想い出の樹

2004年09月29日(水) 【NY発】爽快感

今回のニューヨークは音楽三昧がテーマでした。
もちろん美術館へも足を運びましたが、主役は音楽。
カーネギーへも聴きに行ってみたかったのですが、
時期が悪く、いい演奏会がありませんでした。
本来音楽をテーマにでかけるなら10月過ぎがベストなのです。

ところで、音楽についてはもうすでに日記に書いたので、
ここでは他のことについて書こうと思います。
2度目のニューヨーク。
ということで、以前とは違った視点で見えてきたことがあります。
私自身がおばさんになった・・・とういこともあるのかも。(^-^;A

今回一番強く感じたのは「物で溢れている」ということ。
あまりにも溢れすぎていて、圧倒されました。
スーパーに行くと、おいしそうなお菓子やお惣菜、
たくさんの野菜や果物、チーズやパン。
そりゃみんな太るわぁ〜というくらいの量です。
近所にこんなスーパーがあったら、
「あれも食べよう!これも食べよう!」
食いしん坊の私は1週間で10キロも太ってしまうでしょう。(笑)

そんな魅力的なスーパーを目にしながらも、
頭の中のどこかで、冷静な私が「節操がなさすぎる」と言います。
そして、自分を律することの大切さを身にしみて感じたのでした。
最近思うことのひとつに、
「自分を律することは、自由を獲得すること」という思いがあります。
自分を甘やかすだけ甘やかしてしまうと、
泥沼にはまっていくように、自由が利かなくなっていく・・・。
ニューヨークのスーパーで感じたのは、このことでした。

スーパーに行くと楽しいと思う私がいると同時に、
あまりの節操のなさに気持ちが悪くなる自分とがいて、
「必要なものだけに囲まれて暮らす爽快感」を改めて感じさせられました。
日本にいても、あれも欲しい、これも欲しい・・・。
物欲が私を襲ってくるけれど、
不思議ことに、ここ2,3年それを冷静に跳ねのける自分がいます。
必要なものに囲まれている安心感、
必要なものしかない爽快感。
そんなバランスが自分の中で生まれてきているのかもしれません。

やっぱりおばさんになったのかなぁ〜。こんなこと書くなんて。(^-^;
でもね、ニューヨークへ行って改めて、
爽快感を失わないようにしようって思ったんですよ。



2004年09月26日(日) 【NY発】コントラバス・ソロコンサート

【スタインウェイ本社】
コントラバス:Timothy Cobb
ピアノ:Rebecca Silber Weber

バッハ/ソナタ第1番
ヒンデミット/ソナタ
マルチェロ/アダージョ
グリエール/4つの小品

今回自宅に泊まらせてくれた友人は、
ニューヨークでコントラバスを演奏しています。
このティモシー・コブは、彼女が大学時代に師事した先生で、
メトロポリタンの首席奏者。
彼女の伴奏を自宅で遊びがてらやらせてもらった後聴きに行ったので、
すごくすごく勉強になったコンサートでした。

まずは、スタインウェイ本社。
ミーハーな私は、もうそれだけでウキウキワクワクです。(笑)
入り口を入ると丸く小さなエントランスホール。
趣のある大きなテーブルとスタンドは、まるで高級ホテルの受付のよう。
天井は円形で天使などの絵が描かれています。
このホールの奥にピアノが置かれ、
こじんまりとした贅沢なコンサートが開かれたのでした。

遊びで伴奏の相手をさせてもらった後だったため、
私の興味は「バランス」に集中しました。
ベースは音量がほかの楽器ほど大きくないので、
伴奏の音量をどう調節するかが、とても難しいのです。
話に聞くだけでは「どれくらい弱く弾けばいいのか」が、
具体的にわかりませんでした。

