オミズの花道
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『最近のカツラのハナシ』
2003年03月27日(木)


久し振りにヅラを買った。


別に禿げて来た訳ではなく、ちょっと原稿が忙しくなって来たからだ。
美容院に行く時間も惜しい。
かといって高い銭踏んだくっている以上、手抜きする訳にも行かぬ。
そこでヅラを新調する事にした。


千日前のPICOというカツラ屋さんは種類もそこそこでリーズナブルだ。
あの界隈ではオミズのオネエチャン御用達と言っても良いだろう。
既成のカツラをアレンジメントもしてくれて、中々に人気が高い。

流行にも敏感で、組み合わせた取り合わせをディスプレイしているし、
イージーオーダーにも応じてくれる。


私は髪の毛を黒に染めているので中々良いカツラが少なく困っていたのだが、
ここにはそこそこ良い物が置いてあって助かった。

アクリルの物とはまた別に、最近はファイバー物というのが出回っている。
この商品は結構ナイスだ。
繊維がアクリルより細くてリアル。
かといって価格は従来と変わる事は無くお買い得な商品だ。

縺れも少なく手入れもしやすい。
こりゃあ美容院も商売あがったりだね。

担当の美容師トヨカワさん曰く、
ヅラを使ったアレンジメントも美容師としては楽しいそうだ。
と言うか気が楽だと言っていた。
お客様の髪の毛の痛みを気にする必要が無くなるからだろうか?

使ってみると思ったより楽で自然。
何より時間の節約である。


買ったヅラは3つ。
組み合わせて遊んでみようっと。

それに飽きたら美容院に持っていって色々応用編を教えて貰おう。
餅は餅屋できっと面白いアイディアがてんこ盛りな筈だ。わくわく。



オンナで良かったぜい!!




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『助けられている私』
2003年03月26日(水)


疲れたようぅぅぅ。

毎日美容院行くのも、お着物着るのももう疲れたぁぁぁ。

お酒も飲みたくないよぅぅぅ。



でもお仕事は好き。



今日のお客様、きちんと目を見て言ってくれたの。

『今日は本当に楽しかった!ありがとう!』って。

握手もしてくれた。



そういうことを言うのって、お客様は照れくさいと思うんだけど、
・・・・それでも言ってくれた。


嬉しくないホステスが居ますでしょうか。


疲れた時にこういうことがタイミング良く私には訪れる。


助けてくれてありがとう。



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『Rolling stone gathers no moss.』
2003年03月25日(火)


一部ファンではストーンズの事を転石と呼びまふ。
転石メールを沢山戴きました。皆様やはりドームに行かれた方が多いようで。


嬉しいので一部ご紹介です。


『僕も21日でした。
 しょっぱなのブラウンシュガー、老体に鞭を打ちながらジャンプしました。
 キースファンとしては、中盤に着てたモスグリーンの衣装がカッコ良かったっす。』


そうそう、格好良かったですよね〜。
今回は「王子様ルック」、ミックじゃなくてキースなんだねえ、と思って見てました。
ギターの調子が途中少しおかしかったようですけれど、それ以外は完璧でした。
ちなみに私も老体に鞭打ってジャンプしました。
そのうちストーンズのコンサートには救急車が沢山必要になるかも(笑)。


『どうしてあんなに元気な60歳なんでしょうか。端から端まで駆け回ってるのに。
 イッツ・オンリー・ロックン・ロールやジャンピン・ジャック・フラッシュ、サティスファクション、
 タンブリング・ダイスがかかると、ファンとしては無条件に血が騒ぎます。』


うんうん、まさに。私はこれにホンキー・トンク・ウィメンが入ります。
自分が酒場のオネイチャンになってからは一際ですねえ。


『あの「Like A Rolling Stone」がかかったとき、会場が一体化しましたよね。
 わたしは三塁側の上段だったんですが、充分熱気がとどきました。
 今度はもっと近くで観たいなと思うのでした。』


あれは本当に凄かったですよね。
フェスティバルホールクラスならままあるライブなのでしょうが、
あんなに大きいスペースでそれを成してしまうのが、流石に王者の風格です。


『バックシンガーのお姉チャン格好良過ぎ!
 でも・・・志茂田景樹もいたね???』


はあっははは!!居ました!確かに!!
だから関西人は好きさ。志茂田景樹って言うかなあ(笑)。
あのドレッドヘアのお兄さんも格好良かったですね。


『王子様→大阪弁連発。
 閣下→危機感薄し。
 道化師→カメラマン。
 哲学者→もはや仙人。』
俺的にはこんな感じです。
でも今までで一番良かった。


これも笑いましたが、まさしく。
マイド〜だし、舞台降りちゃうし、ロニーのギターのレグにカメラ付いてるし。
また器用に映すんだよね、ロニーってば。
ワッツ様のファンって彼のああいう所が好きなんでしょうね。根強いなと思いました。


