詩のような 世界

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2003年06月08日(日) 純色


いかにも毒であるかのような赤。

人の胸を痛めることになる
数々の言葉たちよ
なぜ彼女の口から絶え間なく
声となり(遠回しに)蛾を呼び    飛び出す?
銀粉をオブラートにしても
全く意味がない
それどころか
毒の赤は暗い銀の下で
より明々と主張してしまうのだ

彼女は自分の唇を引っ張ってみる
痛くなったら手を離し
さする
その繰り返しの生活

なのよ
あたし口紅変えてみたの
誰の目にも優しいピンク
でも5分後、突然死にたくなって
唇の皮全部剥がした
血がダラダラ流れたけれど
口の周り、あたしの血、たしかに


いかにも毒であるかのような、赤。


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