第一弱いだけでは、表情が出せません。
バランスばかり気にして弱く弾くと、
もわぁっとしてしまい、どう弾きたいのかが伝わってこない。
どんなにパリッとベースが弾いていても、
ピアノがもわっとしてしまい、
その曲想を壊してしまいかねないのです。
ダイナミズムの幅が狭くなる分、
どのように音楽的な伴奏をするのか・・・が難しい。

そういったことを考えながら、必死で聴きました。
こういった勉強をする機会はあまりないですし、
最近弦と合わせる機会をもてるようになってきていたので、
とても興味があったのです。

この演奏会の後、友人と合わせたら、
私なりにいろんなことが見えてきました。
ベースの音も今まで以上に聞こえてくるようになったし、
どういった点がコツなのかもわかってきたのです。

友人との合わせは、初見だったこと、古いピアノだったということで、
まだまだ追求して体験してみたい思いが強いです。
彼女が次回日本に帰ってくるまでにはまだまだ時間があるので、
その間に弦との合わせなどで経験値を高めて、
私自身をもっと熟成させ、初見ではない状態でもう一度合わせてみたい!
やっぱりアンサンブルは伴奏といえども楽しいです。

ところで、ティモシー・コブの演奏。
とてもとてもすばらしかったです!
特にグリエールがよかった♪
最後のタランテラなど、目が点状態です。(笑)
曲もいいし、演奏もすばらしかったし、
ベースのソロは初めて耳にしたのですが、本当に面白かった!
高音と低音の音色の差など、
ほかの楽器にはない音色が楽しめるような気がしました。

来年は彼女とコブが日本でコンサートを開きます。
今からすごくすごく楽しみ〜〜!!!

♪おまけ♪
スタインウェイで、たっくさんピアノを弾いてきちゃいました!
日本の松尾楽器では買わないし〜と思うと弾きづらくて・・・。(笑)
今回は、たっくさん気兼ねなく弾きまくれました。
アップライトも触りましたが、あれはアップライトの音じゃない〜!
背丈がすごく低いのに、なんであんなに伸びのよい音がするんだろう。







2004年09月25日(土) 【NY発】ワルキューレ

【THE METROPOLITAN OPERA】
指揮:Valery Gergiev
ジークムンド:Placido Domingo
ジークリンデ:Margaret Jane Wray
フンディング:Stephen Milling
ウォータン:Vladimir Vannev
フリッカ:Yvonne Naef
ブリュンヒルデ:Olga Sergeeva

6時半の開演、会場を後にしたのは11時半過ぎ。
それにもかかわらず、すごくすごく面白かった!!!
オペラに疎い私は、カルメンの方を楽しみにしていたのですが、
カルメンよりずっとずっと面白かった!
席からはオケの様子も伺うことができ、
これも楽しめた要素のひとつかも。

ワーグナーのオペラは、
スカパーでマイスターシンガーを2回ほど見ただけ。
ほんとオペラ好きの人にはごめんなさい状態で、
このワルキューレを見に行ったわけですが、(^-^;A
ワーグナーって面白い!!
ゲルキエフの演奏も私の好み。
あまりに劇的な演奏で好きじゃない人もいるかもしれないけれど、
私は序曲からぐいぐいっと引き込まれてしまいました。

歌手もよかった〜〜。
オペラにありがちな、おでぶさんジークリンデだったけれど。(笑)
役の雰囲気をしっかりとつかんで、
歌声でも演技できる歌手だと見た目は気にならなくなるものですね。

ドミンゴは声量の少ない歌手ではあるけれど、
演技がピカイチで、声の表情も豊か。
やっぱりオペラはこうでなきゃっ!

