一平さんの隠し味
尼崎の「グリル一平」のマスターが、カウンター越しに語ります。


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2003年04月30日(水) その3

その3
その頃の私の仕事は、自転車で中央の街を配達!片手にハンドル、片手に出前箱!毎日、毎日・・・
朝の仕込みが終わると、立ったまま食事を済ませ、さあ!出前の始まりです・・・
一軒の配達が終わり店に帰ると次の配達が出来上がり!ほとんど店の中にいることがなく、
雨の日も風の日も出前箱を持って、「毎度、一平でーす」と、夜中の一時まで、ほとんど配達でした・・・
そんなある日、レジの横に50枚ほど伝票が重ねてあるのを見て、レジのお姉さんに・・・
「この伝票は何ですか」と、尋ねた

すると私に
「ああ、これね、そろそろ行ってもらおう、って思っていたんだけど、ツケなんだけど集金に行ってきて!」

今までに集金なんて行ったことのない18才!とりあえず場所を聞いて行く事に。
当時、尼崎は高度成長の煽りで、日雇いニンプをかかえて、仕事を与え、そのマージンを頂くという

何々系何々組っていうのが沢山あって、組争いが毎日のようにありました、
駅前で刺されたとか、商店街で撃たれたとか、毎日のように救急車が飛び回ってました、本当に今思えば信じられませんよね・・・

そうそう、ヤクザ屋さんだったんです、集金のツケの場所が・・・正直!そのまま帰りたかった!

「まいどーい・い一平でえーす」・・・すると奥の方から刺青をした兄さん達が四人ほど出てきて
当時は東映のやくざ映画の全盛期・・・映画のワン・シーンを観てるような、そんな人達が・・・
(この話しー今夜はここまで・・・眠たい)


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