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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2006年07月03日(月) BBの集い雑感(その1) 心も体も疲れ切った状態で、月曜日仕事に来ております。
ひとつには、三浦はとっても暑かったということであります。温度が高いだけじゃなくて、湿度も高くて、汗べっとりで体力消耗が激しかったです。やせるんじゃないかと思ったのですが、帰ってから体重を量ったら増えてました。
もうひとつは、プログラムの密度の高さ。
よくあるAAイベントだと、スピーカーが話している間も、廊下の喫煙コーナーには人だかりができていて、熱心(?)に雑談している姿を見ることができます。そういうAAの気楽さを、僕も大いに甘受することにしていて、日に2〜3人のスピーカーの話しか聞いてこなかったりします。
今回の研修では、スピーカーの話を聞く場面もありましたが、それは主菜ではなくて、主菜をいただくためのスパイスでありました。多くの時間はスクリプトを読んでいるか、スポンサー・スポンシーでペアになって過ごしているので、「ちょっと抜け出したまま戻ってこない」という技を繰り出してみたところで、会場の外でひとり淋しく過ごす羽目になっただけでしょう。
スクリプトを読んでいない時間は、スポンサー・スポンシーでペアになって、棚卸し表に記入したり、埋め合わせのプランを立てたりします。広い会場のあっちこっちにそのペアが散らばっていました。ひょっとしたらプログラムの部分は終わって、ふたりで四方山話をしているだけなのかもしれませんが、でもすごく深い分かち合いをしているかもしれませんので、お邪魔するわけにはいきません。
自分のぶんは手短に片づけたとしても、そうして話し相手もなく、風通しの良い階段で涼んで、視野に入る人たちを眺めていました。
スポンシーの人の中には顔が硬直している人もいました。本当は逃げ出したいのかもしれませんが、そうもできずにスポンサーの話を聞いているのでしょう。このスポンサー役の人が初対面だったりするわけですけどね。スポンサーが棚卸し表に記入してあげているペアもあり。ハグをしているペアもありました。
そうした姿を見ていると、「ああみんな真面目にステップに取り組んでいるんだな」と不思議な安心感というか充足感に満たされました。
決められた形式の表に書き込む形式の棚卸し(ステップ4)に違和感を持つ人もあるかも知れません。もちろん、ステップ4のやり方に、正解だとか不正解だとかないので、この方式が他より優れていると主張することはできません。
帰り道で駅までタクシーに同乗させてくれた相模原のメンバーと分かち合ったのですが、ステップ4は「どんなやり方でもいいよ」と言われるのは、実はとっても悩んでしまうことなのだと。それはまるで、真っ白い紙とクレヨンを渡されて「何でも君の好きな絵を描きなさい」と言われるのに似ていて、何をどう描いたらいいか困ってしまうのであります。そのくせ、その絵の出来で「1学期の図工の成績を採点するよ」と言われているような気がするのであります。
採点されるような気がするのも、ひとつのビョーキなんでしょうけれど。
ステップ3で決心をした後は、もうすぐに棚卸し表に取りかかって、それが終わるとスポンサーに「スクリプトに書いてあるとおり、<私たちのほとんどは他人が悪いと結論するのがせいぜいだった>わけだ、でも少し自分の欠点に目を向けてみよう」と言われて、どーんと背中を押されてしまうわけです。
そして、翌日には埋め合わせの計画も出来て、祈りと黙想を紹介され、ひとりでやるプログラムではないから一緒にやる人を探しなさいとなって、あっという間に24時間が終わります。間に挟まるのは、食事と風呂と睡眠。
これは完全なステップでしょうか? いえ違いますね。でも、どうやればいいかまず経験してみることです。「ステップは難しい、ステップは分からない」という言葉を耳にします。僕に言わせればそんなのはナンセンスです。難しい分からないというのは、ステップが理論だと思っているからです。自分にあったステップのやり方を見つけるためには、まず理論を理解する必要があるのでしょう。
「自分にあったステップ」だとか「理解」を求めているからなかなか見つからない。僕もそうでした。
(続く)
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