ブリュンヒルデとウォータンのやりとりもよかった!
ウォータンが罰する場面でのブリュンヒルデの悲痛な声、
ウォータンの厳しさ、苦悩、
すべてが目を話せない歌声、演技ですばらしかった。

こう面白さがわかると、
指輪4部作、連日連夜ですべて見たくなるなぁ〜〜。
ワルキューレは「つづく・・・」で終わるオペラなので、
なおさらそう感じたのかも。

ほかのワーグナーも見てみたい!
あぁ、日本のオペラもこれくらいの値段で見られたらなぁ。
高すぎるよねぇ。(T-T)



2004年09月24日(金) 【NY発】ニューヨーク・フィル

【New York Phillharmonic】
指揮:Lorin Maazel
ヴァイオリン:Maxim Vengerov

メシアン/交響的瞑想「忘れられた捧げ物」
メンデルスゾーン/ヴァイオリン協奏曲作品64
ベートーヴェン/交響曲第7番

メンデルスゾーンが聴きたくて選んだ公演。
マキシムがすごかった!
天才肌の演奏家、というのが第一印象です。
「どうだ!まいったか!」みたいに弾くけれど、(笑)
テクニシャンというだけではなく、
色彩豊かで、表情や動きのあるとても面白い演奏。
音色の変化が豊富で、ppからffまでの幅が広く、
最初から最後までワクワクしながら聴きました。

ニューヨーク・フィルはというと、
これまたすごいですね〜。
テクニシャンの集まりというか。
非の打ち所のない演奏家集団というか。
とにかく「うまい!」としか言いようがない演奏でした。

ただ、あまりの巧みさに感動はするけれど、
それが音楽的な感動に通じているかというと、
そうではなかったように思います。
私はもうすこし歌心のある、
音色に含みを感じる演奏の方が好きかなぁ〜。
内田光子の演奏会で得たような感動を味うことはできませんでした。
まぁ、あの演奏会は私との相性がよすぎたからで、
あんな感動は一生のうち何回味わえるかなのだろうけれど。(^-^;A

それにしても、ほんと巧かった!!
バリバリの演奏を聴かせてもらいました。
聴き応え十分の演奏会で、行ってよかった〜!
惜しむらくは、ホールの音響の悪さ。
マキシムの演奏、いいホールで聴いてみたいなぁ。
協奏曲であの音響は、ソロ奏者にちょっとかわいそうかも。






2004年09月21日(火) 【NY発】カルメン

【THE METROPOLITAN OPERA】
指揮:James Levine
カルメン:Olga Borodina
ドン・ホセ:Neil Shicoff
ミカエラ:Hei-Kyung Hong
エスカミーリョ:Ildar Abdrazakov

ニューヨークに着いた日の夜8時。
2年ぶりのメトロポリタン歌劇場。
懐かしさもあるけれど、今回は1階席。
景色がかなり違うものですね。
客席を取り巻くシャンデリアが天井へ引き上げられるのと同時に、
客席が少しずつ暗くなっていきます。
このちょっとしたシャンデリアの動作ひとつで、
ワクワクしちゃうオノボリサンな私。

レヴァイン登場で拍手♪
生レヴァインにワクワクする、やはりオノボリサンな私。<(;~▽~)
遠目なので顔ははっきりと見えないけれど、
モジャモジャ頭だけはよく見えマシタ。(笑)

有名な序曲の始まり。
あれ?思ったほどの迫力がない・・・。
オペラの序曲ってこんな感じなのかな。
コンサートオケに慣れてる私には、少し物足りなく感じました。
オペラはほとんど見ないで過ごしている私。(^-^;A
カルメンを生で見るのも初めてのこと。
そんな私がほかと比べることなどできるはずもなく、
この公演そのものを経験不足の私がどう感じたか・・・くらいしか、
書くことができないのですが。(_ _;)

全体の印象は、私にはちょいと物足りない感じでした。
なによりもカルメンが物足りなかった。
多少(?)ぽっちゃりした体格だというのは構わないのです。
でも、カルメンの妖艶さ、奔放さ、熱っぽさがないと、
しらじらしくカルメンの魅力半減です。

