3週間ほどかかったかな? ま、ホントにたまにしか読めなかったから。。。
多重人格障害の女を気遣う精神科医嵯峨の奮闘物語である。 病院の経営方針や警察の捜査、精神医療に対する誤解や先入観に妨げられ、 嵯峨はなかなかその女に近づけない。 終盤になってようやく警察の理解も得、治療を進めて行く姿が感動的。
多重人格障害という精神障害についてもさることながら、 催眠療法ということについても、 我々が教えられてきた誤った観念を是正してくれる。 精神分裂症というものについての嵯峨の説明も興味深い。
女が精神分裂症に陥り、さらに多重人格を行き来するようになった はるか過去の要因に、小学生になったころから両親に突き放された点がある。 両親は、おでん屋の経営が忙しかったのである。 快復しつつある彼女が、両親の作ったおでんの弁当を美味しそうに食べる。 晩ご飯はいつもこれでした、と彼女が言う。 いつも同じものばかりで飽きませんでしたか? と嵯峨が問う。 「全然。家で、みんな一緒に食べてたから、なんでもおいしかった」 という彼女の返答が心に響いた。
さあて、、、このシリーズをすぐ読み続けるか、 それとも、この小説で得た知識をまずまとめておくか、、、? この部分は必要なのか? と冗漫に感じられるところもあったが、 たいへん興味深い話だった。 まずシリーズを読み続けるのが賢明だろうな。
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