オミズの花道
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『高いお店で安く飲む方法』
2003年04月30日(水)


クラブというと 『高い』 のではあるが、中にはディスカウントで飲んでいるお客様もおられる。


それは昔からのお馴染み様だったり、黒服同士だったり、黒服にツテのあるお客様だったり。
そんな方々はチャージ4〜5万円のお店でも、1万5千円〜2万円で飲んでいたりする。

高いと評判の某店で1万ポッキリで飲むと云うお客様に会った時は流石に驚いたが、このご時世、それも致し方ない。一流店と言えども胡坐をかいていてはならぬのだろう。
要するにどんな高級店でも安く飲む裏技はあるのだ。


私は・・・・と言えば、今まで一切ディスカウントはしては 「いけない」 立場だったのだが、ここ最近はちょっと風向きが変わってきた。

これはやはり同着とはいえトップ争いに加われたことが大きいし、他の女性に比べて出勤日数が少ない故、ローコストではあるのだがその分、お客様に御不自由を掛けてしまうのも原因の一つであるだろうと思う。
なんじゃい、せっかく来たのにおらんのかい、と言われる事が多かったらしい。

で、それに加え自分の意見をある程度聞いて貰えるようになって来たのもある。
内部には主張すれば 『天狗になりやがって』 と思われそうな所でも我慢して来たし、店や女の子同士を差し置いても、お客様優先だったのがジワジワと認められたのもある。

それと、鯨様と歩いているのを他店の黒服などが見ていてスカウトが増えたのだが、一切耳を貸さず蹴って来たのもあるだろうか。
(とにかく、VのMはしつこいので有名。誰かあいつを何とかしてくれ〜!!)
うちのママは厳しい人なのだが、そういう姿勢をちゃんと見ていてくれたのだな。
最近は格段に仕事がしやすくなって来た。


クラブでは俗に口座料だのがあるが、それを女の子が取らなければ、グンとお安くなったりする。
最初私が融通の利かなかった頃使ったのがこの手段である。
これなら痛むのは自分の腹だけであって、店もヘルプさんも痛まないからイイ。

こうなるとお客様も月に1回だった所を2回来てくれるようになったりして、薄利多売というか、顔が立つというか、損して得取れと言うか、とにかく回るのである。

最近は伝票を手に取り、値段を勝手に決めちゃったりして。
しかも指名料も口座料もバックもキチンと取っちゃってさ。店はちょっと痛いかもね。
誰しにもやってはいけないが、回数を来てくれるお客様には当然のサービスと言える。


で、お客様が上手にディスカウントする方法なのだけれども。

この世界は広いようで狭いから、何がしかのツテを頼りにすれば、行きつけがスナックとかラウンジであっても、クラブに安く飲みに行くことは可能である。

殊に年配の黒服さん達はネットワークが広く、絶対に繋がりは持っているし、スナックやラウンジのママは大概クラブで伸して来た方々だから、コネクションは持っている筈だ。
そういう人達に 『ちょっと行ってみたいんだけど』 と言えば、何とでもなる。



ここを読まれている男性諸氏は、クラブ遊びなぞせずとも健全に爽快感を得られる方々だと思う。
だから今日の日記なぞ無駄なのかも知れない。
クラブでなんか飲みたくねえよ、って具合に。


まあ、こういう世界も夜には在るのだと、大目にご了承下されば幸いです。

それにしても男性の遊びは高く付きますよね。



女で良かった、ホントに。







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『シングル・アゲイン』
2003年04月29日(火)


『付き合った期間の二倍の時間を男は引きずる。』
という言葉があるが、これはほぼその通りと言っていいと思う。

勿論これは女である私の経験に基づく理論だけれども。




昔、付き合っていた男が居た。

色々在って別れたのだけれど、別れて半年後に友人を介して私の携帯を調べたり、あろうことか私の勤める店を探し出してまでシフトを探ろうとしてきた。
不快感を覚えた私は友人に教えて良いと言い、向こうから電話が来るのを待った。

もう随分と時が経ってしまったから、電話の内容を詳しくは思い出せないのだが、元気にしてるかどうかが気になって、と彼は言ったように思う。
それから、店に行っても良いかと尋ねて来た。

