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2005年04月07日(木) アルコールと心

聞いた話だが、「精神分析」は、飲み会で調子にのって飲み過ぎて、ついに気持ち悪くなり、とっても気持ち悪くなっているのだが吐くにはけないで苦しんでいる人の背中をずっとさすってあげる様子に喩えられるという。

つまり、なかば自分が悪くてこうなっているんだからちゃんとしてよねと白眼視されるような人に、本人もまた「しょうがねーなー」と思いつつも放っておくのではなく、かといって自分がその人の気分を楽にしてあげられる特別な方法を知っているわけでもなく、ただただ背中をさすって「全部吐いたら楽になるのだから」という見通しをたよりに、「この人、救急車よんだ方がいいのかな」というような不安をぬぐいながら、その人が安心して吐けるようにしてあげるようなものだ、と。

この例は、ウィニコットの「抱っこ」と同じように、重い病態の人とつきあっていく時の様子をうまくあらわしていると思う。

・・・とは思うが、この例がよくないなと思うのは、心の問題を、体内に蓄積されたアルコール分のように、なにか実体的なものとみなしてさしつかえないような前提がみえる点である。僕としては、その前提はいまある社会を自明視するところから発しているように思えるのでとことん疑ってみたいわけですよ。でも、この前提はなかなかに強力だし、むげに否定するのは惜しいなとも思うので始末がわるいのです。


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