これほどのアーチストになると、皆様に好きな曲が必ずあって面白いです。
皆様、本当にありがとうございました。


良かったら読んでおられるあなたも、好きなストーンズの曲をそっと教えて下さいませ。
思い出も絡んでると尚嬉しいです。


*****

『冷血漢の献血』

今日は早めに出たので献血。

2月に400ml献血したので今日は成分献血だ。
こりゃ大事な事っすよ。ハタチの献血ってね。

いや、ホントに冗談抜きで大切な事です。
私ってO型ですしね。(意味無しかな)
結構『今月は0型が足りません、ご協力下さい。』なんて葉書が来るんですよ。

それと不謹慎かも知れませんが、こちとら個人営業ですんで、
(私は自由業らしい←税務署談)、会社員の方々のように、
年に一回の健康診断なんてもんは無い。
市の検診を受けようにも年齢がもうちょっと足りないんですね。

でも生活は不摂生をしているし、酒もガバガバ飲んでいる、夜明けまで遊ぶ。
普通に生活するよりは体に負担がかかっています。不健康まっしぐらです。

400mlと成分献血はいっぱしの検査項目があって、変な健康診断より良いのです。
そう、本当に申し訳ないんですけど、半分は検査の為に行っているんですよ。
ごめんなさい。

先日の400mlの検査結果は二日酔い状態であったにも関わらず、
何もかも健康な数値でありました。
少し比重が危なくて門前払いを食らいそうになりましたが。

数値を見た皆に罵られました。社会に貢献しているのに何故なんでしょう。
二日酔いで献血に行くとは何事かと言うことかしら?
それなら解りますが、健康なのが許せない、そんな雰囲気であったような。
気のせいですかね。

私も血中アルコール濃度が高くなるのではと心配したのだが、
看護婦さんがおっしゃるには余り関係ないらしい。
でもO型って便利らしいよ。いつも凄く有難がられるもの。

そもそも水上の家は酒に強い。
特にオヤジの家系は宴会になると決まって『マイ一升瓶』になる。
ことに私はオヤジの家系色が強いようで。

鉄の肝臓とか罵られていますが、こんな家系だから仕方ありませんよね。
強いってのは良い事じゃないです。つまらない。酒は酔うから面白いのですし。


私たちのような業種は勿論ですけれど、専業主婦の方なども、
是非献血に行かれる事をお薦め致します。
日頃旦那様やお子様の健康ばかりを気遣っておられて、
ご自分の事はおろそかになりがちなものですから・・・・。




ところで、21日の日記に関してご意見を戴きました。男性の方数人からです。
彼女の言い分も聞いてあげればいいのではないでしょうか、と言った内容でした。
女性じゃ無いのが面白いところなんですが。

・・・・そうですね。
そういう意味では、私は冷たいのでしょう。
俗に言う冷血漢と言って良いんじゃないでしょうか。


最近ちょっと冷たくなったと言われますが、今までが少しベタ付いてた分、
まあ良いのじゃないかと自分では思っています。


血を輸血したら性格が変わっちゃった、なんて話はありませんよね。
私の血は何処へ行くのでしょう。


ちょっとビクビク。(嘘


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『転がる石に苔は生さない』  Rolling stone gathers no moss.
2003年03月24日(月)


私が小学校に入ってすぐくらいだろうか。
爆発的にヒットした洋曲があった。


カーペンターズの 『イエスタデイワンスモア』 である。
カレン・カーペンターの声・・・・、あの声。
世界にはこんなにも美しい『音』があるのを知った日だった。

きっと私と同じように、彼等がきっかけで洋楽に入った方は多いのではないかと思う。

生意気なガキではあったが、カレン・カーペンターの声には生意気なガキを作り出す、
と言うか・・・・世代を超えて、国境を越えて、心を掴む大きな要素があった。
もうあんな声の持ち主は出て来ないだろうな。


時期を同じくして、私は『THE ROLLING STONES』というバンドを知った。
この頃、彼等の日本公演が計画され、チケットも完売であったにも関わらず、
メンバーの麻薬歴が問題となり公演が中止になった騒ぎがあったのだ。

そのセンセーショナルさから私は彼等を知ったのだが、最初は戸惑った。
ユニオンジャックをマントに、ピチピチのスパッツ、上半身は裸で独特の踊り。
正直『なんじゃこりゃ、オヤジ・・・・(股間が)モコってるぞ』と思ったものである。