何だか可笑しくて苦笑いしたのを覚えている。

『付き合っている最中に散々泣かせておいて、今更捨てた女の何を気にするのか。
 店に来る来ないは貴方の自由でしょう。相変わらず選択権を私に渡すのね。
 責任から逃れたいんでしょうね、そういうやり方って。』

などと、辛辣な嫌味を並べ立てたような気がする。


彼は淋しそうに受け答えをしていた。

私にすれば、別れてから半年も経って淋しそうな言葉を出されてもピンと来ない。
女性にとっては別れた瞬間から、次の道は始まっているのだし。

だが、どうやら男性という生き物はそうではないらしい。
この男だけではなく他の男も、別れ方のパターンによってはこういう行動を取りがちだった。


そのうちにふと、気が付いた。

男性という生き物は別れると相手の嫌な部分は忘れて(くれて)良い思い出が残るらしく、ある程度の時間が経つと相手の女性を懐かしくさえ思ったりするものらしい。

そしてふと、懐かしさの中から淋しさがこみ上げて来たりすると、泣かせた事も棚上げにして夜中に携帯電話を鳴らしたりするのだ。

この辺りを捉えて『男の方が未練たらしい』と俗に言われたりするのだろう。


こういう部分が女性と男性はまるっきり違う所だ。

女性は冷たいもので、別れるとかえって相手の嫌な部分を強く思い出したりする。
思い出してその部分に苛付き、受けた仕打ちを長い間忘れる事は無い。
新しい相手に、過去の相手の嫌な部分が無いか慎重に見極めようとしたりする。

この辺りが俗に『女は執念深い』と言われたりするのだろうが如何なものだろう。
自己顕示欲というものが女性は強いからか、はたまた熱が冷めると冷静だからか。



で、ここからが本題なのだけれど。
そういう経験を踏まえてからの私は非常に狡い女になった。

二人の間に何となく別れの気配が漂いだした時に、まだ相手を好きならばどんな事でも受け入れ、徹底的に泣くようにしたのだ。
気持ちが冷めてからも、どんな無茶であろうが生活の範囲なら受け入れ、尽くすようにした。

そして、別れるべき時には見事にアッサリと別れる。
勿論、泣きに泣き、いかにも名残惜しそうに、だがあくまでも潔く退く。
相手が首を傾げるほど、何も言わず黙って去って行く。

そうすると男と言う生き物は、泣かせたなら泣かせた分、尽くされたなら尽くした分、例え新しい相手が出来ようと、過去の相手である私の事を忘れなくなる生き物なのだ。
時間が経てば経つほどに、自分の年齢が重なれば重なるほどに、思い出して行く。


そしてふと、淋しくなった時にコンタクトを取って来たりする。
狡い私はその瞬間にやっと 「泣かされた時の復讐」 が叶うことも悟った。

女性は別れた男性が自分の事を今でも好きだろうが嫌いだろうが関係ないと言う人が多いが、男性は別れた女性に今現在でも嫌われている、憎まれているのが堪らなく嫌なものらしい。

ましてや自分が懐かしく思う相手に、恨まれたりしているのは相当に堪えるらしく、出来ることなら相手の女性にも自分を懐かしんで欲しいと思っている。
都合が良すぎて笑ってしまうが、そう思っている男性は本当に多いのだ。


で、復讐の方法なのだが。
勿論相手は許して欲しい気持ちがあるから、そうやってコンタクトを取って来るのだけれども、(まさに恥を忍んだ、という状態か)どんなに甘い言葉を並べられても、絶対に許さないのだ。

『許せる訳も無く、そんな義理も無いでしょう。
 別に良いじゃありませんか。
 貴方を一生嫌っている女がこの世に一人や二人居ても。
 これから先もずっと貴方を許す事はありません。
 どうか私の涙の上に立っている今の幸せ、を大事になさって下さいね。』

