つぶやきDiary
何気ない日常のつぶやき
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2007年08月18日(土) 表紙絵の効果?

今日、新聞に面白い記事が出ていました。
太宰治の有名な小説「人間失格」、その集英社文庫の新装版の表紙を、「DEATH NOTE(デスノート)」で知られる漫画家、小畑健さんが描いたのだそうです。

新聞には、文章の真ん中に、小畑氏が描かれたと言う表紙の写真、そして文末に太宰治の顔写真が載っていました。
もうちょっと大きな写真が見られないかと、アマゾンのサイトで検索してみたら・・・しっかり見ることができました(笑)
この表紙、デスノートの原作を知っている方なら、きっと「おおっ〜」と思うだろうなあ。
はい、私も思いました(笑)

学生服を着て、椅子に座っている少年が真正面から描かれています。
真直ぐな黒髪が、少し俯きがちな額にかかり、冷笑とも自嘲とも取れるような表情は、そのまんま「夜神月」、いえ、「キラ」と言った方がいいかもしれません。

「人間失格」は、私も若い頃、たぶん学生時代に読んだ記憶があります。
内容は・・・かなり忘れてますけど(笑)
ただ、主人公が子供の頃から、わざと道化のまねをしていて、ある日学校で、何かおかしなまねをした時、一人の子から「わざと」していると見破られて、怖れをいだくと言うシーンが、やけに印象に残っていました。

周りからは、頭もよく、でも時々おかしなことをして笑わせる子、と言ういい印象を持たれている主人公が、実は心の中に、様々な葛藤や闇をかかえていて、それが人生を狂わせていく、と言うような話だったと思います。
ちなみに、調べてみたら、この表紙の絵は、文中に登場する主人公の写真の描写を、そのまま絵柄にしているのだとわかりました。
学生服で籐椅子に腰かけ、笑っている美貌の学生・・・と言うようなことが、文中には書かれているのです。
しかも、笑ってはいても造りものめいていて、生きている人間の感じがしない、と。

なるほど、これって確かにデスノートの主人公である夜神月、その内面に隠されたキラの顔とも、どこか重なるところがあるように思えてきます。
いずれにしろ、この表紙になってから、古典的文学作品としては異例の売れ行きとなっているそうです(^^;
まさに、イメージ戦略?(笑)
小畑氏の絵のファンなら、表紙だけでも買いたくなっても不思議はないかもしれませんね。

そして、デスノートのイメージを持つ表紙から、内容にも興味を持ち、一冊の本を読むことができたなら、それはそれでいいのではないかとも思います。
きっかけは大切です。
人間、どんなきっかけから、新たな興味が生まれるかわかりませんから・・・と、常にささいなきっかけで、何かにドボンとはまる私(笑)

それにしても、これほど有名な文学作品に、漫画的なイラストを使うことを考えた集英社さん、驚きですねえ。
今は、子供たちの教科書でさえ、以前とは比べ物にならないくらい、イラストも多く、カラフルになったと聞きます。
何事もビジュアルから入る時代、なのでしょうか(^^;


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