好きなのがカーペンターズなのであったから、当然私には受け入れ難い存在だった。
だが、『悲しみのアンジー』を聞いた時に、ガラっとハマってしまったのを覚えている。

この出来事はちょっと私の中で改革だった。
昨日まで嫌いだったものを今日からは全面的に受け入れる、妙な心の快感の存在。
ガキの頃にそういう柔軟性を味わうのは世界観が広がる。
嫌いな食べ物も減ったし、苦手なものも減った。人に対してもそうだ。
変な発想だがストーンズは幼児教育にも良いのじゃなかろうか。


さて、それからは洋楽の虜になった。
クイーン、キッス、クラプトン、ボブ・ディラン、イーグルス、デビット・ボウイ、ドアーズ、
スティービー・ワンダー、アレサ・フランクリン、ロキシーミュージック、ジェネシス、ポリス、
ユーリーズミックス、U2、好きなアーチストを挙げればきりが無い。    
節操も無く、ジャンルも無く(笑)。

当然ストーンズのナンバーも聞きまくった。
周りがビートルズ一色に染まっていく中、白い目で見られながらも聞きまくった。
ユーロビートの波が来て、私もお年頃になりライブを聞きに行くようになって、
好きなアーチストが沢山出来ても、ストーンズのナンバーが頭から離れる事は無かった。
ずっと、ずっと、ずっと。


そしてそう、今から15年前のあの日。
奇しくも今とほぼ日にちも変わらない3月の18日。
ミック・ジャガーの単独来日公演があった。

高校生の私は、友人に取って貰った最上級のチケットを手に入れ、
大阪城ホールのアリーナ、最前列から数えて4列目にひとりで座っていた。
行った方はご存知だろうが、あの公演は最前列と舞台の距離が短く、
あれほどミックに近いコンサートも珍しいのではないかと思う。
(そのせいか乱入者も居たけどね。)
ジャガー様の表情が細かく見えて、非常に貴重なひと時であった。

王者というのはこういうものだ、というのをまざまざと見る。
飛び散る汗も鼓動も超えて、背中には黄金のオーラ。
正直、コイツぁ人間じゃないと思った。


そして、ストーンズの初来日。
ミック・ジャガーの単独来日公演の時には、こんな日が来るなんて思わなかった。

同じストーンズファンなら解って戴けると思うが、我々はずっと脅えていた。
「ビートルズのように、彼等が解散してしまう」ことを。

事実不仲であったし、それゆえ休止の時期が長かった事もある。
解散デマが飛ぶこともあったし、メンバーの事故や死亡もあった。

来日公演なんて夢のまた夢。・・・・だったのだが。
大阪ドームのシートに座りながら、目の前に広がる信じられないような光景に、
夢が叶ったような、それでいてまた夢を見せられているような不思議な感覚を、
私は全身で味わっていた。

それから過去の公演を全て聴き、今日のこの日。
今までの様々な思い出が心に浮かんで来る・・・・。
王子様ミックも、キース閣下も、道化者ロニーも、哲学者チャーリーも。
相変わらず健在で、相変わらず神様で、相変わらずやんちゃ坊主だった。



中央に設けられた特設ステージで奏でられる、そして起こる大合唱。

『 Oh,day!  Like a Rollingstone! 』



大きな波が押し寄せる。
今この場に居れる幸せ。



彼等を評して『継続は力なり』という意見を良く目にする。
私も本当にそう思う。

加えて、トップに居続けること、
王者の威厳と風格を保ちながら君臨していること、
王道を極めなければ有り得ないであろうこの結果に尋常じゃない物を感じる。

そしてこのとてつもないバンドと、共に時代を生きた事に喜びを感じる。



『転がる石に苔は生さない』  Rolling stone gathers no moss.

その名の如く。



後ろを振り向かず、
立ち止まらず、
前に進め、
我々はいつも未完成である。





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『美容院は地雷だらけ』
2003年03月19日(水)


先日、おっかない店のママが来た。

うちと並ぶくらいの老舗のママである。
オバケで芸者をしたときにお世話になったのはこの人だ。


ビシバシの迫力に店内騒然。
どうせ水を張るならここまでやってみな、という有無を言わせぬ迫力である。


『Nママ、先日は大変お世話になりました。』
『あら、なおちゃん。ここ何日か美容院で見ないから心配してたのよ。』
そう、このママとはあれ以来美容院を共にしている。

『はあ。ちょっと義理で別のところに顔を出してまして。』
なんて会話をしながら過ごす。



・・・・美容院って地雷なんだよね。

常連は自分のお化粧道具も美容院に置いてて、そこでお化粧するもんだから、仕上がるまで何処の誰だかマジで解らなかったりすると、挨拶が遅れてしまうんです。
私もお化粧は厚いが、皆様本当に誰だか解らないんですのよ、ほほほ。

