fantasia diary* 

ほどよくダラダラをモットーに。 
アコギをゴロゴロ弾くように。 

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2002年12月27日(金) 忘れてたのか

いや、SSアップしてなかった…(…)

■冬眠中

そんなわけでもうタイトル決まりません。無題。寒中お見舞い。
日記にはちょっと長いけど上手く半分にならないので全部いきます。ていッ(投げるな)
こんなの読まないよとか時間無いんですけどって方は→

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 かつ、かつ、と規則正しい靴音が、城を満たす寒気に小気味良く響く。
 実際この廊下は、立ち止まる気を起こさせない程には十分に冷えすぎており、
 少年はできるだけ足早に自室への道程を消化していた−−軍が大きくなるにつれどんどん高く奥まった場所へと移された彼の部屋は、
 きっとここよりもさらに静かにしんと静まり返っているだろうと彼は思った。
 付き人を亡くして初めての冬であった。

「…年を新たにしようというときに何をなさっておいでですかな、シーナ殿」
 勿論、扉を開ける前から、中に誰かが居ることくらい承知はしていたのである。
 だが、扉の前に立つだけで感じる温度の違い、危険さを伴うそれとは違う人の気配は、一瞬戸口に立ち竦んでしまった彼の足を更に数秒留めさせた。
 そうしていてもしょうがないので思わず捻り出した言葉がこんなものだったわけなのだが。
「こんな冷えっきりきってしかも無駄にでかいこの部屋を、半時かけて懸命に温めた俺の努力は認めちゃあ貰えないわけですかな、軍主殿」
 口調を合わせてくるけれど、どんな固めた言い回しを付属しようが、シーナの物言いにはどこか野暮さが抜けない。
 土地の人間の訛りであった。標準語は公用とお誘い用だと公言して憚らない。
「…ああ、」
「折角温めたんだから早く閉めろよ、スエン」
 扉を開けたそのままの調子で彼が礼を言い損ねていると、今度は彼の名をはっきりと呼び捨てて、
 かと思うとちっとも返事を待たずに、椅子の傍の木箱からちょいと一つ二つ炭を取り出しにかかった。
 ああ云っては見たものの、寧ろそう簡単に礼を云われるわけにはいかないといったところだろう。
 当然シーナは彼の部下であるし、おまけに一つ若年でもあったのだが、
 父レパントがシーナに対し、何かにつけて態度に気をつけなさいと注意を飛ばす折に、『生まれ月は一年離れていないのだから』と言い張ったのはスエンであった。
 この時、上層部周辺にあって彼の名を呼び捨てようとする人間は全く片手の指で足りてしまうほどの数であったので、
 軍主のそれまでの経緯方々を知っている父がそれ以上強く云えない事をシーナは知っていたし、スエンもまた知っていたのである。
 とにかくそれで漸く調子を取り戻して、云われるまま彼は扉を閉め、けれど礼を云い損ねたことをどこか座り悪く思った。
「何やってたんだお前。こんな遅くまで」
 シーナは問うてから、火桶に炭を足し、なんか今の台詞新妻みたいで寒みーい、と自分で二の腕を擦っている。
 向かいに腰掛けた彼は、うん確かに寒い、半時を反故にする勢いだ、と容赦ない切り返しで笑った。
 (そんな台詞の向こうには翡翠の少年の影がちらほらする。今この場に居ないのが不思議なくらいだが、
  彼は彼で恐らく、久しぶりに静まった年の瀬の夜を活字と共に過ごすことを切望したのだろう)
「…僕は今まで収支決算、予算会議。
 こんな、今までで一等ややこしかった一年の決算とこれから一等ややこしくなる予定の来年の予算会議を、
 誰も新年に持ち越したくはないよ」
 決算報告と見られる各部署からの書類の束をシーナの目の前でばさばさと開いてから、そのまま後ろ手に机に放り出す。
「くべるのかと思った」
「流石にそれは」
 できないけど、と云った後で、思い出したように懐を探り、小さな瓶を取り出す。
 中の液体だけを凝視してもいっそ解りにくいその正体は、逆に瓶の形状から一目瞭然であった。
 普段良く見るものよりは幾分か小ぶりであったが。
「……醤油?」
 どこから持ってきたんだ。大体なんでそんなもん懐に入ってるんだ。まだ塩なら解るが醤油は、とシーナがどこから突っ込むべきか言葉選びに苦心している前に、
「塩に、胡椒に、香油もあるんだけど」
 一角の棚にそんなものがひっそり詰まっていた。
 素直に彼を見る限り、そこには本やらなにやら難しいものが詰まっている場所であろう筈であったのだが、
 入っているのは調味料なのだった。なんたることだ。天を仰ぎたくなる。
「…小鍋、とあと水差し」
 席を立ち鍋に水を差す彼にもう問い掛けることができず、そういえばこいつってわけのわかんねえ奴だったっけ、と口の中でもごもごと云っていると、
「…シーナ。幾ら僕でも流石にこんなもの持ち歩いてるわけないだろ。先刻マリーのところで分けてもらった瓶だよ」
 心から安堵の溜息を漏らしたのはこの際勘弁してやるべきであろう。
 懐に醤油を持ち歩くような軍主だけは。後世に醤油王なんぞという二つ名が残ったりしたらどうするんだ。
「何ぶつぶつ云ってる。美味いよ」
 金網と水を貼った鍋、徳利。干物の魚。
「…熱燗?」
「冬だから」
 豪勢とは決して云えない顔ぶれであったが、男二人が顔を付き合わせた前にどこまでも馴染むその音、匂いは、急激に部屋を温めた。
 スエンがシーナに何故と問わないのと同じ理由である。
 今度から俺を呼べよ、と魚を返しながら、今更だが全く侮れない友人だ、とシーナはしみじみ身に染むように考えた。

