つぶやきDiary
何気ない日常のつぶやき
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2008年05月09日(金) 「相棒」−劇場版 −

ようやく観てきました、「相棒」劇場版。
なんとなく、まだ連休の疲れが抜けきれない感じですが、久々のお休み、頑張って映画館へと足を伸ばしました。

いつものテレビシリーズの軽妙なオープニングではありません。
映画独特の重々しさのある映像。この雰囲気は、やはり映画ならではなのだろうなあ、などと思いつつ・・・
一見、脈絡のなさそうな殺人事件が続き、杉下右京は、その現場に残された奇妙な数字に気づきます。
そして、かつての同僚からとんでもない情報がもたらされ、連続殺人の怖ろしい繋がりが見えてきます。

前半は、右京さんの鋭い推理が展開されます。じわじわと犯人に詰め寄る緊迫感。
そして中盤、その推理から、犯人の狙いを阻止すべく、亀山薫が行動を起こし始める。この辺りは、まさに息をもつかせぬ展開。
二転三転、もつれた謎が少しずつ解けて行き、終盤、犯人の本当の意図が見えてきます。

お馴染みのメンバーはもちろん、(「ひまか?」の角田課長や、鑑識の米沢さん、小野田官房室長も)今までのシリーズに何度か登場したような、いわゆる準レギュラー的な人たちも総出演。
木村佳乃さん演ずる片山議員や、津川雅彦さんの元法務大臣、松下由樹さんの弁護士や、薫ちゃんのかつての恋敵、西村雅彦さん演ずる鹿手袋さんなどなど。
「相棒」ファンなら、「あ、あの人も、この人も出てる!」と、思わず嬉しくなってしまうはず(笑)

もちろん右京さんの鮮やかな推理、薫ちゃんの大活躍も見られます。
いつも特命を目の仇にしている、捜査一課の伊丹刑事と薫ちゃんの協力シーンは、ちょっと嬉しい(笑)
犯人の狙いとなる、東京ビッグシティマラソンのシーンも迫力です。

そして、観客に大きな問いかけが残されるような、切ないエンディング。
これは、テレビシリーズでもそうなのですが、「相棒」は決して痛快なだけの刑事ドラマではないんですね。
警察や政界と言った、確固たる体制への疑問や、人としての正義や、犠牲となってしまった人たちの、拭いようのない悲しみと言うようなものについて、考えさせられます。

今回の映画では、情報と言うものの影響、それがもたらす恐ろしさ、悲劇などが浮き彫りにされました。
何を信ずるべきなのか、真実を見極めるには、どうすればよいのか、答えは私の中では、とてもでなかったのですが(^^;

そう言えば、観ているお客さん、けっこう年配の方が多かったです。ちょっと驚き。
でも考えてみれば、流行りの若手俳優さんとか、話題性のある俳優さんとかが出ているわけでもなく・・・
地味目だけど、演技力のある俳優さんたちで固めた、しっかりしたドラマと言うところで、年配者のファンの方も多いのでしょうね。

盛りだくさんで、見所満載。推理も不気味さも騒動も活躍も、そして哀しさややりきれなさも、様々な楽しみ方ができる映画ではないかと思います。
やっぱり「相棒」って、大好き!(^_^)v


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