声量もあるし、歌も上手なのだけれど。
動きにしても、声そのものの表情についても、
どことなく硬さが見られました。
ホセをくどく場面でも、これでくどかれちゃうかなぁ、みたいな。(笑)
オープニングだったからかなぁ〜〜。
エスカミーリョもカルメン同様に、ちょっと硬く感じました。
歌も上手だし、声質もよかったのだけれど。

ホセはとてもよかったです。
まるでストーカーのようにキレていく様もキモかったし、(爆)
カルメンを殺してしまった後の、悲壮感溢れる歌声もよかった。
ただ、カルメンを刺す場面の演出が、私は気に入りませんでした。
「え?今刺した?」みたいな・・・。
ぜんぜんハラハラドキドキしない。
カルメンが横たわり、ホセが歌い始めて、
「あ、やっぱり今刺されたのね。」と。
ほかのカルメンを見たことがないので、
普通どうなのかはわからないけれど、
私にとっては、かなぁり物足りない演出でした。

それからミカエラ。私が一番気に入った歌手でした。
とても素直な声質で、ミカエラの性格に合っていたように思います。
アリアも美しくて、聴き応えがあり、
ミカエラの出てくる場面は全部楽しめました。

それから見事だったのが、
カルメンとその友人たちによるジプシー・ソング。
聴いててワクワクしまくりました。すごい!

この有名なカルメン。
もっと楽しめるかなぁと思っていたのですが、
私にとっては、想像していたほど感動を味わったり、
ワクワクしたりできるものではありませんでした。
(期待しすぎちゃったのかなぁ・・・f(^-^; ポリポリ)
でも、私がそう感じただけで、
もしかしたら今後語り継がれるような歴史的な公演だったのかも?!

それにしても、アメリカの屋内は寒い!!!
ノースリーブの女性たちがまったく寒そうにしていないのが不思議。
あちらの人たちの肌感覚は、日本人とかなり違うようです。
とにかくどこへ行っても冷房効きすぎ、寒かった・・・。




2004年09月19日(日) 岩田順子 特別集中公開講座 

今日は午後1時から夜10時まで順子先生漬けでした。
1時から4時半までは公開講座。
それ以降は、いつもの仲間で和声(作曲)やピアノのレッスンです。

講座内容はベートーヴェン悲愴ソナタ全楽章のアナリーゼ。
和声分析は、以前より難しさが増してきて、
ここが私にとっての大きな一つの壁かな・・・という感じです。
属9の和音に慣れなければ。(^-^;A
この和音を特徴づける音をはっきりと認識できるようになると、
演奏が一段とよくなる気がします。
これをどうも見逃してしまう・・・・。
今後身につけていきたい課題のひとつです。

また、今回以前からきいていた「循環動機」というものが、
具体的にどういったものなのか、はっきりと認識することができました。
実は「循環動機」と「浸透動機」の違いがいまいちわからなかったのです。
浸透動機についてはドビュッシーでたくさんやっていたのですが、
循環動機についてはそれほどやってきていなかったので、
その違いが言葉の説明だけでは、ものわかりの悪い私には・・・。(^-^;A
ということで、そのことがわかりちょいとすっきりしました。

それにしても循環動機ですらなかなか見つけられない私って。(T-T)
言われれば「あぁ〜本当だ!」となるのですが。
「どこにあるか探してごらん」といわれると、なかなか見つかりません。
全楽章を通して、なんとなく一貫したものがあるように感じるものの、
「ここは第1楽章のどこどこから・・・。」なんて、
ひとつひとつを細かく見つけていくのは、
今の私にとってはまだまだ至難の技です。
特に、全楽章通してなどといったら、
どこでどのような動機が使われていたのか、という記憶力が必要です。
たぶんひとつひとつの動機に対しての認識が甘いんだろうなぁ・・・。
だから記憶してない。訓練せねばっ!

