オミズの花道
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『 目元へのキスは唇よりエロい 』
2004年08月26日(木)


前回の日記で男性読者から『超』ブーイングの嵐を受けている水上です。
こんにちわ。

そうですよねえ、鬼だと思うよ自分でも。
ご、ごめんね。

ひでぇことしてますね、とか、残酷だとかは勿論、人間じゃねえとかまで言われたり。
何だよ〜そこまで言うなよ。くそ〜。反省してるんだよ、ちくしょ〜。


でも面白い事に共通の意見が↓これ。
『目元へのキスは唇よりエロい。』

女性ならともかく、男性がこの台詞を言うなんてちょっと意外だったです。
こういう感覚は男も女も余り変わらないのでしょうか。


『唇へのキスより、目元へのキスの方が誘惑してる』とか、『唇より火に油』とか。


何年色恋商売しようとも、こういう事は慣れませんわね。
マジ口説きされてるのも重なって、本当にもうオタオタするばかり。
頼むよ〜仕事させてくれよ〜私はちゃんと客商売がしたいんだよお〜。

半べそになりながら『私はおかしい?間違ってる?』と真田さんに訴えたら笑われた。
ごめんね、って言いながら。

本人に侘びを入れたので男性読者、どうかご勘弁して下さいませ。


ちくしょ〜仕事させろ〜。





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『 王子様は報われない 』
2004年08月22日(日)


私の誕生日祝いを真田さんがしてくれるというので、6月の末くらいに永楽町のトリトーネに行った。


私の好きなワインと、ペアのコース料理。
そ、そんな高いワインでなくてもいいのに、とか思いながら結局二人でフル2本を空けてしまった。

トリトーネはgigiよりも純粋な味覚を用いていて、新地の中のイタリアンで私はここが一番好きだったりする。
エビ、貝柱入りカルツォーネは私の好きな定番。ビックオリーブも大好き。
パスタはレモンとチーズとバジルだけというピュアな味わい。今回はこれもお気に入りの一つに加わった。家でも作ってみようと思う。


店内でグラスを傾けながら近況報告。
顔を見るとやはり言葉も和らいで、お互いに刺々しさがなくなる。
ずっとこんな調子で話せればいいのにねと、これまたお互いに笑いあいながら時間が流れていく。

『誕生日おめでとう。』
『ありがとう。二人でこうやってゆっくり食事をするのも久しぶりだよね。』
『なおちゃんも忙しいからね。』
『7・8月はもう少し忙しくなるかなぁ。本業もあるし。』

『多分、俺も忙しくなる。(後に出世の為だと判明)
 今は週に1回〜2回は関西に居るけれども、8月は滅多に来ないな。』
『えええ。やだなあ。同伴がキツイわ。』
『ひどいな。会えなくて寂しいわとか言えないの?』
彼は笑いながら続ける。
『言わないだろうな、なおちゃんは意地っ張りだから。』


ワインが回ったのかいつものスマートな彼にしては珍しく、店に入る手前のちょっとした死角で、私をぎゅっと抱きすくめて来る。
少し淋しげな彼の表情に、逸らす事も忘れて私はじっとしている。

彼の胸はこんなにも広く、体はがっちりと堅く、腕は逞しいのか。
そんな風に思いながら。

香りも纏わず煙草も吸わない人なのに、仄かに何かが香る。
その正体は胸元にしまった扇子の白檀の香りだった。


『忙しくて会えない間でも、誰かのものにはならないように・・・・ね。』
不安そうに彼はつぶやく。
『・・・・貴方のものにならないのなら、誰のものにもならないでしょう。』
つとめて冷静に答える私。


冷静に、のつもりだったのに。

私は自ら彼の頬に手を運び、彼の顔を引き寄せ彼の眉間に口づけをした。
眉間へのそれは、唇への想いよりもむしろずっと熱い。


『ご、ごめんね。』
思ってもしなかった自分の衝動的な行動に、慌てて体を離す。

『謝られても。』
茶化して応えてくれたので、少しほっとする。


彼が帰路に着く車中、私はまだ勤務中。
一通のメールが携帯に届く。

『目元へのキスは、躯を重ねる時にして下さい。
 そうでないとどうしていいか解らない。
 愛情深いのは嬉しいのだけれど、
 今日のフェイントはむしろ蛇の生殺しです。』


そ、そうですか。
でも蛇の生殺しって言われても。


そしてこれから一ヶ月半ほど会えない時期が続き、私たちは少し冷静になり距離を置くことになるのだ。

その事に誰よりもほっとしていたのは私。
誰よりも不満なのは彼。



ちょっと解らなくなってきた。





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『 尼僧は禁欲する 』
2004年08月20日(金)


水上です。生きてます。
生存確認くらい、というメールを少数。いやん。

何と言いますか、まあ。
原稿で死んでました。
今年はね、土日挟んでましたし楽でしょうと思ってたんですが。
あ、私だけですね。そんな不埒な奴は。


今年のお盆休みは無いに等しかったです。
オミズのほうも〆日が20日でしょう。同伴動員ノルマがかかってきまして。
俗に言うニッパチですのでお店側も少々ヤカラなノルマはかけてきますわね。
それに翻弄されつつ、お盆進行もこなしてたわけで。

で、お盆休みは二日間死んだように眠り倒し、あとの数日は引越し準備を黙々としてました。


毎年毎年お盆はお客様と団体で海に行き、ジェットやらクルーザーやら飲めや食えやで大騒ぎ三昧だったんですが、今年は引きこもりの禁酒禁欲生活。
尼僧の方がまだ自由があるような生活でした。
そのせいでしょうか、太陽が眩しい。


真田さんとのデート同伴も侭ならず。
この時期に出世なぞしなさるものだから、私に構ってる暇がなさそうで。

水・『どうも半年くらい前から身辺整理なさってると思ってたんですが、
  御出世ですか。』
真・『身辺整理?・・・・ああ、うん。』
水・『おめでとうございます。』
真・『どこから聞いたの?身辺整理って。』
水・『聞こえて参りますし、見えますから。
  女性もお店も随分削減されたようで。』
真・『使うお店は変えたし変えなきゃ。女性は・・・・うん、誰かさんの為にね。』
水・『けっ。』
真・『とんがって・・・・。「けっ」って何なんですか?「けっ」って。』
水・『嘘臭い、それ。』
真・『素直じゃないな。単純に喜べばいいのに。』
水・『単純な反応です。
  いやん♪嬉しい♪・・・・と言う女のほうが根は深いでしょう。』
真・『そうなんだろうけどね、可愛くないよ。黙って騙されてればいいのに。』

こんな殺伐な会話を交わすのみ。
それでもまあご飯くらいは行けてる訳ですし、のんびり進んでいるのですけれども。


そんなこんなで禁酒禁欲男断ち、の尼僧生活。
ストレスのたまっている水上です。

健康だけは相変わらず抜群。
これもまた、どんなもんなんでしょうかねえ・・・・。





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