| 2008年08月16日(土) |
「ミス・サイゴン」のヘリコプター |
余韻がまだ冷めてしまわないばかりか、 再び観に行きたくてしょうがなくなってるきょうこのごろ。。。 オペラと違って、まだ2カ月以上も続くロングランだから、 ついついそんな欲求が湧いてしまう。 もっとも、今さらいい席なんて取れっこないだろうし、 空席のある日と上京できるタイミングの一致は難しいだろうし。。
一昨年から去年の3月まで、吹奏楽版のメドレーを練習していたころ、 参考に手に入れていたロンドン・オリジナル・キャスト盤を 好んで繰り返し聴きながらも、対訳や解説をじっくり読んで、 曲の内容をしっかり理解するなんてことはさぼっていた。 ま、吹奏楽譜のスコアに書かれてることで解釈すればいい、 と思ってたし、とにかくメロディーに魅せられていたので。。。
不勉強なまま観に行ったので、 こんな場面の、こんな内容の歌だったの?!! と、 意表を衝かれ、戸惑うことも少なからずあった。 でも、それがかえって感動を高めてくれることになったのだが、 もしまた何年後かに公演があるとしたら、 今度はしっかり予習をして、余裕で観てみたいものだ。
さて、「ミス・サイゴン」といえば、ヘリコプター! サイゴン陥落の日に、クリスとキムを離れ離れにさせた象徴的存在。 大事な場面なので、舞台にも実際ヘリコプターが登場する。 どんな風に????
この「どんな風に?」というのが、 この舞台を何としても観てみたい最大の理由だった。 吹奏楽版のメドレーのスコアには、この場面の音楽の時、 打楽器でヘリコプターの音を模するようになっているが、 適度なタイミングで大きくしたり小さくしたりの指示がある。 そのために、私はとてつもない舞台をイメージしてしまっていた。 ヘリコプターがゆっくり上下して飛びながら入ってきて、 クリスはヘリコプターから下がったはしごにつかまって去って行く。。 ・・そんなことが舞台上でできるわけがない!!(笑)
実際のヘリコプターの登場は、それまで私が想像したことのない、 拍子抜けするほどあたりまえで無難なものだった。 正面向いてゆっくり下りてきて、米兵たちを乗せて上がって行く。 それを見ながらイメージの転換を迫られた私は、 あ、、、と呆気にとられたものの、むしろ、目から鱗って感じで、 そうだよね、こうだよね、と、すごくスッキリした!
ちなみに、これだけの演出のためでも、 初の公演に際して、帝国劇場の舞台の改築をしたそうだ。 ヘリコプター1台のために。。。 そしてまた、そのために、あちこちで公演するわけにも行かず、 名古屋公演など到底なさそう、、ということなのだろう。
|