TENSEI塵語

2009年05月16日(土) 銀行口座の売買??

真夜中の大相撲ダイジェストと見た後、つい次の番組も見てしまった。

振り込め詐欺や闇金融の、卑劣な悪事を支えるもの、、、
それは、犯罪とは無縁な、という意味でごく普通の、
しかし、貧しかったり多重債務で苦しんだりしている一般人の銀行口座。

振り込め詐欺や、超悪質な闇金融で儲けている奴らは、
買い取った他人名義の口座を使っているので、容易に摘発されない。

口座ブローカーという奴らもいて、
何百という口座を買い集めて、犯罪グループに売るそうだ。

銀行口座を売ること自体も犯罪なのだが、
金に困って売る人たちは、犯罪だということを知らないので、
知らないまま一時しのぎをして、、、罪に服することになる。

自分の口座だけでなく、子どもや祖父母の口座も売ったりする。
4人分の口座を売って、2万円を得た人もいれば、
5人分の口座を売って、6万円を得た人もいる。
安すぎる、と思うけれど、本人にとってはありがたい金だったのだろう。

4〜5ケタの安値で買い取ったブローカーが、
6ケタの金額で犯罪集団に売り、
犯罪集団は7ケタ以上の儲けを得るという構造か。。。


しかし、か弱い庶民の側の代償は大きい。
懲役、、、そして前科者、、になるだけではない。
子どもの口座を売った人は、その子が銀行のブラックリストに載り、
将来に渡って、銀行口座を作れない身の上になる恐れがあるのだ。
給与は銀行振込があたりまえになった現代において、
口座が作れないということはどういうことか、、、大きな代償だ。。

そんな無知で不幸な人たちの協力を得て、
振り込め詐欺や闇金融が世にはばかっているわけだ。
そして、これだけ社会問題化していても、
まだ奴らの餌食になる人たちがいるらしい。。


私もまた、この銀行口座問題に無知だった。
番組を見るまで、こんな構造だったとは知らなかった。
口座売買の誘惑など、広告でもサイトでも見たことがない。

その対策についての番組のまとめは抽象的に終わってしまった。

口座売買も、振り込め詐欺も、闇金融も、覚醒剤売買も、
もっとCMを活用したらどうか、と思う。
すべてのCMタイムの冒頭に、こういう件のどれかに関して、
庶民に注意を促すCMを流す。
政府も警察庁もそういう要請を放送局にすればいいし、
ラジオでもTVでも、広告料なんてせこいこと考えないで、
報道局の義務として、流さなきゃいけない。

こういう庶民の守るためのメッセージは、すり込まなければ。。
ある特別番組を見なければ知れない、、ではいけないのだ。


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