QP-Days
くづき



 ウィーン「エリザベート」観劇記 その1

ウィーン旅行記の続きはサイトの更新時に載せます。
で、とりあえず「エリザベート」の観劇記をちょっとずつ載せていきたいと思いま
す。劇場の雰囲気とかは旅行記の方でね(^^;

まずこの日のメインキャストから。1/9(金)の夜公演です。

◆エリザベート/RUTH KRAUS
 この人はセカンドキャストかな?パンフを見ると2nd扱いの人が数名いる模様。
 全体に「若い」です。ちょっとふっくら面長な顔だちなので、最初の少女シーンは
天然健康優良児です。エリザベートが年を重ねていってもどこか少女っぽさが残る雰
囲気でした。トートの事は心惹かれるけれど「あれは良くないモノ」と一歩引いた距
離感を保つ感じ。孤立無援の世界で必死で戦っているような健気さがありました。
彼女は自分の未来に待つものを、先の運命を無意識に感じている。その無意識の不安
感がトートを呼び寄せる。「先触れの娘」って印象。sibuyaさんにこの事を言ったら
「預言少女シシィちゃん?」と返されました(^^;

◆トート/MATE KAMARAS
 噂のトート様ですよ!事前に聞いていた通りのロックなお兄ちゃんでした。写真で
見るよりベビーフェイス、そしてマッチョ。胸板が厚くてジャケットがはちきれそう
です。加えて背があまり高くない・・・微妙な体型バランスだなぁー、と。でも歌い
出すと低音から一気に駆け上がりシャウトをかます、という非常に気持ちの良い歌い
方をしてくれました。気が付けば彼の姿ばかり目で追ってました。熱いファンが大量
にいるらしくカーテンコールでは花が投げ込まれる程。

◆フランツ・ヨーゼフ/ANDRE BAUER
 良くも悪くも目立たなかったかも。1幕ラストでの「こんなにシシィを愛してるん
だー」という気持ちは演出の力もあって日本版より伝わってきました。結構エリザ
ベートには露骨に甘く、ゾフィーママには冷たいかなぁ。ウィーンの市内観光をして
実際の陛下の生前のエピソードを山程聞かされた後で観るとかなり複雑な気持ちにな
ります。「夜のボート」→「悪夢」のコンボはやっぱり泣けるものがありました。

◆ルケーニ/SERKAN KAYA
 当初キャスティングされてたThomas Borcbertさん(『モーツァルト!』のレオポル
トパパです。Hさん超オススメキャストだったのよ)が怪我で降板してしまい2ndキャ
ストから昇格したのが彼。
 東宝版の汚れルキーニを見慣れていたのでなんだかとってもスッキリした印象(い
や、むしろ爽やかな位)でした。道化のように振舞うかと思えば、他人事のように帝
国崩壊を眺める人々を憎々し気に嘲笑う。硬軟取り混ぜた歌と演技でかなり好きか
も。(アハハ、やっぱりくづきは根っからのルッキー贔屓らしいです)これで2nd
キャストだったのか・・・あーもう、なんだかなぁ(苦笑)。
物語の中でのルケーニのポジションは「異邦人」。Kitschな人々を外の視点から眺め
て観客との間を繋ぐ者。最終的にはトートの想いを理解し受け止めるキャラクターで
す。

◆ゾフィー/ELSE LUDWING
 初演版でもゾフィー皇太后を演じたELSEさんです。貫禄ありました。前半の厳しい
姿(チビルドルフになんてことを〜)と後半のフランツに責められた後の動揺の落差
が上手かったなぁ。せっかくのソロ新曲「Bellaria」があるのですが、くづきには何
を歌っているのかなんとなーくの雰囲気しか判りませんでした(><。春からの東宝
版の訳詞に期待。

◆ルドルフ(青年)/ROMAN STRAKA
 彼も2ndキャスト。えーっと、席位置の関係で彼の見せ場があまり観られず(^^;
その分印象が薄くなってしまいました。でも、歌声や雰囲気からは「ヘタレ皇太
子」ってイメージが。顔は美形のルドルフだったんですけどねー。「闇が広がる」で
声があまり出てなくて途中からあきらかにト−ト役のMATEさんが手加減してくれてる
のが判りました。全体に弱っちいルドルフだったなぁ。

◆ルドルフ(少年)/FLORIAN FEIK
 10周年コンサートでもルドルフをやっていた子役くんらしいです。可愛いっ!見
た目も可愛いが声も可愛い。表情もいい感じでトートとのやりとりはある意味鼻血も
のでした。

◆マックス/DENNIS KOZELUH
 豪快そうなキャラが伝わってくるマックスパパでした。コルフ島でのエリザベート
とのデュエットは美しかったです。

◆ルドヴィカ/SUSANNA PANZNER
 細かい事は気にしなさそうなある意味でマックスパパと似た者夫婦?親族集合の時
にはフフン〜って自慢顔でヘレネの婚約を発表してました。パンフを見るとこの女優
さんは後でマダム・ヴォルフもやってたのかなぁ?マダムはお色気ムンムンっていう
よりも「遣り手ババァ(見た目若いけど)」な雰囲気が出ててかなり良いキャラでし
た。

このメンバーにアンサンブルさんが入って、トートダンサーズは男女3名づつの計6
名。

次回は1幕の頭から。

↓この日のチケットです。1階3列目のほぼセンター位置。


2004年02月04日(水)
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