たりたの日記
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17日、韓国岳に登った後、午後4時半、霧島温泉にある霧島いわさきホテルに。 部屋の窓から見える木々、遠く桜島まで見える。超広々としたいくつもの露天風呂。渓流の中にしつらえた野趣に富む温泉。贅沢な空間だった。
夜は泊まり客のみ渓流温泉の利用ができる。大浴場で、渓流温泉へ行く申し込みをすると、湯浴み着に着替えるように言われ、身ひとつで一人送迎の車へ。夜8時。客はわたし一人。係りの人は一人きりで、彼は送迎車の運転もするものだから、川の音がゴーゴーと聞える薄暗い渓流に一人取り残されたかっこうになる。誰が来ないとも限らない。不気味と言えば不気味だが、冒険心に煽られ、川石を踏み、またよじ登り、あちらこちらにある四つの渓流温泉に一通り浸かってみる。そのうちお客が増え始め、ほっとしたり、がっかりしたり。
翌日、あのミステリアスな渓流がどんなものだったのか再び探検。5分ほど歩くと昨夜の渓流の場所に出る。またまた人っ子一人いない。昼間は水着着用の混浴なので、レンタル水着を借り、ひとり温泉を楽しむことにした。 やがて数名の客が加わったものの、自然の中にどっぷりと浸ることができた。夕方の飛行機の時間を待って、木々の元、川の音を聴きながら、温泉に浸かっては読書をする。 読んだ本は夏目漱石の「それから」。こんなに重いテーマの本を、このように水着で温泉に浸かりながら読んでも良いものであろうかと思いつつ・・・
霧島温泉、鹿児島空港からバスで40分。羽田から2時間あまりで、こんな大自然の懐に抱かれることができるなんて・・・ 仕事に疲れた週末にふらりと来ることができたらずいぶんリフレッシュするだろうなぁと、また来ることを考えていた。


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