一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。


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2004年03月22日(月) 第二部  その16


第二部 その16



今度は店の従業員を雇わなくてはならないわけで、とりあえず私の田舎に捜しにいくわけです。
その頃はフリーターなどはいない時代で、店をやるには正社員という世相でした。
しかも田舎の子の方が長続きするという考え方で、ここらの商売人はみんな田舎の方へ友達とか親戚の紹介とかで捜しに行ってましたね。

私もいろんな方が紹介してくれると言うことで田舎に帰ってみたけど、なかなかいない訳です。
こんな事もありました、ある中学卒業したての女の子が大阪へ行きたいと言ってる、と友達に聞いて、その日の夕方、彼女の家へ伺うわけです、ずーっと山奥の家で、辺りは18時というのにもう真っ暗で灯りひとつないわけです。ちょうど夕飯時で・・・、

「こんばんはーあのう、黒木君の紹介で来たんですけど」
「夕飯時にすみませんねー」・(8人は居る!みんなこっちを向いてる!汗)

家の方が・・・

「黒木さんから聞いとるとよ、あんたが大阪から来た人ねー」

「へぇーえらいまた遠いとこからねぇー疲れたじゃろー」

「まあ、そんなとこに立っとかんと上に上がらんねー」

「あ、はい!」・・・・・(これから大変な事が・・・)

        
          またこの次


















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