心の家路 たったひとつの冴えないやりかた

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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2010年02月23日(火) 行動が先か、考え方が先か

回復とはつまり変化です。回復したかったら変化するしかありません。

しかし、何を変えればいいのか? 考え方か、行動か。

人は自分の考えに従って行動します。その行動を選んだ判断や動機があるはずです。だから、まず変えるのは考え方なのかもしれません。

そう思って、まず考え方を変えようと思う人はたくさんいます。しかし、その多くは失敗します。「変えようと思った自分」に満足してしまい、実際に自分が変わったかどうかには目をつぶってしまいます。

有効な手段は、(考え方が変わらなくても構わないので)行動を変えることです。

ミーティングや例会に通うことに意味を感じない人はたくさんいます。それは考え方が変わっていないからです。しかし、思考が変わっていなくても構わないので、いままで通っていなかったものに通う、という行動の変化を起こすわけです。その後に、ようやく考え方がゆっくりと変化していきます。認知が変化するまで、行動の変化を維持することが大事です。

昔の日本のAAでは、本を読むと回復しないと言われました。本を読んで考え方を変えようとしても無駄だから、ひたすらミーティングに通えというわけです。滅多やたらと行動主義的ですが、それはそれなりに意味があったのだと思います。

もちろん行動主義一辺倒にも問題があるので、AAにいろいろ変化が訪れたわけですが、ともかく、考え方の変化と、行動の変化とどちらが先に起こるかと言われたら、

そりゃ行動の変化が先に決まっている。

ということは肝に銘じておいて欲しいことです。
この行動の変化はかなり無理矢理に強制されたものでも構いません。家族に促されて嫌々ながら断酒例会に通っている人にも、やがて心の変化が起こるわけです。

考え方の変化→行動の変化、ではなく、行動の変化→考え方、感じ方の変化です。


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by アル中のひいらぎ |MAILHomePage


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