今、義理で少しの間通っている美容院は、地雷群がそこここにある。
仕上がって立ち上がって鏡越しに 『ぎょえっ!!』 と思う事もしばしば。

取り敢えず誰だか解らないうちに、どうもどうもと挨拶をして難を逃れているのだが、それでもやはり心臓に悪いのは変わりなく。
美容院タイムは中々に気を抜けない時間だったりするのだ。


実は水上、このママにも地雷を踏んでしまった事がある。
よりによってママが隣に座っていらした時に、挨拶を逃してしまったのだ。
あの時は非常に気まずかった・・・・。

・・・・でも全然解らなかったんだもん。
女同士で解らないってよっぽどなんじゃないかと思う。
自己弁護しておこうっと。


私の行く時間帯はママ連中が多いのだと後になって気が付いたのだが、このドジぶりを充分に堪能した美容師さんによって最近は危機を救われている。
皆様どうも私を放っておけないらしい。優しいです。いつもありがとう。

ことに担当のトヨカワさんには随分と助けられた。
彼女は私が地雷を踏みそうになると、鏡越しの目で合図してくれる(笑)。
ごめんなさいトヨカワさん。いつもお世話かけてます。


で、怖いんだよね〜オミズのママさん達って。
ちょっとご機嫌が悪かったりすると、

『そんな止め方(ピンの)しないでよ!!』とか、
『この形おかしいわよ!あなたセンス無いんじゃない?』とか、
『自分でやった方がマシよ!』とか言われて手を弾かれたりするらしい。

そこまでの出来事を目撃したことはないが、こうしろああしろと言うのや、チェンジコールは何度か目にした事がある。
美容師さんもその時間帯はピリピリするようで戦々恐々だ。


で、私は・・・・と言えば。
まな板の上の鯉のようにじっとしているしか術が無く、大人しいものなのだが、トヨカワさん曰くそれでは駄目なのだと言う。

『だって綺麗にするのは自分の為じゃなくお客様の為なんでしょう?
 妥協しちゃ駄目ですよ。』と。
まあ、ね。そりゃそうなんですが。

そうか、そういうものか。
ちょっとクレームでも付けてみようかな、・・・・なんて思っていたのだが、トヨカワさんはチーフなだけに仕事にもソツがなく、また私がNママの紹介なだけに、良くしてくれるので、クレームの付けようも無いのであった。(いいじゃん、それで。)

そこは本当に良く出来ていて、混みそうになる日には前もって電話をくれる。
『今日は周年の店の方が何人かおられますのでお早めに。』とか、
『オバケなので混むと思います。今の空きは○人です。』とか。
こういう所はちょっと珍しいんじゃないかな。


で、先週は義理で別の美容院に通っていたのだけれど、余りのオバサンセットに愕然として『お店に出勤したくない』と呟いてしまった。

美容師さんは顔色を変え、そそくさと直してくれた。


義理も終わり、今日いつもの美容院に行ってトヨカワさんにそれを言ったら、
『へええ〜〜〜。水上さんも嫌味を言えるんですねぇ。ふうん。』と感心された。

え、嫌味なの。心からの呟きだったんだけど。
嫌味は好きだけどこれが嫌味なの、どこがどないに?

『多分その言葉、私達の一番深いところに訴えかけると思う。
 手を弾かれるより、じわ〜〜〜っと来るんじゃないかな。』


そうか。
そうなのか。



また地雷をふんじゃったようです。

ごめんなさい。




2003年03月18日(火)


月曜日しょっぱなからダブル同伴である。


ホワイトデー以降は多分このパターンが増えるだろうなぁ。
この胃腸の調子でダブルとは無謀な話なんだけれども、両方とも大好きなお客様なので喜んで参上させて頂く。


お一人目はリーズナブルに『あほぼん寺』。
ここって若者向けだわいね。感想としてはイマイチでした。
証明が暗すぎて駄目。料理はそう悪くないんだけど同伴には向かない。

事情を知って下さってるので早めに入店。
女性達にお任せして次のお客様の所へ向かう。


次は『鶴林よしだ』。
そう、あの鶴林(かくりん)である。


現在、元の100坪の敷地の鶴林ではなく、10分の1のスペースで営業。
これくらいが行き届いて良いかも知れない。

私は昔の鶴林より、今の方が味的には上だと思う。
いや、本当に見事なお料理でした。
あれぞプロの仕事です。

胡麻豆腐を桜の葉で香り付けするなど、
よくもまあそんなギリギリの仕事が出来るものだと思う。
胡麻と桜なんて和菓子でも無い取り合わせだ。

関鯖も本当に美味でした。
湯葉の椀物も。ああもう美味しいよう。


同伴ってこういう時に悲しくなる。
何でこれからお仕事なんだろうって(笑)。
こんなに美味しいものを食べた時は、そのままゴロンと寝転んでしまいたい。

料理旅館とか行きたいなあ。
温泉付きならなおベストだよ。


それでもお店に帰ってお仕事をこなす。

二組をお送りして『ぎょ』。


・・・・鯨ちゃんのご来店だ。



こうして水上の長い夜はまたやって来るのだ・・・・。





『教育係の抜けた穴』
2003年03月16日(日)


