TENSEI塵語

2007年06月17日(日) 橋本日記の年金の話

きょうの橋本日記の年金問題の話はとてもわかりやすい。
引用させてもらうことにした。

           国民を収奪するシステム

 社会保険庁の杜撰な年金管理が問題になっている。14日の参議院厚生労働委員会で、柳沢厚生労働大臣は共産党の小池晃議員の質問に答えて、これまで社会保険庁の情報システムの構築や運営に、05年だけで1100億円を費やしていたことを明らかにした。

 67年度以来の積算では、公費や保険料が1兆4千億円も投じられていた。その内訳は、NTTデータ関連に1兆632億円、日立関連に3558億円である。これだけの巨費を投じて運営されていながら、5000万件も年金記録の不備があり、これとは別にまだデジタル化されずに放置してある記録がまだ1千万件以上あるという。


本当に不思議なことだ。
莫大な費用に見合うだけの仕事をまったくしてないということなのか、
それだけ費用をかけてもまったく追いつかないほど困難な仕事なのか?
(もちろん、この後者の疑問は皮肉である)

 さらに、厚生労働委員会の審議の中で、これらの年金システム発注先のNTTデータや日立製作所の子会社に社会保険庁の歴代幹部15人が役員や部長として天下りしている事実も明らかになった。たとえば社会保険庁の社会保険業務センター副所長と庁総務部地方課長がNTTデータシステムサービスの常務取締役についていた。日立公共システムの部長として再就職した3人も、社会業務センターの出身だという。こうした官民の癒着の構造が年金行政の不祥事の背景にある。


そして、話は年金制度の歴史に入る。

 現在の厚生年金保険法の前身である労働者年金保険法が制定されたのは、戦争中の昭和十六年のことだ。老後を保障するというのは建前で、本音は戦費調達が目的だった。そして戦後は復興資金として年金システムが使われた。老後を保障するというのはやはり国民から金を取り立てるための建前にすぎなかった。それが証拠に、労働者年金保険法の起案者の花澤武夫氏が、1986年に「厚生年金保険の歴史を回顧する座談会」でこう述べている。

<年金の掛け金を直接持ってきて運営すれば、年金を払うのは先のことだから、今のうち、どんどん使ってしまっても構わない。使ってしまったら先行困るのではないかという声もあったけれども、そんなことは問題ではない。将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいい>

 私たち国民は政府の建前を本音と思い込み、戦前はせっせと軍部に協力し、戦後は公共事業の推進に協力してきたわけだ。もちろん政府の美しい建前はいずれ化けの皮が剥げ落ちる。週刊誌が「年金が危ない」と騒ぎ出し、これに便乗して、政府は次々と年金法の改悪をはかった。


んーー、ひどい話だ。
そういえば、保養施設建設、赤字経営、投げ売り、なんて問題もあったなぁ。
無駄遣いしまくって、年金の資金が不足しているからと、
国民への給付を少なくする方策ばかり打ち出して。。。

 昨年の3月、経済産業省の傘下にある経済産業研究所が「国民年金をの全額国庫負担にすれば、これによって年金業務や簡素化され、大幅なコストダウンが可能になり、保険料を2割安くしても、現行並の給付額が維持できる」というレポート「年金制度をより持続可能にするための原理・原則」を発表した。

 私は経済産業研究所の案に賛成である。年金の業務を行う社会保険庁には1万7千人あまりの正規職員の他に、非常勤職員が1万1千人以上いる。あわせて2万8千人あまりの職員がいるわけだ。これだけの公務員がいれば人件費も厖大になる。研究所の試算によれば、年金業務の簡素化で少なくとも年間3千億円の経費が削減できるという。また、厚生労働省からの天下りや、不要な施設も処分できる。


え?? 大量失業ですか??

でも、私はなぜ年金は税金を使ってはダメなのか、と以前思っていた。
国家の財政とは関わりなく、確実に年金が給付できるよう保証するために
年金は年金で特別な財源にしているらしいことがわかってからは
そういう疑問を片づけておいたのだけれど、
最近のニュースは、それが却って、年金の確実な給付を妨げているらしい
ことを伝えるニュースばかりだ。

しかし、上記のように社会保険庁をなくすと、
今まで国民から集めた金はどうするんでしょう??

 民間企業の従業員を3300万人を対象にした厚生年金には現在156兆円の積立金が残っている。一人当たり472万円である。一方公務員500万人を対象にした共済年金は現在52兆円の積立金がある。これは一人当たり1040万円である。両方あわせれば総額で200兆円、一人当たり平均で526万円になる。まずはこれだけのお金をその支払額に応じて納付者に返してもらいたい。

なーるほど、どこで調べたのか、よく調べてありますね。
今までの無駄遣いで目減りしてしまった分は勘弁してあげるというのは
かなり悔しい話だけれど、しょうがないのかな??

 そのうえで、今後の年金は税金から全額だしてもらう。その増税分はじつのところこれまでサラリーマンが強制的に徴収されていた保険料と総額ではほとんどかわらない。このことからも、年金は「かくれた税金」だったことがわかる。そのまやかしの建前をやめればよいのだ。

 これによって打撃を受けるのは天下り先を失った高級官僚や、これと癒着して甘い汁を吸っていた政治家や民間企業である。私たち勤労者はこれ以上政府の甘言や苦言に騙されていてはいけないし、年金の全額国庫化は早ければ早いほどよい。

 ちなみに2004年度の公的年金給付の支払いは総額46兆円で、年金保険料収入は29兆円。バランスシートは17兆円もの赤字だ。こうしている間にも、国民年金、厚生年金の積立金はどんどん目減りしていく。つまりそれだけ年金納付者に対する還付金が目減りしていく。


そうだよ、そうだよ。
私は消費税導入時から反対し続けているけれど、いつも言っていたのは、
老後の生活や福祉・教育の為に使ってくれるなら反対しない、ということだ。
彼の言う「増税分」が所得税なのか消費税なのか、どんな形のものなのか、
はっきり書かれてないけれど、まあ、この方式の方がよさそうだ。

ただ、そうなっても、よほど監視をしっかりしていないと、
年金に使うはずの税金を、財政難だからという理由で使い込んでしまう
なんてことも、遠い将来には起こらぬとも限らない。

それにしても、ここに至って、自分がどれくらい年金をもらえるものなのか
まったくわかっていないことが、実に愚かな呑気者に思われてきた。
もうちょっと関心を持たなきゃいけないなぁ、と自戒。
どうせ自分なんかそう長生きできまい、と思っているせいだろうけれど。。

こういう橋本さんたちの改善案に対して、
政府の案はまたもや国民に対し非常に危険な改革案のようだ。

 今回政府が提出した社保庁改革法案では社保庁は3年後に新しい組織に移行することになっている。これによって公務員をリストラし、年金業務を民営委託しようとしている。しかし、従来の年金体系や理念は温存するわけで、これはどうみても看板の掛け替えである。社会保険庁を解体しても年金システムそのものがかわらないかぎり、勤労者を収奪する構造の本質は変わらない。

 むしろ民営化によってもっと厄介な問題が生じてくるだろう。なぜなら民営化のほんとうの狙いは社会保険庁が握っている巨大な利権を外資を中心とする「民間」にただ同然で譲り渡すことに他ならないからだ。この点では郵便局の民営化とそっくり同じ利権構造である。私たちはいま、貴重な国民の財産である350兆の郵貯資金に加えて、虎の子の年金積立金200兆円を奪われようとしている。


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