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たったひとつの冴えないやりかた
飲まないアルコール中毒者のドライドランクな日常
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2005年01月05日(水) 手渡していく 「優れたAAメンバーになる必要はない」
というようなことが、AAのどれかの本かパンフレットに書かれていました。
何もAAにやってきてまで競争をする必要はないということです。
人よりたくさんミーティングに出ようとか、人より正直な話をしようとか、人よりたくさんステップを踏もうとか・・・、そういう動機でがんばってみても、AAでは評価されないよというご宣託であります。
ミーティングに行かなくたって、正直にならなくたって、ステップを踏まなくたって、自分がそれでいいと思えば、それでちっともかまわないわけです。
ただアルコールが絶対の審判者として、背中から覗き込んでいるのは間違いありません。飲んでしまったとしたら、それはミーティングか正直かステップか、どれかが足りなかったんだということです。言い訳は意味がありません。
逆に言うと、飲みさえしなければ、どれだけソブラエティを大事にするかも、その人の自由だということです。だから「先ゆく仲間」とやらが、大して回復していなかったとしても、何も失望することもはないわけです。
年数がたったからといって安全になるわけでもない今日一日のソブラエティ。他人は他人、自分は自分のプログラム。ほら、ウィキペディアには何年もミーティングに出ているのに、一回も話したことがないメンバーも普通にいる、って書いてあるでしょう? アメリカでのメンバーシップだってそんなもんなんですから、気楽にやりましょう。
でもね、一つだけ確かなことがあります。ビッグブックにも書いてありますよね。
「あなたはまだ自分の手にしていないものを手渡すことはできない」
そして手渡していかないものは手元で腐ってしまうということも。
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