そんな風に告げる。
相手が酷く傷付くなど承知の上で。
こうなるともう、相手は一生私の事を忘れはしないだろう。


物凄く汚い手段だとは思う。相手の罪悪感を逆手に取るのだから。

思うが、成就を願うより、その男性の中で拭い切れない女性になる、それが相手にとっても自分にとっても、最後にして最大の復讐のように思うのだ。


そのうち私はその『男の中で忘れられない女に成る』事に、何よりも快感を見出すようになった。

恋愛が叶う事に異存は無く、また関係が続いて別の形に変化するのも良い事だとは思う。
だが何らかの背景の下、最初からそういうものを望めない恋愛ならば、また条件に何の申し分無くとも、男性が気ままに自分から離れようとしているならば、女性としてただ見苦しくなるのではなく、一矢報いる、と凛とした姿勢は必要だと思う。
相手を心から好きで受け入れても、叶わない恋がある時に、せめて、と思うのだ。



不思議なことにそれを成しえた時、やっと自分の中でその人との事が終わって行き、どんなに辛くて忘れられなかった恋愛でも、ちゃんと忘れることが出来る。

それはある意味、相手が望むように『許した』のかも知れない。
もしくは自分の中にあった最後のしこりが溶けて、自分自身を許したのかも知れない。




いずれにせよ歌にあるように、やっと本当のさよならが出来るのは確実な話だ。





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『お客様へのお土産』
2003年04月28日(月)


ああ連休だ。嬉しいな。
こんなに寝たのは久しぶり。

金曜日はマヤさんのお客様を同伴した。
この社長、とっても子煩悩で色気も全然無しでやり易い。

お寿司をよばれて、お魚大好きな水上は上機嫌。
鯖が大好きなので鯖を堪能する。
鯖尽くしラヴ。

ご馳走になった御礼に、今度娘さんに何か買って来よう。
ノバウサギが好きっていうから、ノバウサギの小物がいいね。
ノバに行くと売ってくれるんだよね。私も傘とかキーホルダーとかを持っている。


お土産は店に常備しているのだが、かさばらなくて便利なものの一つがストラップ。
上客様にはグッチを、普通の方にはカステルバジャックを。(予算上でし)
小さいお子様がおられる方には、今回のようにノバウサギを。
ネクタイなんかよりずっと喜ばれるから不思議。

最近は主婦でも携帯電話が当たり前になって来たから奥様のお土産って形でも通るし、下手するとお子様方も携帯電話を持っててウケがいいから助かる。
お客様自身の好みじゃなくても、受け入れ先が多いお土産は率がいい。
ポーチに忍ばせられて、さりげなく渡せる。

海外に行く時、必ず関空の免税店でどっと買い込んでしまう私。
傍目にはちょっと異常だよねえ。


そう言えば最近海外旅行に行ってないなあ。
国内はちょこちょこ行ってはいるんだけれども。

最後に行ったのは先週。富士山を見に行った。
富士桜はまだ咲いていなかった。


せっかくの連休だし、どこかにぶらっと行こうかな。




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『抱かんと情も湧かへん』
2003年04月27日(日)


『抱かんと情も湧かへん』

鯨様にそう言われた。
肘を取られ、抱きすくめられながら。

好きだ、ならまだ解りもするのだが、なにゆえいきなりこの言葉なのか。
このランクになると女も寄ってきて、自分から口説く必要が無いからか?
・・・・に、してももうちょっと手間をかけてくれよ、安い扱いは辛抱ならん。

まあ御歳とは言え男前だし、金は有り余ってるし、気風も良いとくれば、そりゃあ周りは放っておかないだろうな、と思う。

私如きでは及ばないのも承知の事だ。
2〜3回喰ってポイってのがイイ所なんじゃないだろうか。


いずれにせよ、やっぱり色が絡むか。
あ〜あもう。面倒臭いな。

せっかく子鯨にびびびと来ても、これじゃあもうどうしようもない。
肉体的に何も無い状態とは言え、逆親子丼なぞ鬼畜すぎてゾッとしてしまう。
昼メロの題材としては面白いやも知れぬが、現実的には美しくない。

ああ、こういうパターンの昼メロとかあったら流行るかも知れないね。
最近は女性の鬼畜度が強いドラマがウケるし良いかも。
などとちょっと野望が膨らんだりして。
でもフィクションがフィールドじゃ無いからなあ。難しいなあ。


