前から見たいと思っていた映画「星になった少年」、ようやく見ることができました。 たぶん泣くだろうなあ、と予想はしていたのですが、その通り最後の方は気持ちよく(笑)泣いてしまいました(^^;
象使いになりたいとの夢を抱いて、一人タイに修行に向かった少年の話しと聞いていたので、ほとんどがタイのシーンなのかと思っていたら、日本でのシーンも多かったです。 タイへ行くことになる前の少年の環境や決意まで、そして象使いとしての修行を終え、日本へ帰ってきてからの生活なども、ユーモアや切なさを交えながら丁寧に描かれています。
素朴で信心深いタイの人々の間で、主人公の少年は最初は孤独と挫折感に落ちこみながらも、少しずつ自分の夢に近づいて行きます。 なかなかうまく行かない修行、小象との心の距離と後の触れ合い、仲間の少年たちとの係わりなどが、おおらかで神秘的なタイの自然を背景に繰り広げられます。
夢に向かいながらも、生き急いだように逝ってしまう少年。 けれどその夢はちゃんと引き継がれるのだと予感させる、爽やかさと暖かさの残るエンディング・・・ 久々にいい映画を見て涙を流しました。 子供さんと一緒でも安心して見られる映画だと思います。
主人公の哲夢少年を演じた柳楽優弥くん、なんとも印象的ないい目をしていますねえ。 凛然とした意志と、果てしないものをみつめる純粋さと、そして研ぎ澄まされたような孤独さをも漂わせているような瞳です。 象たちの存在感に負けてないです(そう、象たちすごいんですよ) タイの少年たちの素朴な表情も、主人公の家族たちのそれぞれの心情も、とてもいい雰囲気を出していたと思いました。
自分にとっての本当の夢とは?と言う自問も生まれながら、爽やかな感動に浸ったひとときでした。
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