幸せの定義 - 2002年08月19日(月) 5日間吐き続けてなんにも食べられなかったエイズの患者さん。もう PPN するしかないと思って処方してたら、ブラッドパッチで吐き気が止まった。すごい。こんな嬉しいの、久しぶりだった。嘘みたいな笑顔見せて、お姉さんが買ってきたチャイニーズのテイクアウト食べてる。あんなに苦しそうだったのに、もう今日退院することになった。 帰るときナースステーションに「ありがとう」って言いに来てくれて、わたしはそれだけで一日幸せでいられた。素敵なお花をもらったような気分。この仕事しててよかったって思う。この仕事が好きだと思う。お給料がほかの病院より少ないとかイロイロ不満はあるけど、わたしやっぱりこの仕事、ほんとに好きだ。 カダーが電話をくれる。昨日うちに帰ってから電話したとき「今度は僕がかけるから、きみはかけなくていいよ」ってカダーが言って、わたしはしばらくかかってこないんだと思ってた。かけてくれて嬉しかった。まるでカダーのペースだけど、 もうそれでいい。 「幸せって何だと思う? きみの幸せの定義は何?」。いつだったかカダーが聞いた。「大好きなものや人と一緒にいられること。気がつかないうちにそこにあって、気がつくととても心地がいいもの。探したら見つからないから、探しちゃいけないもの」。思いつくままそう答えたら、カダーが言った。「そうかな。だけど幸せって長く続く? 続かないだろ? だから探してなきゃいけないんだよ、いつも。そう思わない?」。 わかんない。わかんないけどね、花の種のようなものだと思うよ。 いつのまにかそこに飛んできてて、気がついたら芽が出てて、ものすごい勢いで大きくなってお花が咲くこともあって、なかなか大きくならないこともある。どっちにしても、いつかは枯れちゃうんだよね。だけど大事に育てたらそれだけ綺麗な花が咲くし、長いこと咲くかもしれない。 でも、やっぱり探したら見つからないんだと思うよ。気がつけばそこにあるんだよ。気がつかないうちにそこにあって、気がつくととても心地がいいもの。探したら見つからないから、探しちゃいけないもの。そして、見つけたら大事にしなくちゃいけないもの。 大事にする。大事にすることの意味がやっとわかったような気がする。 やってみる。 -
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