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心の仕組み
実家の書棚の整理を手伝って、スティーブン・ピンカーの心の仕組み(上中下)をもらってくる。ピンカーは、心の計算論者で、聖徳論者の一人。で、いまはやりの進化心理学的な考え方ももっている人。マスターに入るくらいのころに同じくNHKブックスからでていた『言語を生み出す本能』を読んで以来、この人の名前は聞いても本を読むことはなかった。下巻の解説では、生物としての人間という視点をもつことの大事さを、東大の長谷川寿一先生が書いておられる。
ピンカーが社会構成主義的な考えをもっている人たちのように相対化を繰り返しているのでは前進はないというのもわからないではないけど、生物学的な制約がある程度みつかったとして、それが人間(に限らないのかもしれませんけど)の多様な認識機能のどのあたりまでを説明するのか疑問ではある。それに、生得的にいろんなことが決まっているのに反論することもないが、社会構成主義者もまたなんの前提もおかないわけではない。
どうも社会構成主義者というのは、何もないところから、言葉によってなにかが作り出されると信じている人だと思われているようだけど、それは誤解である。例えばウィトゲンシュタインの「ウサギーアヒル図形」が、視点によってウサギにも、アヒルにも見えることから「うさぎも、あひるも視点しだいで作り出される」と主張するからといって、そこにウサギにもアヒルにもみえる図形を構成する線や点はあるに違いない。
要は、議論の出発点として、どこまでを「ある」ことにしておくか、そしてそれを自覚しておくかという問題ではなかろうかね。
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