あれから一年が経とうとしています。 悲しい恋のオワリ。 自分の力不足で救えなかった彼の心。 サヨナラを告げた恋心。 それから私は恋をして、共に逝けるほど愛し合いました。 支えてくれる人ができたのです。 将来を誓い合えるほど愛し合える人ができたのです。 過去を忘れ・・・なんて調子のいいことできないけれど、その恋をした事実だけは相も変わらず私の心の刻まれ、そうして今に至るのです。 それから私は強く、そして弱くなりました。
あなたのためなら悲しいくらいに立ち続けようと強く誓ったのに、もうあなたなしじゃ歩けない。 電話越しにも伝えられないこの想い。 厚いガラス張りの向こう、口パクの私が語る。 でもおこがましくって伝えることをあきらめる。
なにがあっても私はあなたが大好きです。 過去の痛みを知ってよかったと思えるほどに。 だって過去の痛みを知らず、かりそめの幼い幸せに生き続けていたのなら、あなたと幸せにはなることなんてできなかったから。 だから、好きだから、私は大丈夫だから、あなたはあなたが歩むべき道を見失わないで。 嫌われるのは嫌だけど、嫌われたって構わない。 あなたがしっかりと生き続けてくれれば私はもうどうなっても構わないから。 一年前の悲しみを繰り返したくはないけど。
「お前のことを優先して考えたい」
今はその言葉、そっくりそのままあなたに返すから。 母親みたいでしょ? そう思われても仕方ない。 でも、そんな風に「あなたのため」を思うことはいけないことですか? 私だって子供じゃないよ。
ずっとのひとりは嫌だけど、少しのひとりならまだ大丈夫。 がんばれるから。 心の中で呟くから。
メリークリスマス。
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