申告終わり。
まったく。毎年毎年面倒臭え〜〜〜〜〜!!・・・・な。

95の時代の○○○○(ソフト名伏字)とかを思うと随分と楽にはなったが、それでもやっぱり面倒なのは面倒で。

私の場合書くほうの仕事の兼ね合いで申告したほうが得だからせざるを得ない。
経費もある程度落とせるので領収書なども貰いまくり。


しかし面倒臭え。
自業自得なんだが。


それにホステスが変に『領収書下さい』って言うと必ず「オトコが居る」と思われるんだよな。
・・・・マイナスぅぅ。




さて、最近どうもお店の中でいざこざが多くなってきた。

これは教育係とも言うべきオネエチャンが辞めた所による所が大きい。
(私をスカウトしたオネエチャン、辞めちゃった。悲しい。)
非常に惜しんだのだが、体の不調によるものだから致し方ない。

教育係であり抑止力でもあった彼女が居なくなると、バランスが崩れて来るだろう、揉め事が多くなるだろう、と、マヤさんと話していたら案の定そうなってきた。


マネージャーも昨日の日記で言っていた通り、
『あの子は付けないで』とか『あの席には付きたくない』とか、
お客様のご要望では無く、自分の要望(我儘)を出してきやがったりして。
口座のクセに、これぞ仕事ってのを意識せず、お金になればいいわと手抜きしたりね。
下の子も私はヘルプですってあからさまな顔をしたり、バイトなんだと発言したり。

お客様から見ると、女の子は皆お金を受け取っている以上プロでしかなく、口座だの売り上げだのヘルプだのは彼等に全然関係ないんですけどね・・・・。
シフトを述べる以外、何の必要性も無いと思うのだが。


私はどちらかと言うと、表に出たら目の前に居る人は女の子であろうと誰であろうと、取り敢えずお客様なので(馬鹿?)皆の勢力外であり、席を外される事は無く、またついでに愚痴なんか聞いちゃったりして、難なく渡っていたりする。
私に対しての攻撃は無くほやほやと過ごす日々で、天敵の黒服君が恋しいくらいだ。

今現在の勢力図を店で書けるのは私の他に誰も居ないのではないだろうか。
安心して話してくれるのはいいが、皆結構怖いこと考えてるなぁって感じで憂鬱になる。

知らぬが仏とは良く言ったもので、知るのがいい事ばかりとは限らない。
まあ弱肉強食だからどうしても殺伐としてしまうんだろうが、そういうのも隠して仕事をして欲しい、と思うのだが如何なものだろう。

地雷を撤去するのももう疲れて来た。
そういう意味で私も本来の接客に集中出来ないのだから本末転倒である。
それも困るので、折に触れ感情で仕事しないように促したりするのだが、さもありがちに取って付けたような理由を言って来る人も居る。
しょうがねえな、まったく。

『あの子が居ると場の雰囲気が壊れる』だの、『ノリが悪い』だのと言う。
まあ女性同士の言いたいことも解るし、そういう子も確かに居るのだが、相手の売り方を自分が嫌いって範囲なら、私は口に出さない事にしている。
お客様から苦情が来たなら考えなきゃならないけれども、外してまでは言わない。
昼間に通らないことは夜にもしちゃならないのだと思うしな。

それに、外せ外れると簡単に言うが、良く考えるとそれって凄く恥ずかしいことだ。
自分のテーブルなのに炸裂させてしまったのは自分にも責任があるのだし、上手く応用する、抑制する、取り込む、盛り上げる、その能力が無いって、
自分で自分を無能者ですって言ってるようなものだと思う。


私に対しては皆良い人なのだから、何とかならんかな。
・・・・こういうのはちょっと淋しすぎる。

何ともならんよとマヤさんには笑われるのだが。
さすがにナンバーワンは冷酷である(笑)。実にいい。


お手本が居ると皆が自分の中のプロ意識を出さずにはいられないのだが、その要である人を失うと、どうしても店の雰囲気はだらけてぼやけて来る。

相手は嫌いだが仕事は評価する、そういう世界が消えるのは質の低下に繋がり、女性達やスタッフの甘えに繋がり、最終的にはお客様の不快感に繋がる。
・・・・それが何より怖い。


帰って来て欲しいな。

退院してきたら口説いてみよう。
援軍はマヤさんとサオリの二人。


ちょっと正念場。



『一盗、二婢、三妓、四妾、五妻、』
2003年03月12日(水)


