| 2008年01月27日(日) |
マラソンを見て・・・ |
珍しく、日曜日のお休みが入っていました。 実は、土日のお休みって、あまり慣れていないので(笑)、逆にちょっと戸惑ったりするんです(^^; 買い物に出かけるにしても、平日の方がすいているし、面倒くさくない、とか思っちゃって。 せっかくいいお天気だったのに、家でごろごろしてしまいました。ああ、もったいない!(笑)
気がつくと、テレビで「大阪女子マラソン」をやっています。 昼間はまずテレビを見ないのですが、「あ、マラソンか」と思い、なんとなく見ていました。 話題はもっぱら、マラソン初挑戦と言う福士加代子選手。 前評判通り、前半はぶっちぎりと言っていいほどの見事なトップ。 その後に続く2位集団は、かなり離れており、素人目には、とてもこれでは追いつけるはずがない、と・・・
ところが、そこがマラソンの恐ろしさ、そして過酷さなのですね。 30キロを超えた辺りから、福士さんのペースが落ちてきた。 逆に、2位集団から抜け出した森本友選手やイギリスのマーラ・ヤマウチ選手などが、着実にペースを上げていたのですね。 どんどん差は縮まり、あっと思った時には、マーラ・ヤマウチ選手が福士さんを難なく抜きさっていました。 その後、森本選手にも抜かれた福士さんは、ますますペースダウン。
マラソン中継の冷徹さは、まあ仕方ないことなのでしょう。 当然、映すのはトップの選手、2位の選手。 脱落した選手は、画面から消えるしかない。 それでも、そこまでトップで引っ張ってきた福士さんに、時々カメラは回るのですが、そのたびに他の選手に抜かれていく。 見るからに、疲労困憊、足が動いてきていないのが、私の目にもわかりました。
マーラ・ヤマウチ選手はトップでゴール、森本選手は2位。 その後も、次々と選手たちがゴールしていく中、福士さんは、ふらふらしながら、まだ競技場にも着かずに、かろうじて足を進めています。 見ていて、つらくなるほど・・・もうやめていいのに、と思ってしまうほど。 ついに、途中で転倒。思わず「あっ」と声を上げてしまいました。 もうだめだ・・・と、思ったのは私のほう。 なんと、福士さんは起き上がって、また走り出します。 そして、ようやく競技場へ姿を見せた、その瞬間、わーっとスタンドがわきました。 トラックを回る間にも、何度も転倒。でも、起き上がる。ふらふらなまま、また走る。 見ている私は、もう涙、涙・・・ あと少し、あと少し、頑張れ!と応援していました。 19位でゴール。
はたして、福士さんは何を思ったのでしょう。 順調すぎるくらいの前半、疲れが出始めた後半、そして急激な失速。 こんなはずではない、と思ったでしょうか。 マラソンの過酷さを、苦しいほど味わったのでしょうか。 もうやめてしまおう、とは思わなかったのでしょうか。 解説者が、「普通はこういう状態になると、途中でやめてしまうのですけどね」と、ゲストのアナウンサーも「後のことを考えると、もうとめたほうがいいのでは」と。
それでも、福士さんは走り続けました。 つらいだろう、苦しいだろう。さぞ、無念だろう。 なのになぜ、まだ走る? その気持ちは、私には到底わかるものではないけれど。 でも・・・感動しました、涙が出ました。 トップどころか、上位にも入れなかったのに、走りそのものだけ見たら、惨敗としか言えない結果だったのに・・・ ふらふらで走り続けて、倒れても起き上がって、自分にとって初めてのマラソンのゴールに辿り着いた。 その姿に、「自分に勝つ」と言うことを、考えさせられました。 スポーツは、ただ1位になることだけでなく、ひたむきにそれに取り組む、その姿勢だけでも、十分に人に勇気や感動を与えるのだと、あらためて思いました。 人間の可能性って、すごいですね。 福士選手、お疲れ様でした。次なる挑戦を期待しています!
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