TENSEI塵語

2009年05月19日(火) 貴乃花と白鵬

白鵬30連勝達成! 貴乃花の記録に並ぶ。

ポスト貴乃花の唯一の後継と信じて
入幕後まもなくから白鵬を応援してきた者には感慨深い。


大学時代に、輪島vs北の湖の両横綱の熱戦に痺れて、
ちゃんと思いつく限りで相撲を楽しんでいた私は、
(思いつく限りで、、というのは、だいたい相撲というのは、
 いつのまにか始まっていて、いつのまにか終わってるものだったから)
就職してからは、すっかり忘れて、あまり相撲を見なかった。

熱心に見始めたのは、貴乃花の相撲に痺れ始めたから。。
10年くらい前だったかなぁ、、?
ばたばた相撲や、突っ張り相撲や、重量に頼る相撲が多い中、
貴乃花の相撲は概して、模範的で美しい相撲だった。

貴乃花めあてに相撲を見続けていた、、その貴乃花の引退の少し前に
白鵬がTVの土俵に登場し始めた。
最初は、ふてぶてしい奴だなぁ、、で気にしていなかったのだが、
5年前の11月の塵語にこう書いてある。

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白鵬が、横綱昇進をめざす魁皇を破った。
その取り組みを見て、印象をがらりと改めた。
粘りもあるしなやかな動き。
相手の攻撃を真正面から受け止めながら、攻めに転じて行くしぶとさ。
その動きは決してバタバタすることなく、いい型を守っている。
千代の富士や貴乃花親子の相撲を連想させた。

貴乃花引退後、朝青龍の相撲は強いけれど、横綱的風格に欠ける。
これこそ相撲のお手本だぞ、というほどの風格がない。

この19歳の新鋭力士は、相撲の新しい楽しみをもたらしてくれた。
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横綱になってからの白鵬は、貴乃花のスタイルとも違っている。
貴乃花の相撲は、美しき型を守るような相撲だった。
白鵬の相撲は型にこだわらず、変幻自在である。
一気に激しく攻めることもあるけれど、
相手の攻撃を受け止めて、そこから自分の優位に転じて行くことが多い。
謙虚な横綱相撲、という新しい概念を創造している感じである。


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