それはそれとして冒頭の言葉だけれど。

これは私の主観だが、男にとって女という存在は、最初から大切なものではなく、実は身体を開いてからが始まりなのじゃないだろうか。

我々女性の立場からすればおいそれと受け入れ難い考え方ではあるが、好き→抱きたい、よりも、抱いた→好き、な図式を頭に置いている男性は多いのだろうと思う。

全てがそうだとは思わないし、彼等自身がそれを意識しているかどうかは解らないが、良く男女関係において男性が『責任』だの『ケジメ』などと口にする所をみると、こちらとしてはそういう図式を疑ってみたくなる。

女性側からしてみれば本当に相手が自分の事を好きかどうかを知りたいだけで、別に責任だのケジメだのは後の問題だったりするのに、彼等はそうでなかったりする。
男ってホントに良く解らん。特にシラフの時の男は(笑)。


この商売をしていると良くお客様に 『一発だけさせろ』 と言われる事がある。
その時すかさず、『一発「だけ」!? この水上相手に一発「だけ」で済むとお思いですか?
 男なら一晩に十回くらいなさいませ!!』と笑い飛ばす事にしている。

そして、男ってどうしてそうなのかしら?オンナにしたら一発だけなんて逆効果でしかないわと、『取敢えず一発!はどうなんでしょう?論争』 へ持ち込み、色をかわすのである。
(こんなんで退いてくれるんだから私のお客様は善人だな)

どうも男性には『一回だけだから損は無いじゃないか』と言う発想が根底にあるらしい。
女性は一発でやり逃げされる事ほどプライドが傷つく事は無いと言うのに。
(激しく欲情してる場合は除外するとして)

『何度も抱いてみたい、きっと飽きないだろうから』とか、そういう口説き方のほうが、ずっとゲット率も上がると思うのだが如何なものであろう。
まあ・・・・「一発だけ」よりは、どんな言葉もマシなんだろうけれど。


この辺りは生理的な遺伝子に絡む問題なのかもしれない。
そうなるとやはり理性ではままならぬ問題で、いつまで経っても男と女は平行線なのやも知れぬ。

『抱かんと情も湧かへん』

この言葉は、自分の遺伝子を受け入れてくれて初めて相手を守ろうとする、雄の本能そのままの言葉なのじゃないだろうか。

それともただ単純に手間を掛けずに喰いたいだけか?


どっちにしろ色を抜かねばならぬのだから仕方が無い。
最大限に努力はするが、潰す覚悟も要るだろう。

ええい、だから酒を飲まない男は嫌いだ。
ヘロヘロにすりゃ本音も聞けるし、腹を割って話せもするのに。
ややこしいったら。




しかも眠いんだよ。




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「オトコは要らんから」
2003年04月23日(水)


嫁が欲しいです。

お仕事終わってお家に帰って、
『お疲れ様〜♥』なんて言われたい。

お風呂入って、お茶漬けがあって。
いいなあ、もう。


逃げ口上じゃないんだけど、
口説かれた時にはオトコは要らないから嫁が欲しいと答えてる。

何とも乾いてるねえ。



でも、本当に疲れてるのよ・・・・。
それとも男性化してるのかしら。





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『ナンバーワンには違いないが』
2003年04月21日(月)


昨日は比較的上手く流れた。
いつもああならいいのにな。

しょっぱなが鯨様で、30分で移動。
入れ替わりにマヤさんのお客様で私贔屓の方が来られて、締めがストーカー君。
スムーズに流れてナイスであった。


ナンバーワンは3人同着。
こんな事があっていいのか。

自分的には良く健闘したと思う。
相手があの二人で、これは上々だろう。

なのだけれども、不安が残る。
これで良いわけではないのだ。

受け皿が狭くなって来ているのだろう。
自分でも解っている。

だけど、まだ動いちゃいけない。
もっと自分を磨かなければ・・・・。



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「納得のいくように」
2003年04月20日(日)


