エンバース 燃え尽きぬものら - 2009年11月14日(土) 8時半起床。 今日は、「エンバース 燃え尽きぬものら」というお芝居を観て来ました。 場所は六本木の俳優座劇場。初めてです。 出演者は長塚京三、鷲尾真知子、益岡徹。 私は昔長塚さんのファンでドラマをよく観てた。 お芝居も、いつか行きたいと思いながら今日まで来ちゃいました。 この「エンバース」は、前にも長塚さんと益岡さんでやられてて、女性役だけ別の方だったようです。今回は鷲尾さんで再演。 翻訳劇で、私はあまり翻訳劇は得意ではないのですが、長塚さんなら外国人役がハマってるだろう、という、その期待だけで行きました(笑) 昨日からずっと雨が降り続いて……ああ、早朝には地震もあったな。 でも出かける昼頃には、晴れ間が出て来た。 やっぱり私って晴れ女? と言いたいところですが、水曜日にあんな目に遭ってるからなぁ……まぁ、晴れ女も負けることはあります。こないだは本当にボロ負けだったけど(笑) 六本木駅の6番出口を出ると、目の前が俳優座劇場です。 中に入ると、舞台の大きさは普通ですが客席は少なめですね。 チケットが、2列とあったのですが、実際にはなんと最前列でした(^ ^; しかもど真ん中。うれしいけどなんか緊張しちゃうな…… 14時過ぎに開演。 第一次大戦中のハンガリー、とある古城の一室。 長塚さんが演じるのは、75歳のヘンリック。そして91歳の乳母ニーニを鷲尾さんが演じます。ここは彼らの家なんですね。 そこへ、ヘンリックの古い友人のコンラッドが41年ぶりに訪ねてきます。これが益岡さん。 この3人が登場人物ですが、ニーニは最初と最後に出てくるだけ、コンラッドはずっといますがあまりしゃべりません。 ほとんど、ヘンリックがひとりでしゃべります。 コンラッドが41年前、突然去ったことで、彼らの友情は失われ、そのうえヘンリックとその妻との仲も壊れてしまう……ヘンリックが、妻とコンラッドの間に何かあったと疑ったわけですね。 ヘンリックは、何が真実だったのかということを、コンラッドから引き出そうとするのですが…… 構成はシンプルですが、テーマが結構シリアスで、それもほとんどヘンリックのひとり語りなので、観る方にも集中力の要るお芝居だったな。 観る側を、ずっと話に引きつけ続けるには、かなりの力が演者に必要だなと思いました。長塚さんは、冷静さを保ちつつ、怒りや憎しみをにじませて、さすがだなとは思ったのですが、それでも途中でふと意識が飛んだりして(笑) embersとは、燃えさしや残り火という意味だそうですが。 くすぶり続ける炎……ああ、舞台にも暖炉がありましたけどね。 友情や愛情、嫉妬や憎しみ、真実と幻想、信じること……そういうことの意味を、考えさせられるお芝居だった。 人によって、見え方が違う話だから、一緒に観た人とあれこれ話し合うのは面白いかも知れません。私はひとりで行ったけど。 日本語訳をしたのが長塚さん本人。すごいわ〜。インテリだわ〜。 でも、よく噛み砕かれていて、わかりづらさは感じませんでしたよ。 目の前で、3人の演技を観られて、なんとも贅沢な時間でした。 ただねぇ。隣の男性が、靴を脱いでる上に、始まったらすぐに居眠りし始めて。間に休憩を挟んだのですが、寝るんなら帰ればいいのにと思ったけど、後半もずっといて、寝てる。最前列で寝るなんてとんでもない、と私は思いますけど……ほんとに何しに来たんだろう。いびきでもかかれたらどうしようかと思いましたよ。 そんな感じでした。約2時間のお芝居でした。 外に出るとすでに暗くなり始めていた。まっすぐ帰りました。 そういや、六本木なんて来たことなかったなぁ。縁がなくて(笑) 一度歩いてみたいですけどね。また今度。 -
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