパロウ船長は
美形ヒーローを助けてやる海賊船長なんだが、
もしこの映画から話の筋を全て引き抜いてしまって、船長の日常だけをひたすら写す映画にしたとしても
たぶん2時間くらい余裕で見てられると思う。
それくらいクレイジーで吸着性魅力的なのさ。
例えばほら、動物園に行って豹なんかを見てると、
人間の予測のつかない動きをしたりして、目が離せない。
あれに近い感覚かも。
とにかく、人間、というよりは海賊、
海賊、というよりは、ジャック・スパロウ船長という種族を堪能させていただいた。
ごちそうさまです。

そもそも日に焼けたジョニー・デップというのがちょっと想像つかなかったので、
ぜひ見てみたいと思っていたのだ。
どのくらいのもんなのか楽しみにしていたんだが、
ほんとに彼にしてはありえないほどの黒。
そしてその異常発生のメラニンに脳がやられたご様子で、
見事にナチュラルハイにキレ上がった船長がご登場。
いわゆる頭の良い道化で、行動がいちいちおかしくて可笑しい。
自由気ままにのらりくらりと人を煙にまいてかわして、ゴーイングマイウェーってやつですな。
でも大切なところが大切なタイミングでちゃんと見えてる。
そういう生き方がかっこいいんだなぁ。

察するにちょっとラムタム系。
最近、理想形態のお馬鹿さんたちに恵まれていて幸せ至極。



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独猫はねまわり - 2003年08月11日(月)

泣きながら身もだえですよ。

原因は明白。
昨日ねーさんから貸してもらった
ミュージカル「Cats」のドイツ語盤CD。

泣きながら身もだえですよ。
最大拍で胸キュンキュンですよ。

1年に一度の集会に集まった猫たちが
代わる代わるに自己紹介他己紹介。
歌い踊ってるんですが。
ドイツのおばさん猫やら鉄道猫やら、
本場のロンドンに負けない勢いで
それぞれとても楽しそう。
言葉判らず聴いてるこっちまで嬉しくなってくる
幸せなCDなんですが。

そんなことよりラムタムタガー兄さん。
あんた、なんでそんなに猫なのさ。
しかも、なんでそんなにチャーミングでカッコよくて可愛くて馬鹿なのさ。

泣きながら身もだえですよ。
最大拍で胸キュンキュンですよ。
お願いだからロックスターを気取って曲歌ってる途中で不意に
極まったようにめったやたらとセクシーなお声で
ミャァ!なんて高らかに叫ばないでおくれよ。
なんにも知らないで聴いてたこっちは

耳から鼻血を噴き出すかと思ったじゃぁないか。

しかもミャァ!連発。
のりのりでミャァミャァご機嫌な兄さん。
きっとこいつ、歌いながら尻尾振って踊りまくってやがる、ってのが透けて見える。
しかも、特に乗りノリノリなのが、
自己紹介の曲でではなくて、自分の親友の魔術師猫ミストフェリーズを紹介するナンバー。
ミストナンバーは上演される国によって
ラムタムが歌う比率が変わってくるらしいのですが、
ドイツのラムタムは凄い。
ひたすら歌いまくり踊りまくり、夢中になってミャァミャァ叫びまくりで
曲の主役のミストの台詞は
「Presto!」
以上、一言のみ。
(まぁ、この比率に関してはどうもロンドン盤でも同じみたいですが、
 でも独ラムほどに叫んだりしてないしね)
あんたたち、本当に親友なのか?
自分の歌を全部歌われて、
それでいいのかミストフェリーズ?!
「ミストフェリーズの歌」でなくて
「ミストフェリーズを紹介しているラムタムタガーの歌」になってるんですが。
なんかジャイアントとのび太と同じような匂いを感じるんですが。
それにしてもロンドン盤CDでも日本盤CDでも
こんなにはじけたラムタムに出会ったことがございません。
いやぁ、陽気も陽気、ちょっと躁病ぎみ。
小学校の通知表に「タガー君は少し落ち着きがないところがありますね」とか
ぜったいかかれてたでしょ、アンタ。
給食のときに、机に乗って牛乳瓶マイクにして、西条秀樹の真似してたでしょアンタ。

ぶっちゃけ同居してぇ。

ラムタムは、人の言うことなすことのことごとく反対側にいる天邪鬼猫。
家の中に入れたら外に出たがるし、
出したらやっぱり家がいいし、
魚をあげようとしたら、もっといいもの喰わせろよ、
でも魚がなけりゃぁウサギなんて出してきても喰わないからよろしくな。
クリーム?はぁ?俺にクリームなんてくれるわけ?
においをかいであざ笑ってやるよ、ほらほら。
と、のたまいます。
ぜってぇコイツ、
わざと相手をからかって態度見て楽しんでるだろ、
という困ったくんに性格設定がされている猫ですね。
もし人間の友達でこういうのがいたら迷惑極まりないと思うんですが、
どうにも私はこいつが大好きでねぇ。
だって、一番猫らしいと思うんですよ。
相手におもねらないで、適度な距離を置いて気ままに生きてる気配が。
猫らしさのなんたるかをわきまえてる感じが堪らなく良いです。

で、独ラム最高!
自分が馬鹿なことしてるのを自覚しつつ、
馬鹿なことをあっけらかんにし続けているのが堪らんちん。
頭のいい馬鹿は、本当に素敵。

ってわけで、今日は暇さえあれば独猫を
ウォークマンでヘビーオンエアー。



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それでもちょっとくるしいから驚く。果てにとっちらかるぜ - 2003年08月10日(日)



