たりたの日記
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2004年10月07日(木) アマゾンのユーズドブック

本を読む、するとさらに本が必要となる。いちいち買っていてはお金も本を置くスペースも困ってしまうからできるだけ図書館を利用するようにはこころがけてきた。しかし蔵書数の多い図書館は電車20分プラス徒歩20分という場所にあり、日曜日の午後以外はなかなか行けない。当然本屋へ行くのも時間がかかるし、新刊以外はお取り寄せとなり、すんなり手に入ったためしはない。

そこでネット書店アマゾンの世話になる。自分の本は楽天で売ってもらっているのに、やっぱりアマゾンが買いやすい。すでにカードの番号も登録してあるからクリックひとつで早ければ数日のうちに本が手元に届くのだもの。
さらに便利なのはユーズドブック。いわゆる古本。

アマゾンの太っ腹、売り物の新しい本の下にユーズドブック○○円からと新品の本より安い価格の本が紹介されている。
ユーズドブックのいいところは、お金をセーブできることもあるが、それ以上に、新品の本よりも早く手に入るのだ。新刊の本は別として在庫のない本、マイナーな本など、4週間から6週間の内に配達なんていうのがざらだ。今読みたいのだから4週間など待ちたくはない。そうするとユーズドブックでいくらか安い本が控えていたりする。送料340円が別途かかるから、物によっては新品の本を買うのとそれほど違わなかったりするが、今日注文すれば、明日か明後日には手元に届くという利点ははるかに大きい。

次回のゼミの課題図書になっている吉行淳之介「夢の車輪」は新しい本だと品切れとなっていたが、幸いなことにユーズドブックがあった。定価980円の文庫本ユースド価格が600円だから送料を入れて940円。中古でOK。線を引いたり書き込みをするのであれば古い方がやりやすいというもの。出品者から翌日届いた本は開いた形跡もないような真新しい本だった。

もうひとつはもう手に入らない本が思いがけなく買えたりする。
高橋たか子の本は新しく出版されたものを除いて、絶版になっているものが多い。特に霊的著作といわれる一連のエッセイ集などは図書館で借りるしか手がない。神田の古本屋街に行く度に手に入るものを買い求めてきたが、そういうコレクターの本もアマゾンを通じて入手できることが分かり、今日は5冊まとめて注文した。明日、明後日と日本のあちらこちらの古本屋や個人の方から本が送られてくることになる。支払いはまとめてアマゾンからカードで落とされるというしくみ。

アマゾンはアメリカのネット書店だが、そういえばアメリカにいる時、ずいぶんユーズドブックの世話になった。大学の教科書は30ドル、50ドルとばか高い。けれど大学構内の書店には新しい教科書の隣に価格が半分やそこらの古本が積み上げられている。お金に余裕のない学生はそういう本を求め、セメスターが終わるとまたその本を半額くらいで売るという具合だった。そもそも小学生(中学、高校もそうかもしれない)には個人持ちの教科書などなく、教科書はすべて備品。教室に人数分備えられていて、毎年その学年も子ども達が使用するのだ。図書館もよく利用されていた。プレゼントにする本は別にして本は新しくなくてもいいという考えが主流のように感じた。
日本でもアマゾンに限らず、ブックオフをはじめ新しいスタイルの古本屋が日常化してきたが、読者には便利なこのシステム、出版業界にとってはどういう影響があるのだろう。

そのお返しというのも変だが、アマゾンにカスタマーブックレビューを書き始めた。いわゆる個人としての本のおすすめ。これがなかなか楽しくてハマリそう。人が思わず手に取って読みたくなるような、またきちんとしたブックレビューを書きたいものです。



たりたくみ |MAILHomePage

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