疲れた。


今月は〆日が違うので、ナンバーワンの行方は週初めに解る筈。

週末までマヤさんとサオリと私が並んでおり、今回は誰がトップになるか最後まで解らない混戦模様だった。

だが今回は〆日がサオリのお誕生日だったので、どっと団体様がご来店。
さすがに人気者サオリである。恐らくこの土壇場の大逆転でトップに躍り出る筈。

底力だな。

私も自分の誕生月にはトップを張りたいものだ、と思う。
本当は花より御祝儀袋が良いんだけど、見栄の世界だから言っちゃいけないね。



明日から少し暇だろうと思う。

これは事業主の方々の足が遠のく為。
選挙のせいもあるが、毎月20日〜25日は従業員の給料などで忙しくなる。

この辺りがミナミらしい所だろうか。
客層として中小企業、零細企業の事業主が多いからだろう。



明日は暇じゃないと困る。鯨様御団体の予約が入っているから。
最近ちょっと納得の行く接客が出来なかったから、明日こそはキッチリしたい。

頑張るぞ。



♥追記♥
凄く可愛い!
もうそろそろ浴衣の用意もせねばならぬ。
今年はこういうのも一着欲しいな。




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「困るのは、そうでないパターン」
2003年04月18日(金)


鯨様に香水を貰った。

正確に言うと、少し前に貰ったのだが、その頃は国内は未発売だったのだろうか、余り見かけなかった。最近になって百貨店の宣伝スペースでポスターを見るけれども。


困惑している。

元来私は香水を着けないホステスだ。
クラブではチークを要求してくるお客様も少ないので、そんなにくっつく機会が無いから、着けても良いのだろうが、香水の香りがお客様に移ってしまうようで好きじゃない。
そういう教育を受けてきたからかも知れないけれど・・・・。


それと・・・・以前にも書いたが、こういうプレゼントをしてくる人は色絡みが多い。
身体への密着度が近いプレゼントであればあるほど、色を要求されがちになる。

まあぶっちゃけたハナシ、それならそれでいいのだ。
色と解れば色を抜く対応もしやすい。


・・・・だが、ごくまれにそうで無いパターンもある。

難儀なのがこの「そうでないパターン」の方で、対応を誤ると最悪の場合、そのお客様を潰してしまう危険があるのだ・・・・。


で、鯨様の場合、こっちのパターンに当てはまっているのか、果たして前者なのか?
全くさっぱり皆目全然(くどい)見当が付かない。

色なのかと思えばサラリとかわされたり、かわされたかと思えば絡まれたり。
酒を飲まないのも難儀なもので、何処までが本気で何処までが遊びなのか解らん。


つまり鯨様の香水はまだまだ未熟な私にとって、久々に難易度の高い考え事だったりする。
泣きたいよ、ホントに。


何を悩んでるのか、着ければ解決するじゃん、のご意見もありましょう。
だが今まで香水などついぞ着けていなかったのに、いきなり着けだしたりなんかしちゃうと、他のお客様に勘繰られるじゃないですか。
それもね〜、マズイんですよ。

固定客にだけ独占される(されたと匂わせる)ホステスは息が短くなってしまう。


暫くはアトマイザーに入れて、鯨様がご来店の時に着ける事にしよう。
・・・・って、何にもならんじゃ〜〜〜〜ん!!


頭がイタイっす。


でも良い匂いなんだよね・・・・。

ああもう、どうしよう。





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『びびびな子鯨にフラチでヨコシマ』
2003年04月17日(木)


鯨様の豪邸にお呼ばれ。
鯨様は『お前が帰ったら帰宅する。』と私と顔を合わせぬ所存らしい。
この辺がな〜怪しいんだよな〜やはり色は持っているのか?

・・・・で、これがさ、
公共施設かよ!?
・・・・と思うほどの超豪邸なんだよね。


神様、私はマジで怖いです。
勿論私だって今まで腐るほど見てきました。豪邸を。
ええ、そりゃもう宮尾すすむかってくらいにさ。


でもねえ、今回は本当に参ったです・・・・。
さすがにあの男に繋がるだけの事はある鯨様である。

思わず『ぱぱ〜ん♥囲ってぇ〜〜〜ん♥』と叫びたくなるぞ。
いっ、いかんいかん。これも仕事の一環じゃ。
飲み屋のオンナはお客様の奥様に気に入って戴いて初めて、免罪符が降りるのだからな。


だけどホテルかよ!?
・・・・って感じなんだよね。
邪まな考えも過ぎろうと云うもの。


で、遊んでいたんですが。
(何で遊んでいたか書くと鯨が特定されるので言えないでしゅが)

