詩のような 世界

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2006年11月19日(日) 螺旋



何だか痛いな

と思って

胸の真ん中あたりを見てみたら

ぱっくりと開いた傷口が居座っていた

いつの間に?


薬になりそうなものを塗ったところ

傷口は血の代わりに涎を垂らしながら

消えていきそうになった

のに

復活し始めた

痛くて、もどかしくて

また別の薬を探してさまようのだけれど

売っていたのは同じような成分の薬だけだった


買っても治らないのはわかっているのに

手に取ってしまう 

胸の間に開いた赤黒い穴が

にやにやしながら

僕を見上げて手招きしている


いつかきっと吸い込まれる恐怖


「もう埋めようとするのはやめましょう」

優しい誰かの手のひらが

泣き声をあげるこの大穴を温めてくれる

温めてくれることを、祈って



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