『色情の醍醐味は一盗、二婢、三妓、四妾、五妻、と順位づけられている。』

だそうだ。



老婆心ながら補足説明させて戴きますと、これって男性がエッチして 『楽しい』 と感じる順番だそうで。



『一盗とは他人の女房を盗むことで、
 二は使用人の女性、
 三妓とは字の如く芸者や水商売の女性、
 四妾は字の通り囲っている女性のこと、
 妻は最終で五妻となっている。』


なんだそうです。


わ、私が言ったんじゃないですよ。
怒らないで下さいませね、世の女性達。


でもね、これって悲しいかな男性の本音かもしれません。


私は『酒』という『理性の箍』を外す『狂い水』を扱う業種におりますでしょう、やはり機会として一般の女性より箍の外れた男性を見ることが多いんですよね。


でも、ふとこの言葉を逆に数えてみますと、愛情のかけかたの大きさ順に逆転したりします。
男性にとって愛情と性はまったく違う世界に存在するのではないでしょうか。


そうそう、人妻エステってご存知ですか?
今、風俗関係って『人妻系』がとても多いんです。
外国人よりもブルセラよりもコスプレよりも多いんじゃないでしょうか。

今の時代は欲望にも歯止めが無いから、エッチ遊びもこういう形に行き着いたんでしょうか。


次は何が風俗のブームになるんだろう。
帰路のミナミの街並みを眺めながら、冒頭の語句が浮かんでしまう水上です。




『麦とろごはんの失礼な同伴』
2003年03月11日(火)


同伴で『田門』に行った。
有名なしゃぶしゃぶ屋だ。


・・・・もう喰えないんです。
・・・・胃が死にそうなんで。
・・・・肉は要らないんです。



で、麦とろごはん。

田門はこれが美味しかったりするのよね。


さりさりといただく。
胃に染みる優しさで。
ああああ優しい感触。


お客様はややご機嫌ななめ。
そりゃそうだね、しゃぶしゃぶ屋に来て麦とろごはんなんだもん。

非常に失礼な事をしてしまった。
やはりホステスも健康第一である。

反省。


『ビジネスとして成立させるにはリスクも背負わねばならぬ』
2003年03月10日(月)


出勤したら私担当の黒服君が辞めていた。
びっくりしたぞ、おい。


どうやらオーナーママとモメたらしいんだよね。
黒服君のお客様の席で、ママが店の愚痴や女の子の愚痴を言ったとか言わないとか。
誰とモメようが結構なんだが、そんな原因で辞めると云うのは責任感薄いねぇ。
常務も背中が淋しそう。目を掛けていただけに気落ちって所かしら。

あの子いくつだっけ・・・・・・って、私より年上じゃん!
いいのかねえ、イイトシしてそんな事でさ。

まあこの業界の男なんて我慢の効かない奴は多いわな。
女性となればもうひとつこういうパターンは多いのだが。



大体なんでモメるのかね?
確かにどこのオーナーも性格はひん曲がってるもので当たり前なのだけれど。
そんな事でモメたり悩んだりする必要なんて何処にあるのか。

テーブルでそれを上手く丸めて折り合いを付けるのも接客の一つであるのにな。

自分のお客様なんだし、自分の席なんだし、どうにでもなるじゃん。
炸裂させたのは自分のテクニックの無さと何故考えれぬか。
考えれる奴ならこうはならんか。(生理中につき、引き続き狂暴なり)


事実オーナーママは、私のお客様には異様に優しい。
気風の良いお客様につられるのか、この界隈でも三大ケチママに挙げられているにも関わらず(ごめんねママ)、ワインをタダで抜いてくれたり、お土産も大サービスだったりするのだ。

私個人には厳しいが優しい。信頼があるのかVIPクラスの店口座のお客様を、すんなりと私の口座(=売り上げ)に回してくれたりする。
信じられないことに、口座責任は店側なのに売り上げが付くのは私なのだ。
いいのか、こんなの。日給も上げてくれるし、いい人じゃんか。

つまり私にはスタッフの皆が言うように、そうそう嫌なママだとは思えないんだな。
何とでもやり方があるように思う。
水上さんが上手いんだよ、接客してるみたいじゃん、と、マネージャーや常務には笑われてしまうのだけれど、そうさ外に出たら誰にでも接客さ。
私は不器用なんでね。そんな風にトータルモードに持っていかないとボロが出るんだよ。



自客に背負う責任ってのは、内外両方にあると言うのを皆忘れてるのかも知れない。

接客業とは個々一ではなく、中も外も責を担う事であって、言いたくないことも言い、折り合いを常に取るなんて当たり前なのだ。

一人のお客様だけシッカリ相手するのなんか誰でも出来る事なんである。
会話やあしらい礼儀作法なんて出来て当たり前だし、ひょっとしたら中学生くらいでもマニュアルさえ作ればそこそこ出来てしまう。