 酒の匂いには敏感だった。理由は明快で、鬱陶しいからだ。
 騒音に大しても神経質だった。以下同文。尤も殆どのことにおいて些か神経質気味な少年は、
 自分のその性質こそが彼等との縁を縒り合せているとは全く不本意なことである。
 斯くして彼は、一つ階上の部屋に苦情を申したてるのに、夜食にと貰ってきておいた林檎を袖に包み、
 金属で角を補修された読み止しの魔法書を抱えて部屋を出る羽目になったのであった。
 ガツ、ガツン、と立て続けに樫の扉が重い音をたてて衝撃に抗議する。
 大抵勿体ぶる彼等が何故かすぐさま扉を開けてくる、けれどだからと云って怖気づいて遠慮するようなつくりはしていない少年が、
「ちょっと…!」
 今日は何だという表情を隠すことも無く不満を上げる、それより早く、
「勝った!」
「あああ、ルックあと1分!あと1分遅く…!!」
 同時に上がったのはそんな声であった。
「……今日は何?」
 人間だけに留まらず既に一杯に酒気を帯びた部屋全体を顔を顰めて見渡せば、
 火桶に載った網の上には反りあがった魚の骨が一つと、傍らの椅子で今丁度砂が落ち終わった砂時計。当然今は大晦日。どうにもシュールに過ぎそうだ。
「賭ーけ。負けましたー」
 シーナは砂時計を手に取ると、またそれを逆にして、元の場所に戻した。歪曲したガラスの中で色のついた砂がさらさらと一定量ずつ滑り落ち、山を作って降り積もってゆく。
 戸口を開けたそのままの格好でルックを部屋へ迎え入れると、スエンは扉を閉め、…ようとして、今まさに不穏な音を立てるその扉に、ちょっと困ったような顔をした。
 先ほどの衝撃で歪んだらしいその扉を無理矢理に枠に押し込む彼を尻目に、自業自得だと寝台に陣取ったルックは、
 酒の匂いの中ですることは一つととっとと靴を放り出し、林檎を軽く磨き始めた。さあ説明してもらおうかというわけだ。
 スエンは、惜しかったなァ、と酒を煽って笑うシーナの向かいへ帰り、焼網の上の焦げた骨をつまみ、
「それが逆さなら僕の勝ち、正位置ならシーナの勝ち。骨煎餅を巡って」
 3分計だから、これは運験しでなくて賭けなんだよと笑ってから、ついでにちょいと端を齧り、猪口に口をつけた。
 目押しには十分なスパンだと云いたいのだろう。
「ルックが食べるようなものはあまりなさそうで悪いんだけど」
 結局は半分に割った小さい方をシーナに寄越しながら、焦げた尻尾をくわえて下の棚を覗き込む。
 林檎を掲げ、これがあるからいい、と素っ気無く辞退しようとするルックに、スエンは漸く探り当てた小さな袋を引っ張り出した。
「要らない?ナツメヤシと桜の実」
 竈で乾かしてある、縮んだ保存食だが、糖が豊富であるし、保存の利く甘味として娯楽的にも重宝する。先日ルックが一袋持って帰ったのをしっかり記憶していた次第である。
 いくつか摘んで、シーナにもそれを促し、ルックの手許に渡す。
 今更餌付け、と呆れつつ、それでも口に含んだ情けない黒い粒は甘かった。
「本当に何でもあるなァ…」
 火桶の中に、ぺっと種を吐き出すと、シーナは棚に張られたガラスの向こうを覗き込む。
 化石を含んだ石と雑多な書類が自然に共存する棚のその奥には、彼には中身の知れない大した装丁の木箱、それに辞書と画帳が並んで、
「整頓が役に立たないからいっそ楽だよ」
 持ち主の仰せる通り、それぞれが自分勝手な主張をしていた。いっそ気分の良いくらいのその滅茶苦茶さに、けれど、
「全く厄介な拾い癖だね」
 そう云うとルックは肩を竦めて、種を丁寧に懐紙に落とした。
 そうしていざ手の中の丸みを齧ってやろうとすると、その林檎のさらりとした人の手のような撫で心地と、先程から機会を逸しつづけたお陰でどこか生温いその感触に気を削がれて、
 結局食べるのを止めてしまった。懐紙の上の種とは違った種類の、赤い皮がこの酒臭い部屋の中でも小さく続けている生々しい呼吸が、彼には少し羨ましかったのだ。

