TENSEI塵語

2007年04月18日(水) 国民の声

かなり冷え冷えとした1日になった。
夜は、がまんしなければと思いつつも、弱めにストーブをつけた。
日中は曇で、夕方から小雨になった。
先日の日曜日の異常な暖かさが嘘だったように思われてくる。

朝刊も夕刊も寒々するような事件の記事で埋まった。
長崎市長が市長選の遊説から帰ったところを銃撃されて死亡。
アメリカのバージニア工科大学で、学生による銃の乱射事件で、
30人以上が死亡。
この乱射事件は昨日から紙面を騒がせていたものだが。。。

反核運動をしていた市長が、三選目をめざす選挙運動中に
暴力団幹部に銃殺されたということで、大騒ぎになっている。
言葉封じのテロ行為は許せない、という発言が相次いでいる。
しかし、犯行動機を推察させる記事は、政治理念とは無縁のようだ。
・公共事業の受注問題でトラブル
・市の発注した工事現場で傷ついた車の補償費に関するトラブル
・知人が経営する会社の融資問題をめぐる市への不満
こんなんで殺すかぁ〜? というような内容なのだが、
個人的な恨みを募らせていたと取れば、それもありえないことではない。
前もってYV局に告発状を送っていたようだ。
電話や面会も数十回に及んでいたそうだから、現実のやりとりの中で、
こういう表面的なまとめには現れない個人的恨みが募ったのかもしれない。

動機はどうあれ、私もこういう暴力や凶行を憎む。
世界平和さえ、武力によっては何ら解決はできない、
武力は武力を呼び、攻撃は報復を招く、
対話を積み重ね、理解し合い協力し会う以外に平和への道はないと思う。
20年以上も思い迷った末の結論である。

「不服ならば意見を述べよ」という井上ひさしのコメントにも賛成ではある。
暴力で抹殺しようなんていうのは、この上なく卑劣な考えである。

しかし、意見を述べて、いったい何になるか、という疑問は消えない。
新聞の投書欄に連日のようにいい意見が掲載されても、与党は無視。。。
全国で3000万という署名を集めて、全国から何百という人が集まり、
何年にも渡って陳情を繰り返しても、与党は無視。。。
請願権なんてのは憲法で認められているだけで、与党には無意味。。。
私は12、3年前までわりと積極的にそういう全国行動にも参加していて、
その空しさを痛感した。
議員会館の各部屋を回って訴えても、好意的に迎えてくれるのは共産党だけ、
その他は末端の秘書が素っ気なく対応するだけだった。

彼らにとって、国民の意見なんてものはゴミに過ぎない。
彼らにとって国民が大切なのは、選挙の時だけだ。
意見はどうあれ、投票していただけすればいいのだ。
投票以外に国民の声なんて政治家に届きようがないのに、
多くの国民は、自分の思いと裏腹な投票をしているのである。

それにしても、自民党、公明党、民主党ともども、この暴力行為を批判して
いるが、憲法で武力を認めさせようとしている君たちが、
そんなこと言う資格があるんかいな?
真楽戦争への協力や、報復のための暴力行為を可能にしたいんでしょうが!

彼らは、何千万という国民の声よりも、一握りの金持ちや権力者の声に従う。
金と地位と権力とだけが彼らの価値観であり名誉なのだから。。。


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