そこでバタっと出会った若い男。
って言っても後から聞いたら40歳なんだそうですが。


これがすっげ〜オトコマエ!!なんだよぅ。
でね、びびびっと来たの。水上、あましオトコマエにはびびびって来ない体質なんですけど。
慌てて、誰?誰?と思っていたんですが。


それがなんと、子鯨ちゃんだったんですね。
そ、そう言えば。何となく鯨様に似ている・・・・。


で、でもまあ。
そんなにしょっちゅうここに来れる訳では無いので、一期のご縁と諦め、その日はすんなり帰ったんですが。

だけどなんと翌日、一緒に鯨邸に遊びに行った友人が、
『子鯨がアンタの店に遊びに行きたいって言ってるんだけど、アカン?』
と電話してきた。

マジですかぃ!?



アカンアカン。
仕事や仕事。


そう思いながらも、ちょっとばかし何かがありそうで、怖いような嬉しいような。


ちっとばかし不埒な水上なのでした。






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『情報は花柳界から』
2003年04月16日(水)


長いこといじってなかったら、ウザイくらいにウィルスバスターの更新が。
MSの方もさっきから更新攻め。おおおおおお重てええええぞ。

原稿は終了。
商業のスペースは規制が多く困るのだが、自分の中で文章に対する姿勢や、
感情のラインを引けるので、失くしてはならぬ物を守れる分、楽である。




昨日のお客様は面白かった。
守秘義務が無いのか、おいおい、いいのかよ、って感じで。

だが彼の根幹には正義がある。
法の正義ではなく、己の中の正義だ。


私の顧客とは顔見知りのようだが、私としては当然のように沈黙。
聞いて行くと私の中で、疑問が解けて行き、話が繋がって行く。

昔から『情報は花柳界から』と言われるのがこういう瞬間に良く解る。
さぞかしこの事はいずれ経済紙や新聞の紙面を賑わす事であろう。
記者で無い自分が少々勿体無いと感じる。


私とて水商売が蔑まれているのは良く解る。
こういう大事な話を、こちらが理解できないだろうと客は警戒心も無く話すのだから。
頭が悪いと思われてるんだろうな(笑)。いいけど。事実だし。

だが私は飲む側が蔑んだり、働く側が所詮水商売だからと卑下することを、心から馬鹿馬鹿しく思う。

どんな商売であれ、己の糧にするべきだ。
プライドはお客様のために使うべきだが、自尊心を失ってはならない。
お客様とて、己を水商売だからと卑下してるホステスの所で金を落としたくはないだろうし。


それに、こういう言い方をするのはズルイかも知れないが、夜は昼に通ず・・・・と言うか、聞けない話を聞けたり、それによって立ち回りやすくなったり、私のように物書きの仕事の糧にも出来たりするし、上手く関われば損な事は無い。


余りこの世界に点在する闇の部分に足を突っ込む事は感心しないが、心を和らげる酒という存在を使い、上手に渡って行けば得られないものを得られて行く。


今回の話で、私の顧客は間接的にだが打撃を受けるという事が解った。
間に合うならば流しても良い情報なのだろうが、少し思案中。

酒を使うか、
酒に使われるか。

ここも見切りどころ。




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愚痴るなってば。
2003年04月07日(月)


疲れが取れない。
日記も滞りがち。


うちから抜けたトラブルメーカーが、他のホステスのお客様に案内状を出して顰蹙をかっている。

ま、いいけど。
他に行ったなら当然の事だろうしな。


私のお客様は靡かないようだ。
これは私が優秀なのではなく、売りのカラーが彼女とは違うからだろうと思う。


いい加減、女同士の鬩ぎあいの愚痴にも付き合うのも疲れてきた。
愚痴るくらい悔しかったら取り返せばいいのに。
動けよ、先に。

結果が出てないなら、そりゃ努力が足りないんでしょうが。
本人は努力してるつもりなんだろうけれどね。


いや、あのさ。
本当に疲れてるんだよ。
カンベンして下さい。





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「説明のつかない圧迫感」
2003年04月02日(水)


