☆パワーの源☆
DiaryINDEX|past|will|
| 2004年03月13日(土) |
ホテルビーナス<オモテ・2> |
チョナンが精算しきれない過去・・・ 冷たいかもしれないけれど、それほど重いものではないと思った。 ガイに比べてしまうからそう思ってしまうのかもしれないけれど。 だってチョナンが悪い訳じゃないもの。 もちろん彼女の父親の怒りやチョナンの後悔は痛いほど伝わってくるけれど 何年もチョナンが立ちすくんでしまうには、あまりにもあっけないこと。 それこそがチョナンの弱さ、なのかな・・・
物語が進んで行くにつれて、ちょっと疑問に思ったことがある。 私はチョナンの感情が死んでしまったものとして見ていたんだけど 最初のシーン→サイに関わっていく課程→他の住人との関わり この流れでチョナンの感情が生きかえって膨らんでいくきっかけどこなんだろうってこと。 もし感情は死んでいなくて ただ止まっていたのだとすれば、最初の投げやりな視線や足さばきは少し不自然。 “無表情・無関心”と“粗雑”は違うっしょ。 それとも「どうでもいい」から粗雑な動きになるのか。 でもそれは“悩んでない”ってことになってしまわないか???
私が受けた印象では最初のあの表情や動きは「感情が動かない」じゃなくて「生きていることがどうでもいい」なんだよねー。 ・・・うーん。合ってんのか、それは。 そうすると、サイに関わっていくときの心の動きが読めない。「面倒はやめてくれ」ってのが100%の気持ちじゃないし。 やっぱり、きちんとチョナンがサイに手を差し伸べてしまう理由を描くべきだったんじゃないかな。 ビーナスの「サイの目はここにきた時のチョナンの目に似ている」の台詞で片づけてしまうのは安易でしょう。 チョナンの感情が動き出すところは丁寧にしてほしかったなぁ。
あと、ボウイの暴走のキッカケも弱いと思う。 たとえば何も知らないガイに「親が悲しむことをするんじゃない」とか言わせるとか。 ・・・うーん、言わないか、ガイは。サイもそばにいるんだもんね。
むむむ・・・もう一回見なくちゃ。(^^;
「あなたはどの部屋で泣きますか」 私はソーダの部屋だった。実際に泣いてはないんだけど、グッときてしまった。 いや別に確固たる夢があるわけでもないのよ。 夢というより 理想 かな。 理想に近づきたいのだけれど それは途方もなく険しい道のりで、どうしても目の前の平坦な道を選んでしまう。 そしてそれを「仕方ないこと」だとか「誰もがそうしていること」と 勝手に納得しようとしている。 ボウイやワイフのように暴れることもできない。そのくせドクターやチョナンのように捨ててしまうこともできない。 自分の嘘に誰も気がついていなくても、どんどん自分自身ががんじがらめになるんだよね・・・ ソーダが初めてカフェビーナスにやって来たときの笑顔が切なくて切なくて・・・ うぉーーーーー(泣) 身にしみる〜〜〜〜〜(>_<)
ガイが警察に連行されるシーン、もう、堤防決壊ですわ・・・ サイが持っていた写真、チョコンと服を引っ張っているサイの手が〜手が〜〜〜〜〜(号泣) 更に追い討ちをかけるようなチョナンの台詞。
「何があっても 何を抱えてても 抱えきれなくても 生きているんだ」
この“抱えきれなくても”で再び どわぁ〜〜〜〜〜〜(T△T)
エンディング。 もうね〜 泣き笑いになっちゃうね。 サイの描く赤いホッペのチョナン。それを見て初めてみたガイの笑顔。 仲良くなってるドクターとワイフ。 ビーナスとボウイの掛け合いも微笑ましいし、 (ここの「つれないね、ボウイv」この台詞、めっちゃカワイイ!!!) ソーダも前に進む為にちゃんと生きてる。 デリコの「A DAY FOR YOU」とむちゃくちゃ合ってて、どんどんワクワクしてくるんだよ。 明日はなにがあるんだろうって、ドキドキしてくるんだよ。
謎の旅人のうさんくささ(笑)も最高☆ この旅人に関してはいろいろな意見があるだろうけれど、私は単純に嬉しかった。 それは「やったぁ、慎吾も見られてお得〜♪」ってのじゃなくて ちゃんとこれからもホテルビーナスでの時間は進んでいくんだってのがわかったから。 よくあるパターンだと、ここでまた暗〜い過去を持った人(例えるなら最初のチョナンみたいなの)がやって来ると思うのよ。 それが、あの旅人だよ? なにあの国籍不明な怪しさは。 しかも「あんにょんはせよぉ〜」って言ってるし(笑)。 最後の肩すかしっていうか、「うふふ」って笑ってラストを迎えられて嬉しかった。
ベタな設定、展開と台詞かもしれないけれど、スッキリした。それって重要な気がする。
サイのタップにチョナンサインとともに返事したチョナンのタップ。 あの時、背中に折りたたまれていた翼が背中から生えてくるところが見えた。 そしてその翼は彼女のお墓の前でゆっくりを身を起こした時、大きく広がって見えた。
あぁ、いい映画をありがとう。
チョナン、よかったね。
*****
注)この感想を書くにあたって台詞のチェックはしたのですが シナリオや小説は読んでいません。 なので、タカハタ氏、麻生氏の意図と違うとらえ方をしているところがあると思いますが あえてそのままの想いを書いています。
きっと シナリオや小説を読んだ後だと 違う感想もでてくるんでしょうね。 きゃ〜 楽しみぃ〜☆
うぉぉ、すっげー長い時間がかかってしまった・・・(^^; ほったらかしのテレビ番組が山程あるナリよ(汗)
あ、そうそう。 チョナンのタップが台詞に聞こえたシーン。それはサイを見つけて 「ガイが探しているよ」という前の タン・タン・タン というタップ。
“帰ろう”
そう聞こえたの。勘違いでもいい。“行こう”じゃなくて“帰ろう”。 帰ろう、僕達のhomeへ。 そう聞こえたんだ、私には。
いかがでしたか? お気に召したら・・・
|