暴言では無い。
遊ぶ男性の立場から言うと酒の相手のオネエチャンなんてそんなもんだったりする。
オスってそういう生き物なんだもん。

一人のお客様しか相手出来ないのは、所詮そこまでの奴と値踏みしてくる。
それが同じオスだったら能無し、異性であるメスだったらただの口説きやすいオンナ。
冷たいけれど、それがビジネスだし。

他所の口座なら口説かれやすいオンナでも一向に構わないけれど、自分の顔で来てくれている客にそれじゃ余りにもお粗末よね・・・・。


で、こちらがそこを崩す・・・・つまりただの口説きやすい女から脱却して、ビジネスとして成立させるには、リスクも背負わねばならぬのである。
店にも苦言を述べなければならないし、オーナーにも理を通さねばならぬ。

そりゃ『苦言を呈する』なんて、私のような無神経者でも嫌な作業ですが、
でもトラブルを避けて美味しい所ばかりで不満タラタラなんておかしいと思う。

そういう店との駆け引きや折り合いの付け方をお客様はキッチリ見ている。ましてや相手はこのご時世に『飲める身分』の方々なのだ。誤魔化しなど効かぬ。

ビジネスの姿勢を見せなければ、どんな相手だって仕事として認めてくれない。
でなければいつまでも軽い存在扱いされて口説かれてうっとおしいんである。


遊んで面白かったとテーブルレベルで思わせなければ納得した金ではない。
もっと言うなら酒が醒めた後も納得した金でなければならない。
飲み食いの銭ってのは形に残らないだけに始末に負えないのだ。
(奇跡的に未収がゼロなんである。偉いぞワタシ。)

それが出来るホステスは、お客様に可愛がって戴ける。
口説きたいが飲む場所は置いておきたい、仕事の出来る貴重な存在、そんな中途半端な位置だが、フラフラはしているが、軽くは無い位置でもある。




人間の悩みなんて種別は多いだろうが、大きさは似たり寄ったりだ。
皆同じように我慢もしているし、苦しんでいる。
どんな職種でも立場でもそれはそんなに変わるものではない。

嫌な社長だったり上司だったり同僚だったり取引先だったり。
形は変わるが仕事ってのはそんな風に嫌なものだ。それで当たり前だ。

お客様だって日頃から嫌と云うほどそんな我慢はなさっている。
そんな方々から見れば、この仕事はいい加減に思われても致し方無い。

水の概念に振り回されて、甘え優先になりがちなのは、この業界の特色ではあるが、良くない所だなと私も思う。

こんな風に突然辞めたりしてお客様を宙ぶらりんにする。
お客様から言わせると『おろしたボトルはどうなるのか?勿体無い!!』
・・・・が正直な感想だろう。昼間じゃ考えられないね。責任放棄もいいとこ。

それを解っているホステスは、自分の為ではなく客の為に立ち回れる。
お客様の為に忍び難きを耐え、悔し涙に泣き、それでも立ち上がってくる。
そして客はそういうホステス「は」大事にして後腐れの無い他所を口説いて喰う。
(大半の男なんて口説くのが目的なんだからね。)


辛抱が足らん、と古臭い事を言うつもりは無いが、仮にも接客業だと思うなら、黒服君にも今一度思い直して欲しい。

『誰がお給料をくれているのか』

出来たオーナーはよく 『私はお金を回しているだけだ』 という。
私も本当にそう思う。
私達が本当に頭を下げなければならないのはお客様『だけ』なのだ。


そのお客様が居心地いいのなら、立ち回りやすくなるのなら、オーナーであろうが、黒服であろうが、オネエチャンたちであろうが、いやさヘルプちゃんであろうが、レジのオバサンにだって頭を下げるし、仲を取って痛い思いも悔しい思いも辛い思いもしよう。

どんなに辛くても苦しくても私の笑顔をお客様が望むなら、私は笑顔になる。
自分の立場が気まずくなろうが、店側に出来るだけの交渉もしてみせよう。

自分の我儘で店を替わった事は無いが、それでも今まで、『掟破りのボトルごと移動』は何度もこなした。(これが苦しいのだ)
叶わぬお客様には次の店で自腹を切り、オニューをおろした。

それは出来るだけお客様に負担を掛けたくないからだし、次の店に引っ張って行くには良い理由になるからなんだけどね。


綺麗事ではなく、これが一番の保身であることを、年の功で私は知っている。
飛び石とは言え、キャリアの長い私がこれくらいこなせなければ逆に未熟過ぎる。
お客様を鎧に纏い、自分の盾にし、信頼を武器にしたほうがいいのだ。