講座後のレッスンは、ショパンのノクターン作品48の2をみていただきました。
11月に千葉ぱるるで演奏する予定の曲です。
最近までモーツァルトのソナタにするつもりで練習していたのですが、
母校の講座を聞いて以来、あのホールでスタインウェイを弾くなら、
ピアノという楽器を生かした曲がいいなぁと思うようになりました。
ということで、やっと曲が決まり最近練習しはじめたばかり。
まだ、どう弾きたいのか?というのがかたまってきた段階で、
それを音にするまでには至っていなかったのですが、
本番前にどうしても見ていただきたく、
レッスンしていただくことにしたのでした。
ここでもやはり見逃していた属9の和音がありました。
見ていただいてよかった〜!

レッスン後「いいじゃない。センプレヴィーヴォで弾く?」と言われ、
ちょっと嬉しくなっちゃった私。
やっぱり私は褒められて伸びるタイプだわ・・・と、
すぐその気になってしまいました。(^-^;A
ここのところピアノの響きを生かした演奏が一貫したテーマになっているので、
もっとショパンをやりたくなっていたところでもあります。
千葉でこのノクターンを弾いて、クリスマス会では他のノクターンを。
来年のセンプレ・ヴィーヴォではこのノクターンと、
クリスマス会以外のノクターン(作品48の1になるかも)を弾こうかな。

自分の中に一貫したテーマがあると、練習にも励みが出てきます。
ここのところテクニック的なことばかりがテーマだったので、
テーマが変わってちょっと嬉しい♪
その時期その時期の一貫したテーマは、
わざわざそう決めているわけではなく、
いつの間にやらそういうことばかり考えている自分がいて、
という流行みたいなものです。
こういう流れを大切にしていきたいなぁと思っているので、
しばらくは「ピアノの響き」をしっかりと認識してやっていきたいです。
こうしてみると、母校の講座が私に与えた影響は大きいなぁ〜〜。
3日間ぶっつづけで大変だったけど、行ってよかったぁ。

・・・・・もう一つ陰のテーマは、属9か・・・(T-T)






2004年09月18日(土) 合わせの練習

今日はフォーレ四重奏曲第2番1楽章の合わせがありました。
やっぱり弦はいい〜〜!
ステップの室内楽体験もいい経験になったけれど、
1からみんなで曲を作り上げていく過程は、やはり楽しいです。
弦同士でボーイングの確認をしたり・・・なんていうのも、
面白い体験でした。
弦のボーイングは、フレーズをどのようにとるかで変わってくるのですね。
とても面白い体験でした。

本当はモーツァルトがやりたかったのですが、
今回フォーレを経験してよかったと思いました。
やはりモーツァルトよりも響きが豊かでカラフルなのです。
弦にピアノが共鳴しているのを、ビンビン感じることができる。
モーツァルトではそれほど感じられなかったことです。
それを意識して作曲されているのだろうから、
なおさら効果的なんですよね。

あとは、弦の音色などをふまえて、
ピアノの音色をどのように作っていくか・・・。
想像していたのと違う箇所が何箇所かあったので、
ウナコルダのタイミングや音のバランスなどを変更しました。

この曲の私自身の目標は、「響き」です。
今回合わせをやって、それを実感させられました。
現在ソロ曲はショパンのノクターンをやっていますが、
こちらもなるべく倍音による効果などを感じとり、
ピアノを生かした演奏を目指しています。
ということで、アンサンブルにしてもソロにしても、
目標が一緒。よい機会だったなぁと思います。

アンサンブルは、
呼吸のとりかたがとても勉強になると思っていましたが、
弦とのアンサンブルはそれ以上に、
「音色」「響き」というものを体で感じやすく、
とても勉強になるなぁ、というのが感想です。
ソロでは感じられないほど、ピアノの響きを感じることができる。
これはソロで演奏するために、よい経験になるハズ!!
このことを経験するは、ロマン派以降のものがよいのでしょう。

