詩のような 世界

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2002年11月20日(水) veil


言葉をパソコン画面に叩き込むことによって
私の内部で巨大に渦巻く
お世辞にも立派とは言えない世界が
どうにか溢れ出さずにすんでいます


私の部屋はマンションの2階
夕暮れ時はベランダから外を見るのです
薄暗い闇が上から下へと移動し
濃紺と一筋の橙が家や人を包みます


うつむき家庭に帰るサラリーマン
今にも泣き出しそうな買い物袋を手にした主婦
男に無理矢理笑顔を向ける女子高生
道の真ん中で泣く赤ん坊は実は冷めていて可笑しい


この世界はどこか間違っています
そう思い悲観する私が間違っているのでしょうか
作られた街作られた音作られた人作られた声
透明なベールは剥ぐべきではないのかも


昼から夜へ変わる瞬間
四方八方から小さな悲鳴が聞こえるのですが


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