回りまわって壁の隙間を探して抜けるよりも、壁をぶち壊して進んだ方が、直線距離であるんじゃなかろうかという、単純な脳味噌の成せる技とも言えるが。



もう店には居ないが、元ナンバーワンが私の事を評して、『叩いても叩いても立ち上がってくる娘だわ。』と言っていたらしい。

重役様に、最近だがそう聞かされた。


そうだったのか、嫌な女だなとは思っていたが、叩いて来てたのか。

・・・・あれでか?
善人だな、意外と(笑)。



立ち上がるよ、そんなもん。

だって私を元気付けられるのも、凹ませられるのも、お客様だけなんだもん。

お客様だけ、なんだもんね。





『呼び捨ては嫌いなんぢゃ!!』
2003年03月09日(日)


すいませんね、生理中だし。
シャ〜ッとかフ〜ッだったら申し訳無いんですけどね。


金曜日にアフター行ったのね。
お客様と二人でなんだけどさ。

そこでね、まあ声も掛けられるわけよ。
しょうがないね、こちとらオミズのオネエチャンなんだしね。

・・・・でね。
普段私って怖いのよ。見た目が。
ほら、オカマでしょう。

つまり相手にとってはシラフなら近寄り難い外見なのね。
こうなると話しかけてくる人がヘベレケの状態って事が殆どなんですわ。


で、ムカつくんだけど。
そこで呼び捨てにされたりするのね。
酔って礼節をかなぐり捨てたそいつらに。

そこでも案の定、初対面のその人に呼び捨てにされた訳ですよ。
『なお、歌歌えや。』『なお、飲めや。』とかね。

自客でさえ『なおちゃん』だの『水上さん』だの『なおさん』だのなのに、なんで遊びに行った先でそげな呼ばれ方されにゃならんのじゃ。をら。

話しかけるのはいい。
ツンツンするのも場が白けるし、相手もしてやろう。(一緒に行く相手にもよるが)

ま、でも。
こっちも大人なんでね。
そんな事ではキレませんが。


余談ですが。
ネットでもよくありますね。
何でかすぐ呼び捨てにしてくるひと。
そんなに親しくもないのに。

女性の行動ならまだいいんですが、男だとムッとしちゃいますな。
全ての女性が呼び捨てにされて喜ぶ訳じゃございませんぞ。

独断と偏見ですが。
そういう行動の方はNN狙いでHP開いてる人だと思っています。
他に確たる理由がありましたら是非に教えて下さいませ。

だって男同士でそれってまず見かけないもんね。
何故男同士でしないのか明記して教えて戴くともっと助かります。



逸れましたが。
んで、そのオヤジ。

調子コイて来まして。
こともあろうにこう抜かしやがった。

『お前気に入った。お前の店に飲みに行ったる!』


・・・・。
・・・・。


馴染みの店なんでね。
馴染みの客なんでね。

私がキレるタイミングを解ってるんでしょうな。
その場が一気に凍りつきましたがな。

凍りついた雰囲気が悟れましたので、大人として対処し、こう言いました。


『いや、来なくていいから。』
(どこがどう大人なんだろうか)

きょとんとするオヤジ。

『っていうか。来ていらんし。』

『な、なんでや。助けたろう思って・・・・。』

『一銭も私の為に銭使った事が無いオッサンに』
『お前呼ばわりされたくないねん。』



『助けて要らん。その前に飲み方わきまえ。』


トーンを下げてボソボソと。
周りに聞かせないようにしましたよ。
必要以上に恥をかかせる必要も情けもありませんからね。

しゅんとするオヤジ。
一緒に行った客は笑って言う。
『久しぶりに見た。なおちゃんの教育的指導。』
そこまでの情けなぞ持っていないのだが。


高い銭捨てて飲んでくれる自客がいるのだ。
私が「客なら何でもイイ」そういうホステスなら上客は離れて行くわい。
所詮はそういうホステス、そうシビアに見るのが上客様なのだからな。

私はまだ雇われなのだ。
幸いにして雇われなのだ。

経営者になれば選べないかも知れないが、今の段階で選別して何が悪い。


で、自客がそこのマスターを呼びつけ、こう言った。

『マスター、あそこまで放っておいたらあかんで。
 この娘は確かにプロやけど今日は客で来てるんやからな。』
経営者には経営者の欠点が目に付くのだな。当然か。


で、その自客。
『また自分で来た時に飲んだらええから。』
そう言ってコルトンブルーを私専用におろしてくれた。

う〜ん、素晴らしい。実に見事な納め方である。
私も店もスッキリ。なるほどねぇ。

私もキレてるばっかりじゃなくて、こういうすべを学ばねばな。大人としてわ。



でも嫌い。
呼び捨ても、お前呼ばわりも。

嫌いなんだもん!!


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