ど、どうしよう。
先日とは別の鯨が網にかかって来た。

ここのところずっと毎日同伴で、毎日団体だ。
しかもぽ〜んと現金払い。

何が「どうしよう」なのかと言うと、
このままではナンバーワンになってしまうかも知れないからだ。

多分あの鯨様は毎日来る。
だとすると必然的にそうなる。


本当に嫌です。
こうなって初めて、マヤさんって凄いな、と思う。
毎回毎回こんな思いをしてるのか・・・・。


抱えきれない事が段々増えてきて、疎かになるのが怖い。
少し調整しよう。




もうすぐカウンターもぞろ目です。
粗品でもご進呈したく存じます。
是非お知らせ下さいませ。





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『冷血漢を動かすのは、いさぎよい馬鹿』
2003年04月01日(火)


私にも新しい課題が与えられた。
色々あってそういう事になったのだけれど・・・・。


事の起こりは先週の初めだった。

「マユミちゃん」と「ユカリちゃん」と云う19歳と20歳の女の子が入店して来たのだ。
この二人は友人同士。おうちもそんなに遠くは無いらしい。
私にしてみれば猫の手も借りたい状況だったので、諸手を挙げて万々歳。


・・・・だったのだが。


マユミちゃんには何も問題無い。
20歳の割には大人で色気もあるし、酒も飲める。会話もそつなくスムーズ。
礼儀作法もそんなに悪くない。敬語もちゃんと使えるし、タブーも心得ている。

何か気になる所があっても、勘が良いので遠まわしに指摘すれば即座に直せたりする。
問題ないと言うより、男受けする美人なので久々のヒットと言って良い。


・・・・問題はユカリちゃんの方だ。

誰がオッケーしたのか服装はニット物だし、髪はボサボサ、化粧はギャル。
色気なんか毛ほども無いし、敬語なんて何処へやら、明るいがタブー連発。
度胸は天下一品だが、美人でもなく。酒は飲めるが酒豪と言う訳でもない。
とにかく、どうにもならないのだ。

クラブなんですけど。ここ。

誰がこの二人を入店させたのかついぞ解らぬのだが、案の定ママが大激怒で。
まあ私も面倒見の良い方では無いので、関係ないやと放っておいた。
きっとユカリちゃんはクビだろうなと思いながら・・・・。


だが何故か昔から男女を問わず後輩には好かれる私。
(これってきっと弟妹が居るからなんじゃないかと思うのだが。)
昨日の昼間にユカリちゃんからこんな電話があった。


ユカ『なおさん、あたし今日から来なくて良いって言われたんです!』

水上『ええっ。そうなの?今日出勤だと思ってたから、
    貸してあげるスーツを持って行こうと思ったのになあ。』


ユカ『ママに暫く休めって言われたんです!これってクビって事ですか?』

水上『うん。そうだと思う。』(←冷血漢炸裂。)


ユカ『・・・・そんな。』

水上『・・・・こんな事言うのは何なんだけど。
    多分今のユカリちゃんだったら、何処の店でも無理だと思うよ。』


それを口火に私は彼女の欠点を指摘した。
意地悪と思われればそれまでだが、これで会えなくなるのなら最後のお節介だ。
私はもう、この子にこれしか・・・・してあげる事がない。



だが、ツラツラと講釈を垂れるその途中、私は意外な事に気が付いた。
かなり辛辣な言葉を並べたにも関わらず、彼女ときたら恐ろしく素直なのだ。
まるでスポンジのように、こっちの言葉をスイスイ吸収していく。

彼女の立場に立って考えてみれば、こんな時間は無駄なのである。
とっとと新しいお店を探した方がいい。
ゼニカネだけなら、辞めさせられた所のオンナに説教を食らう義理など無い筈。


少し違和感を覚えた私は、彼女に聞いてみる。

『ユカリちゃんは春休みだけとか・・・・短期のバイトなの?』

『いえ、あたしは出来るだけこのお仕事を長く続けたいんです。』


『それは何か目標があるからなの?その為に収入が必要なの?』
続けて私は問う。

『あたし、この仕事が好きなんです。
 憧れって訳じゃなくて真剣に、これで生きて行こうと思ってます。
 両親は勿論反対してますけれど、どうしてもやりたいんです。』

彼女は間髪入れずに続ける。


『なおさん!あたし辞めたくない!あたしこの仕事で一人前になりたい!
 今の店が無理でも、他所でもいい!この仕事、絶対に続けたいんです!
 この仕事が大好きなんです!!ずっと続けたいんです!!』


