TENSEI塵語

2007年04月07日(土) 憲法ゆるゆる観

きょうはゆっくり寝たかったけれど、
目が覚めた時にむりやり起き上がって、休日出勤。
歓送迎会関係で振り回されてできなかった仕事をやりに出かけた。

昼過ぎに帰宅して、1時間半ほど昼寝して、市吹の練習に出かけた。
横になったら何を思う間もなく意識を失ってしまったから、
かなり眠りを欲していたようだ。

朝刊を読んだのは市吹から帰ってからなのだが、
社説の見出しは「国民投票法 与党だけで押し切るな」である。
与党は本当にそういうものでいいと思い込んでいるのだろうか?
実に不思議な感覚である。

「安倍首相は、憲法改正を自分の内閣で政治日程に乗せると明言している。
 今年の1月には、7月の参院選挙で争点として国民の判断を問う考えまで
 示し、意欲をみなぎらせた。
 
 国民投票法はこの機運を盛り上げるための欠かせない一里塚であり、
 この国会で何としても成立させる重要法案という位置づけだ。
 与党単独でも衆院で解決する構えを見せている

戦後60年の歩みというのは、「民主制」の役割演技の中で、
自民党が独裁政治の味をしめてきた歴史なのかもしらないな。。。
私が知っているだけでも、この法案には不十分な点がある。
それを、単独採決で決めてもよいと考えているらしいというだけでも
異常者の集まりとしか思われない。

「国民投票法案は、単なる手続き法ではない。
 国のおおもとを定める憲法を変えるかどうか、
 その時に民意をどう問うかという極めて重要な法律だ。
 憲法改正と同じように幅広い合意をもとにつくるべきである。
 多数を握る政権が目前の選挙への思惑などから突っ走っていい課題では
 ないはずだ」

こういう良識が欠けている。
今まで彼らは、自分たちに都合のいいルールをいくつも作ってきて、
それだけでも実に罪深いことを重ねてきたわけだけれど、
憲法に関してもこうして自分たちの都合が中心になってしまった。
憲法は本来彼らを規制するためのものであるのだが、
いやだ、いやだ、そんなのいやだー、と駄々こねをする子どもみたいだ。

「国民投票法案の中身には、何をもって過半数とするのか
 最低投票率の設定を設けるかなど、まだまだ議論すべきことがある。
 国民の関心自体も決して高くない。
 どれだけの人がこの法案について具体的な知識をもっているか
 はなはだ怪しいものである」

先月もこのことについて書いたのだが、
法案の完全な内容は見つからなかったし、
この最低投票率について、晋ちゃんがどう答えているのかわからない。

要は、国民にはあまり具体的な内容は知らせたくない、
問題点が鮮明になってしまうと具合悪い、あまり関心をもって欲しくない。
国民投票にもあまり来てほしくない。
低投票率が今まで自民党独裁精勤を安定させてきたように、
憲法改悪も、自分たちを盲信してくれている人たちに投票してもらって、
低投票率で事なきを得たいものだ、というのが本音なのだろう。

それにしても、なぜマスコミは大騒ぎしないのだろう?
「有権者のたった1割か2割の賛成でも、憲法が変わっちゃうんですよ!」
「それを、単独採決でも決めようとしてるんですよ!」
今度の憲法改悪の焦点は、9条に関わることかもしれないが、
この国民投票法は、今度の改悪だけのものではなくなるのだ。
私はめったにTVを見ないし、毎日の新聞もざっと見るだけだし、
見逃してしまっているだけで、実は大騒ぎしてくれているのだろうか?


その社説の次のページを見たら、
「離婚後300日以内に生まれた子は前夫の子」という民法の見直しに、
法相の批判から急プレーキがかかった、という記事がある。
戸籍を持てない子どもを救済するために、自民党内で起こった見直し論も、
「伝統重視」派の圧力で幕引きとなるようだ。

この頑なな法相が、ゆるゆる憲法観にもの申さないのは不思議だ。



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