そして2皿とスイカ。

歳をとるってことは
次第に無理をしなくなるってことなんだわ。


みかんねーさんとたすると
ひさびさにケーキバイキングに行った。




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合宿3日目 - 2003年08月03日(日)

教授は朝にお帰りになったので。

取り残された学生たちは
みんなでいそいそと海へ行きました。

泳ぐ人泳がない人それぞれ


海だぁ。


西伊豆の海は本当に綺麗。
透明度が高くて、豊かな蟹の海だ。
泳がなくても楽しい浜で、
ワタクシはしばし岩に腰掛けて
ぼーっと魂虫干ししてから。

砂で、
姫路城を作ろうとして失敗し
じゃぁシンデレラ城にしよう、として惨敗し
結局最後は
国会議事堂を築城しました。
一番熱心だったのは
大学院生フルキャスト。
即ち3人で平均年齢26歳弱。
国会議事堂の下に
なぜか秘密のトンネルを作ってご満悦。
これだからニッポンの未来は安泰さ。

散々遊んで、挙句バス1本乗り過ごして、
東京に戻って
日焼けでひりつく腕を振ってさようなら。

自宅に戻って13時間寝続けました。

海を満喫三日間。
ちなみにあの町や浜を出歩く蟹軍団は、食用可だったらしい。
それが心残りですね。
とりあえず、これから録音MD聴きなおして
方言を満喫しないといけないことは理解してますが。
でも、それよりなによりあの蟹が美味しく食べられたらしいということが。
それが心残りで。
要はそれだけが心残りで。


蟹なのですわ。とにかく。



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合宿2日目 - 2003年08月02日(土)

一日かけて方言を採集。

学生3人1班編成で計4班、
それぞれが町の周辺の集落に散って
すでにアポイントを取ってある調査対象者を訪問。
各班とも、午前中に1人、午後に1人から話をうかがう予定。

さあお仕事ですよ!

って爽やかに、
我が班(一応わたくし院生につき、強制的に班長。23歳にもなって遠足の班長やるとは思わなんだ)は
教授の車で海岸線を走ること15分。
いくつかの小さな漁村を通り過ぎて
調査するよう指定された集落に到着。

戻っていく車を見送り、午前中の調査は恙無かったんですが。
午後、バスで移動して次の集落へ。
行ったら、1人の予定が、
5人に増殖。
増えていいのは増えるわかめちゃんだけ
というのがセオリーではないんですか。
ないんですね。

聞き取り能力の限界、という言葉を足元で揉み消して、
大量のおじいちゃん相手に
貼り付け聖徳太子の笑顔でやっつけ仕事。

−−−「林檎を皮ごと食べる」ということを、この村の言葉では何といいますか?(にこにこ。)
    (予測回答 「リンゴヲカワマワシクウ」)

林檎は昔は高級品で皮ごと食うのが当たり前だからそんな事をいちいち言ったりしねぇずら。

と、怒られました。

−−−じゃあ、子どもの頃親の手伝いをさせられて「辛かったなぁ」と思い出して独り言を言うとき、「辛かったなぁ」の部分を土地の言葉でなんといいますか?(にこに。)

親に対してそんなことぜったいに思えない時代だったからそんなこと言わないし第一つらかったなぁなんて言葉いわないんだここでは「ヨーイジャネェ」っつーんだ

と、怒られました。

いや、「ヨーイジャネェ」を聴きたかったからいいんだけどね。
いいんだけどね。(にこ。)

2時間半にわたってこんな調子ですわ。
お元気で矍鑠としていらっしゃる5人から総突っ込み攻撃ですわ。(に。)

ボケ芸人。
がんばりますよ。
ボケたおしますよ。
それで結果が出るんなら。
立派な芸人になれるんでしたら。
下っ端芸人の鑑と呼んでくださいまし。
(・・・・・・。)

ふらつきながら
インフォーマント宅出て、海辺にでると
海岸は、ほっかりとまろく夕焼けでした。

蟹。
打ち上げられたウニ。
赤黒い肌の子ども。
顔を弛緩させて堤防に腰掛けてる学生三人。

波音が近くて遠い。





海だぁ。






宿に戻ってバーベキューして
夜の海に行って花火をしたら
チャッカマンがご臨終寸前と相也候。
しかたがないので残りの火で
ティッシュを燃やして線香花火。


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合宿1日目 - 2003年08月01日(金)

蟹なのですわ。とにかく。

蟹が
何を企んでるんだか分からない薄らオレンジ色して
至る所で
ぽちぽちぽちぽち
ぽぽぽぽぽぽぽ ぽ
つって、
這いずり回ったり
日陰でひっそり死んだ振りしてたり
アスファルトの上でぺしゃんこの蟹煎餅になっている
そんな町に行ってきました。

伊豆です。
研究会の方言調査合宿なんです。
東京から3時間以上かかるんです。
暑いんです。

海だぁ。

とりあえず今日は、教授やら院生やら学部生やら入り乱れ
13人でしこたま酒を飲みました。
明日はたぶん調査をするんじゃないかと。思いますよ。
思うんですけど。

ビールとスパークリングワインと芋焼酎が化学反応を起こして
めくるめく、多国籍文化混合どどめ色の世界。
無形の無数の何かが胃の中で蟹状にせめぎあって。
あー。
自分、要は酒くせぇ。



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INDEX
past  will

Mail BBS