 5分撫でただけで情の移る丸みには、八つ当たりを仕掛ける余地すら残っていない。
 目の前でああだこうだと騒ぐ酒飲み共にも同じじゃあないのか。

「……ルック。飲んでも居ないのに酒の空気に酔うのは、一説には疲れているんだよ。それは没収しておくから」
 思い切り扉も歪ませてくれたことだしね、と付け加えて笑うスエンのその笑みには、不本意だが凄みがあると感じたので、
 抗議は仕方無しに諦めて、魔法書を手放す。ルックは自然に、薄らとぼやけた天井を眺めた。
「年収めがこれじゃあ来年が思いやられるなァ」
 寝台に腰掛けたシーナは豪勢に笑って、傍に伸ばされた細く白い脚を二度だけ叩くと、自分も先ほどまで座っていた椅子に素足をかけて脚を伸ばした。
「煩いな」
 顔の筋全部を顰めて、全力でその手を追い払おうとする。両の手も両足も、寝台に投げ出したその瞬間から吸い寄せられるように敷布に埋まってしまって、ちっとも云うことを聞いてはくれなかったから。
「おお、怖い…」
「煩いって言ってるだろう」
 最後にそれだけ吐き捨てて少年は目を閉じ、やがて規則正しい寝息が細く聞えた。
「…流石だなあ」
「それ以上云わなければ勘弁してやらないことも無いぜ」
 寝入ってしまったルックを一頻り眺めた後、スエンは丁寧にシーナに謝った。大概妥協の無いあたりのことである。
 その中心に罪は無いであろうとは思われるけれども、やはり少年の性格こそが二人との縁を更に撚り合わせる結果となっているとは、今目の前で眠り込んでいるまさにそのことからも伺えることだ。
「ヤベ、火が」
 消える、とシーナが云い終わるより前に、最後の炭が真っ白くからりと音を立てた。
 くっ、とスエンが小さく笑った。
 (また火をおこすのは手間だ。今のうちに眠ってしまえばいい)
「こそこそ自分のことを話されるのがそんなに癪かね」
「今更だろう、そんなの」
 云うまでも無いのだ。いつだって今更。だから、彼は今目の前で眠り込んでいる。
 魔法書は棚の上で沈黙していたが、スエンが手を伸ばしたさきの上等の灯りを今にも腹いせに吹き消しそうに見えた。
 また、こっそりと笑う。どうしても笑いたかったのだ。理由のない類の、けれどそれがただ愛しさだっただけで。
 明かりを消す前にと、時計をそっと伺う。
 気がつけば年が明けていた。

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なんか本当によくわからないSSで申し訳ないです。
こんなんでよければこれでも寒中お見舞いなので、お持ち帰りはご自由にどうぞ!
絵はどうだろう、元旦アップとかできるのかしら…

御年賀描いてます。枚数は3枚になりました。
各方面に凄い方々に当たったようです。絵、文、笑い…(は)
申込自体がやっぱり身内多かったんですが(どこまでを身内と呼ぶかは微妙だけど)
辛うじて全員身内にはならずにすみました。とはいっても全員お顔は見知ってますな…
始めましての方も極少数いらしたんだけど、選にもれてしまいました。
あと1枚描けても増えるの身内なので、このまま3枚で行きたいと思います。

今日は1日微熱出しっぱなしでした。7度下回らない。何故!
…頭痛かったり肩痛かったり胃が痛かったり腹痛かったりしたけど。(オンパレード)
仕方ないので家で大人しく赤本やったり御年賀描いてました…差し入れなしー?
あ、若しくは明日の帰りかな!チャンス!だってイベント後に打ち上げがないって。
日暮れと共におうちに帰れちゃうよ!うわあよい子!(…)
あ、今計ったら7度ジャスト!これは明日の朝6度3分だな!(根拠は)
…とりあえず明日行けるように体調整えます。ポター!
や、無理なら欠席だけど…29日出れなかったら嫌だし…そのあとオールだし…
そ、そしたらハコノさん、damianさんとコルフーラさんだけでも見てきてー!!><(コラ)
いや、意地だって行きたいけどよ!結局東館突撃するよ!ワンピ見たいんだもん!
高坂さん新刊幻水3だっていうしね…。配置ポタ壁で…(笑)

と、どうやらパソ子(というかキーボード?)も微妙反応でさっきから怖いので
早い目に寝ることに致します。
アルファもハコノさんもおやびんも心配かけてごめんよー!><
おやすみなさーい!

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