ということで、フォーレの譜読みはかなぁり苦労したし、
練習していても、なかなか曲に入っていけなかったのだけれど、(^-^;A
こりゃ面白いぞ!ってな手ごたえを感じて帰ってきたのでした。

まずは、ミスタッチを減らして、
テンポアップできるようにしないとなぁ〜〜(T-T)





2004年09月07日(火) LOVERS

レイトショーで観てきました。
チャン・ツィーのファンなのです。(^-^)
彼女には目力や並外れた存在感があります。
映画を観ていると、俳優の存在感の重要さに気づかされます。
彼女がテレビでインタビューを受けていても、
こんな力強さ、存在感は感じないのですが、
映画を観るとすごい!!!!
ということで、私は映画の中のチャン・ツィファンなのです。
日本にあんな力のある女優いるかなぁ。。。
あの美しさ、存在感、演技力に加えて、
アクションでしょう?すごすぎる!

ところで中国の映画。
ヒーローを観たときも感じたことですが、
映画を芸術の域にまで持ってきているのが、
この2作の共通点だなぁと感じます。
今回の映画も、美しかった!
とにもかくにも映像が美しいのです。
中国人の色彩感覚・・・なのでしょうか。
すばらしい色彩感覚です。

そして、もうひとつ感じるのは効果音の効果的な使い方。
アメリカ映画などの効果音とは質が全く違います。
なにがどう違うのかまではわからないのですが・・・(^-^;A
今回、チャン・ツィーは盲目の役柄だったのですが、
「耳」という感覚が研ぎ澄まされるような、
そんな効果音が使われていました。

それにしても、他の映画と一体なにが違うんだろう。
何故芸術的だと思うんだろう。
中国の長く深い文化の歴史を感じた管理人だったのでした。



2004年09月01日(水) 基礎練短縮

やっと基礎練習を短縮できる段階にまできました。(^-^;A
長かったぁ〜〜〜。
これからは、もっともっと曲をこなしていかねばっ!
ここまでの軌跡は、レッスンにも生かせるなぁと思うので、
ここで、ちょいとまとめたいと思います。

【コルトーのピアノメトード】
半年弱凝りました。とはいえ、第3章以降はまだ手をつけていません。
特に時間をかけたのが、第1章です。

第1章:徹底的に指の独立を強化します。ハノンより分解した練習方法なので、
   確実に独立が身につくと思いました。特に持続音を用いた練習が効果的。
   B群は調を変えたりマルカートや指のみによるスタッカートなどで練習。
   C群はすべてはやらず、抜き出して練習しました。この章は基本中の基本、
   A群とB群がとても効果的だと思います。

第2章:ハノンにはない分解されたスケールの練習方法が提示されています。
   これは私にというより、生徒に使える!B群の最初に提示された練習方法
   などは、5才の子に使えたほどです。スケールがうまく弾けない理由は、
   くぐり後の指の準備だったりするのですが、その際にこの方法で練習
   するとすぐによくなります。
    A群の一部は手が小さいためやらないほうがよい・・・というものも
   ありましたが、その部分を除けば、親指の支えをしっかりさせたり、
   親指の柔軟性を鍛えたりするのによい練習方法ばかり。こういう練習方法
   があるとわかるのはレッスンに使えるのでよいです。(私はというと、
   このあたりはさらりと流しました・・・・(^-^;A )
    この章で実際に私が練習したのは、B群の練習No.4aです。親指のすばやい
   動きが要求される運動で、付け根がしっかりしていないとできません。
   スケールに生かせる練習です。また、アルペジオのため、練習No.9aを
   しつこくやりました。これも気に入った練習。C群は練習No.3をいろんな
   調でやりました。

ここいらまでコルトーに傾倒し、時間を忘れひたすら練習していたのですが、
ある時友人がやっていたハノンに心移り・・・。
(だって楽しそうだったんだもん)
コルトーをここまでやっていたことが
ハノンの効き目を倍増させたように思うので、
順序としてはよかったような気がします。

