詩のような 世界

目次


2007年12月21日(金) 夢想



三日月に揺られながら

足元に散らばる輝きに目を奪われていたよ

無数の星を数えた

多すぎて数え切れないとわかっていても

楽しかった

キャッキャ手を伸ばした

夢だったけれど

近いところにあった


今では

失ったものを冷たいフローリングに並べて数えている

いち、に、さん……

声に出すのが面倒なので脳内で唱える呪文

指先の震えは止まらない

胸はまったく震えない

カーテンを開ければ

三日月がまた僕を照らすのに

床に伏しているから気づかない


整列した破片は光を求めて泣いている

いつかのキラキラした場所に行きたくて

あの場所を想った

涙は流れ続け

頬をつけた床は天の川になり

星の間を白く染めながら

僕はまたあそこへ導かれた

夢を見た


その世界だけは優しい輝きで満ちていた


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