・・・・思わず息を呑んだ。
言葉に詰まる。
沈黙のまま、私は彼女の思いをじっと聞く。


妙な気分だった。
私自身この仕事が好きで、それを公言してはばからない人間だ。

今、目の前に・・・・自分と同じような 『いさぎのよい馬鹿』 が居る。
輪をかけた爽快な馬鹿が。

それが何とも心地良かったりして。


『・・・・今日一日時間を下さい。店側と話してみますから。』
私はいつの間にかそう答えていた。期待しないでねと付足しながら。

それから彼女に条件を提示した。

まず、ご両親を説得すること。
自活しているのなら何の許可も要らないとは思うが、同じ屋根の下に暮らしていて、尚且つ彼女が未成年である以上、許可はキチンと取らなければならないと思う。

『権利の自由を主張するのならば、責任の義務も果たさねばならない。』

・・・・それを伝えた。
彼女はハキハキと『解って貰えるよう努力します!』と答える。


第二に、
『これから先、私の教える事は疑問も持たずに事に当たること。
 口答えも反抗も泣き言も一切許しません。
 私は「貴女の為にならないことは一切しない」と約束しますから。』

彼女はそれも受け入れた。
よろしくお願いしますと付け加えて・・・・。



同伴出勤し、お客様を送り出した後、常務に交渉する。
本来ならママを説得するべきなのだろうが、まずは地固めだ。

『水上さん、何でまたよりによって・・・・あの子なの?
 あの子はどうにもならないよ。いくら今時の子とは言え、あれじゃヒドイ。』

常務は顔をしかめて怒ったように言う。


『私もそう思ってた。だけどあの子・・・・キッパリ言い切ったよ。
 あたしはこの仕事が好きだ、これで生きて行きたいって・・・・。
 
 常務、いくら接客に才があって長けていても、何でもこなせても、
 この仕事が嫌いなヤツは駄目なヤツなんだよ。
 
 あの子は好きだって言った。
 ものの見事に言い切った。

 この仕事の怖さを知らないから言えるのかも知れない。

 だけど嫌々こなす女の子でその場を凌ぐより、
 不出来だけど好きで努力する子を育てた方がいい。
 
 ビジネスはビジネス。即戦力が欲しいなら諦める。
 だけど少しでも余裕があるのなら、もう一度だけチャンスをあげて。』



常務と睨み合う。

『解った。じゃあ明日から出勤させていいから。・・・・任すからね。』


店側からは一週間の猶予を貰った。
幸いなのか不幸なのか、期限は一週間。 



明日から孤独な戦いが始まる。

ここから先は誰の助けも借りられない。
ユカリちゃんがミスをすれば、席に付いたお客様を怒らせれば、
レギュラー陣はお客様を失い、死活問題ともなりかねない。

自分一人でやるしかないのだ・・・・。


幸いにして私は2番手のポジション。1番手が落ちるのとは訳が違う。
2番が3番4番になろうがさほど意味も無い。つまり、少しは自由も効くのだ。

暫くは私の席にだけ付け、教育に神経を注ぐ事にしよう。


割を食いそうなお客様には、前もって根回しを。

『なおが人を育てられる器かどうか、見守ってね〜ん。』、と告げるとする。


社長陣は変なイベントよりも喜ぶであろうと思う。

これもまた逆手にとって自分の商売の糧にせねば。
こういう私の背中も、彼女に読み取って貰いたいと思う。


自分を乗り越えて、彼女がお客様に誉められたとき、苦労がすべて報われる筈だ。
かつての私がそうだったように・・・・。




私を育ててくれた人々を、久しぶりに懐かしく思い出す。
今はもうそれぞれと離れていて、受けた恩ももう返せはしない。

返せるとしたら、私があのときに得た思いを誰かに伝える事でしか返せないと、今になってしみじみ思うのだ。


そして、ふと思う。
あの時の自分にも、彼女と同じ 『何か』 はあったのだろうか。


見られるものなら見て欲しい。
今の私を、あの時の人々に。





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