【ハノン】
最初のうちは、コルトーと併用して第1部だけをやってました。
そのうち第2部とスケール練習へ移行。
このときもコルトーと併用していました。
練習方法は指のみによるスタッカートが中心。
(今では、これよりもマルカートの方がいいような気がしています。)

コルトーをやめてからは、第1部・第2部31番までとスケール全調。
その後、「恵美子は指がまわるから」の友人の一言で、
得意なことばかり練習しても意味がない・・・と目覚め、(笑)
指を広げる動き中心のプログラムに変更しました。

第1部はやめ、第2部31番までとアルペジオ全調、
減7・属7のアルペジオ、51番のオクターブ。
これは苦手なだけに苦労しました。(^-^;A
とにかく手を広げるだけで負担がかかる。
ということで、アルペジオにしてもオクターブにしても、
わざとかすれるような音からはじめました。
腕を脱力した状態で、無理のかからない状態から少しずつ慣らしました。
1週間もすると、かなり音が出てくるようになり、
1ヶ月もすると、テンポアップしても疲れないし音も出る状態に。
かなり効き目がありました。
その他、50番・54番3度の動き、49番6度の動きを併用してました。

6度の動きが堂々とした音、テンポでできるようになるにつれ、
もうそろそろ曲中心にしていかなきゃな・・・という節目を感じました。
運動ばかりしていてもつまらないし意味がない。
これまでの練習は曲をよりよくするためにしてきたものなのだから。
実際サンサーンスのアレグロ・アパショナータは、
随分いい音で弾けるようになっていたし、
テクニック的にもかなりラクになってて楽しかった。
友人曰く、大学時代よりテンポもアップしていたらしい。
(大学時代のテンポを自分では覚えていない(^-^;A )

こう楽しくなってくると、いろんな曲に挑戦したくなってくるもの。
とはいえ、基礎練習をやめる勇気もない。
あっという間に逆戻りしそうで怖いもの!
なんとかこれを30分に短縮せねば!と気は焦るばかり。
いや、時間があればやっていいのだろうけれど、
そんなに時間が取れないのです。(T-T)
いろいろ試すものの、なかなかしっくりこず、
やっぱり30分は無理があるのかな、と思い悩んでいました。

で、やっとこさ落ち着きました。30分コース。
スケール全調、アルペジオ全調・減7・属7、オクターブ音階全調、
54番3度のトリル、分散オクターブ音階、6度のトリル。
これが30分で収まるということが、ちょっと嬉しかったりする。
8ヶ月前の私には、絶対無理だったから。
テクニックがつくと、
より効果的で高度な基礎練習ができるようになるものなのね・・・。
というか、この8ヶ月は基礎練習を身につけるための8ヶ月だったのかもしれない。
(でも、ハノンの前書きにはこれ一冊1時間で終わると書いてるのよね。(^-^;A)

本当は、3度のスケールなども入れていきたいけれど、
それはまた次回に・・・・ということで。
今はとにかく曲がやりたい!!
なんとか30分コースと仲良くやっていけそうな感触を得たので、
これからは曲に集中できそうです。

今やっている曲は、ショパンのノクターンとフォーレのトリオ。
フォーレのトリオの譜読みが大変・・・。
Iさんごめんなさい。がんばって合わせの日までには間に合わせます!
余裕があれば、今まで譜読みしてきたモーツァルトのソナタもやりたいけれど、
時間がなかなか取れない。
どっちつかずになりそうなので、
とりあえずこの2週間はこの2曲に集中しないと・・・。
ノクターンはレッスンがあるし、
トリオは合わせがあって切羽詰った状態。(^-^;A

バリで充分休息してきたのだから、
ここらでふんばらないとなぁ。
あぁ、なんとか30分に短縮できてよかった・・・・。
バリへ行って気分転換してきたし、岡田先生ほどじゃないけれど、
自分自身の小さな節目を感じたのでした。


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